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歯車の代替

◆◆、●●○○は今、居酒屋「魂」に来ている。

居酒屋なのに何か色々ある。

お酒はもちろん、バー限定にあるはずのカクテルどころかケーキ、果てにはA5ランクの黒毛和牛のステーキまである。

単品だけでも高い品々だけど、今回◆◆はポイントを頑張って蓄積。

そこまでの手順は大変だったがそのおかげで今食べ放題となっている。

努力を噛み締めて◆◆がカルピスサワーを飲み干していると、誰かがやって来た。

まあ知らない人なのだから◆◆が気にする必要もないだろうと思っていたら、そいつはこっちの方を向いた。

うっかり見すぎていたか…なんて思っていたら、こっちに話しかけてきた。

[太字]??????[/太字]「ちった隣借りるなぁ」
[太字]●●○○[/太字]「あ、はい」

相席になった。何故だろうか。他に席は空いている。わざわざ◆◆の席の隣を選ぶか?

まあいい。そこまで気にする程の事でもないだろうと思っていたら、突如そいつは話し出した。

[太字]??????[/太字]「あんさん、機械は好きか聞いてええ?」
[太字]●●○○[/太字]「…………[小文字]は[/小文字]」

急に何を言ってるんだという言葉を飲み干す。

[太字]●●○○[/太字]「まぁ…嫌いという訳でもないですし、好きかと聞かれても…普通ですかね」
[太字]??????[/太字]「おぉ、そうかそうか」

自分から聞いたくせにそっけないな…。気になったので顔を見たいが、フードと仮面でよく見えない。

[太字]??????[/太字]「機械っつーもんはな歯車が無けりゃ意味ないねんなぁ」
[太字]●●○○[/太字]「あ、まぁ、はい」

当たり前の事をどうして言うのだろうか◆◆には分からない。

[太字]??????[/太字]「歯車には当然、それぞれ違う役割とか、特技とか、名前がちゃんとあんねん」
[太字]●●○○[/太字]「成程…?まぁ、いつも歯車歯車って呼んでますし、実感は湧かないですが」

まぁ何か同僚が色々言ってたな…平歯車とかラックとか内歯車だとか。

[太字]??????[/太字]「でもなぁ、機械が動けば何でもええと思ってるやろ?」
[太字]●●○○[/太字]「まぁ…歯車の名称なんて知る気もないですし…」

役に立たないであろう知識は◆◆はあまり欲しいと思わない。

[太字]??????[/太字]「歯車がどれだけ錆びようと壊れようとも、同じような[漢字]もの[/漢字][ふりがな]・・[/ふりがな]があるって思うて、使い潰すねんなぁ」

目を何故か離せなかった。誰なのかはあまり分からないが、どこか既視感を感じる。

[太字]??????[/太字]「けど、歯車を取り換えても、機械は何も変わらんと動くやろ?歯車そのものは別っつーのに」

同じ形、同じ機能を果たすものだけど、別…か。

[太字]??????[/太字]「まるで使い捨てのカイロやぁ、そう思わへん?」
[太字]●●○○[/太字]「そうですね…」

グイッと◆◆はワインを飲み干した…つもりだったのだが、少し口から垂れ流れた。

[太字]??????[/太字]「何十、何千、何万もの歯車が無くなろうとも、何千、何万、何億もの歯車があるからなぁ、だーれも気にせん」

替えがあるから安心するんだろう…とはいえ、億単位まで必要な機械ってあったか?

[太字]??????[/太字]「そんで、機械を使う奴らは、歯車が壊れようが何も思わへんねん、また変えればいいってなぁ」

また変えればいい…?結局この男は何を言いたいのか。

変な人を見る目で見ていたのに気付いたのだろう。

[太字]??????[/太字]「つまり全部の歯車が入れ替わっても、機械はそれを知らないし知ろうとしないまま動くっつーもんや」
[太字]●●○○[/太字]「あの…機械と歯車の話なのは分かりましたが、どうして見ず知らずの[漢字]他人[/漢字][ふりがな]◆◆[/ふりがな]に…?」
[太字]??????[/太字]「見ず知らずか…あぁ、これとこれの事でかぁ…まぁ、それはそうやな、あんさんと◆◆、あったこと今日やけど、他人じゃないで」
[太字]●●○○[/太字]「ぇ、はっ?」

そう言いそいつは仮面をゆっくりと外す。仮面を外した時のその顔を見て、思わず◆◆は呟いた。



















[太字]●●○○[/太字]「………[小文字][小文字]◆◆、?[/小文字][/小文字]」
[太字]??????[/太字]「ご名答」

そいつは、正真正銘の◆◆だった。でも、目に光はない。

[太字]●●○○?[/太字]「まぁ◆◆はあんさんの…ゃ、やーめた」
[太字]●●○○[/太字](何言ってんだこいつ…)

どうして◆◆そっくり…というよりも◆◆がいるのか理解できない。

[太字]●●○○?[/太字]「まぁ、いつか分かるわなぁ、例えそれが嫌でも」

何時の間にか◆◆がいなくなっていた。瞬きした後には、既に◆◆1人だけ。そこの椅子に温もりはなかった。































あれは一体何だったんだろうか。◆◆はそう思いながら、会社へと向かった。

[太字]●●○○[/太字]「………はぁ、」

今日もまた身を蝕まれていくような感覚を気付かないフリをしながら、黙々仕事に取り組む。

他の奴らも、◆◆みたいな服を着て、ぱっと見でも◆◆と何ら変わりないように見える。

[太字]●●○○[/太字]「あ、なんか、視界が……………」

そこで◆◆の視界は暗転。

しかし誰も興味を示さない…と思ったが、上司がそこへやってくる。

[太字]同僚[/太字]「[小文字][小文字]●●!!だい[打消し]  [/打消し]か、しっか[打消し]   [/打消し]![/小文字][/小文字]」

同僚が俺を呼ぶ声が聞こえた。

その時、◆◆らの上司がやって来た………………様な気がした。

[太字]上司[/太字]「[小文字][小文字][打消し]       [/打消し]、●●君の[打消し]      [/打消し]は[打消し]     [/打消し][/小文字][/小文字]」
[太字]同僚[/太字]「[小文字][小文字]上司…[/小文字][/小文字]」

心配してくれたのか…?ありがたい、でも◆◆、もう無理かもしれないわぁ…

それを最期に◆◆は役目を終えた。

作者メッセージ

考察も歓迎。

2025/07/14 21:30

ビターチョコ
ID:≫ 01tP/3FyKl7KA
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