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DEAD COAD

#1

COAD:1 16人のお目覚め

もし、目を覚ました場所が知らない部屋だったら。もし、そこにいる人間の中に、誰も知らない「一人」が混ざっていたら。そして――もし、自分自身の記憶が、本当に自分のものではなかったら。
あなたは、誰を信じますか?
この物語は、十六人の少年少女が閉ざされた施設で目を覚まし、命を懸けたゲームに巻き込まれていく物語です。ただし、このゲームには普通のデスゲームとは違う秘密があります。彼らは、このゲームを一度経験している。失われた記憶。存在しないはずの参加者。隠された過去。そして、ゲームを操る「CODE」。ゲームに勝つだけでは、この場所から出ることはできません。誰が敵なのか。誰が味方なのか。そして――自分自身を信じていいのか。
最後まで読んだとき、きっと最初の一文の意味が変わるはずです。
それでは。
DEAD CODE――ゲームを開始します。
第1話 16人の目覚め
 最初に感じたのは、冷たさだった。
 頬に触れている床が異様に冷たい。
 次に感じたのは、頭の奥に残る鈍い痛み。
「……ここ、どこだ……?」
 神谷レイは、ゆっくりと目を開けた。
 白い。
 天井も、壁も、床も。
 病院のような白ではない。
 もっと無機質で、感情の存在しない白だった。
 レイは上半身を起こした。
「……?」
 頭が働かない。
 自分がなぜここにいるのか。
 どうやってここへ来たのか。
 そもそも――
 ここへ来る直前、自分は何をしていたのか。
「……学校?」
 断片的な記憶だけが浮かぶ。
 放課後。
 廊下。
 友達との会話。
 昇降口。
 そこから先がない。
「なんだよ……これ」
 立ち上がろうとした、そのときだった。
「起きた?」
 背後から声がした。
「うわっ!」
 レイが振り返る。
 そこには、同年代くらいの少女が座り込んでいた。
 肩まで伸びた黒髪。
 冷静そうな目。
 少女も不安そうにレイを見ている。
「あなたも、何も覚えてない?」
「……え?」
「ここに来るまでのこと」
「……覚えてない」
「やっぱり」
 少女は小さく息を吐いた。
「私も」
 レイは周囲を見回した。
 そこで初めて気づいた。
 二人だけではない。
 部屋の隅。
 壁際。
 中央。
 全部で――
「……何人いる?」
 レイが数える。
 一人。
 二人。
 三人。
 四人。
 五人。
 六人。
 七人。
 八人。
 九人。
 十人。
 十一人。
 十二人。
 十三人。
 十四人。
 十五人。
 そして――
「……十五?」
 少女が答える。
「うん。私たちを含めて十五人」
「でも……」
 レイは眉をひそめた。
 全員が自分と同じような顔をしていた。
 困惑。
 恐怖。
 苛立ち。
 状況を理解できない焦り。
 そのとき。
 ――カチッ。
 どこかで機械が起動した。
 全員が一斉に顔を上げる。
 部屋の正面。
 今までただの壁だった場所が、ゆっくりと左右に開いていく。
 その奥から巨大なモニターが現れた。
 画面は真っ黒。
 数秒後。
 一文字が浮かんだ。
DEAD CODE
 そして、無機質な電子音声が響く。
『おはようございます』
 誰かが叫んだ。
「ここはどこだ!」
『質問を受け付けません』
「ふざけんな!」
『ゲームを開始します』
 ざわめきが広がる。
 モニターに文字が表示された。
参加人数――16名
「……は?」
 レイが呟く。
 周囲を見る。
 十五人。
 何度数えても十五人。
「十六人って……一人足りなくない?」
 誰かが言った。
『参加人数を確認しました』
「いや、確認できてないだろ!」
 レイが叫ぶ。
『――問題ありません』
 電子音声は、それだけを答えた。
 そして画面が切り替わる。
RULE 01
8つのゲームをクリアせよ。
RULE 02
ゲーム終了時、生存条件を満たしていない者は脱落する。
RULE 03
最後まで残った者には、自由を与える。
 誰も口を開かなかった。
 数秒間。
 完全な沈黙。
 そして、一人の少年が笑った。
「……脱出ゲーム?」
 乾いた笑いだった。
「そういうやつだろ。どっかの金持ちが作った悪趣味なイベントとか」
 誰も笑わなかった。
 モニターに最後の文章が表示される。
WARNING
あなたたちは、すでに一度このゲームを経験している。
 レイの背筋に、冷たいものが走った。
「……何だよ、それ」
 隣の少女も画面を見つめている。
「経験してるって……」
 誰かが呟いた。
「俺たち、こんな場所に来たことないだろ」
 当然だった。
 誰も覚えていない。
 誰も知らない。
 なのに。
 レイだけは、胸の奥に妙な違和感を覚えていた。
 この部屋。
 この白い壁。
 このモニター。
 そして、この声。
 初めて見るはずなのに――
 なぜか。
 知っている気がする。

作者メッセージ

一話公開!!!!レヴィトラスの書も読んでねー

2026/08/22 21:22

カルラ
ID:≫ 4md0dxNJSO/WU
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