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東方終焉譚~藤原妹紅編~

ここは幻想郷。


人里はにぎわい、


地霊殿ではさとり妖怪の姉妹が過ごし、


太陽の畑では向日葵は咲き誇り、様々な妖精が住み着く。


紅魔館では完全で瀟洒な従者が誇り高き吸血鬼の世話をして、


そして何か異変が起きた時は、博麗の巫女が解決し、


普通の魔法使いは紅魔館に本を探しに飛んで行き、博麗の巫女と何でもないようなことを喋る。そんな日々[漢字]だった[/漢字][ふりがな]・・・[/ふりがな]。









































































ザッザッザッザッ…
鳥の鳴き声も、そよ風に吹かれて葉の擦れる音も、賑わいどころか話し声すらも聞こえない。そんな静寂の中に響くのは、靴が大地を踏みにじる音だけだった。
[太字]藤原妹紅[/太字]「……誰も居ない」
竹林は焼き払われ、街並みは粉々に破壊されていた。紅魔館は全壊していて、辺りを見れば、倒れ伏して、微塵も動かない人々が見える。何処を見るも無残な景色ばかりが広がっていた。
[太字]藤原妹紅[/太字]「…はぁ、まだ死ねないのか」
ため息を吐いても何も反応はない。今や元幻想郷の住民は藤原妹紅一人だけ。寿命のないはずの月人、そしてライバルの蓬莱山輝夜も、神である洩矢諏訪子も八坂加奈子も存在しなかった。
[太字]藤原妹紅[/太字]「そもそも、紫の場所も知らない…いや、もう死んでるのか」
彼女は気晴らしにもならない事を思い出す。遠くから見ていたが、不老不死は様々な権力者から望まれていた。しかし当の本人、不老不死である藤原妹紅にとっては苦痛でしかないことを重々承知していた。老い、姿が移り変わり、死にゆく知人たちを、変わらぬ風貌で見守ることしか出来ないのから。
[太字]藤原妹紅[/太字](生に限りある者は永遠に憧れ、限りなき者は終わりを望む)
ポケットに手を突っ込み、懐中時計を握りしめる。ガラスはひび割れ、針は動かない。それでもいい。思い出がほんの少しでも消え失せて欲しくなかった。
死ぬことを許されず、仲間の元へ永遠に辿り着けない蓬莱人は、今日も死と自分以外の生ける存在を求めて彷徨い続ける。



































































[打消し]                       [/打消し]もう誰も居ないことを知りながら。

作者メッセージ

衝動書きしてしまった。妹紅にとっても気の遠くなるほどの年月が過ぎ去り、生存しているのは彼女だけになっていた。自分以外もう生きてないのは頭で分かっているけど、他に誰かいると信じて彼女はずっと彷徨ってます。輝夜が生存していたなら、自分は…そう考えるとバッドエンドにしかならない。霊夢や輝夜に慧音の場所に行けない妹紅は、死ぬこともないまま独りぼっち。

2025/02/09 21:15

ビターチョコ
ID:≫ 01tP/3FyKl7KA
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