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【参加型】虚迷宮

#2

F2 : 凪影 アキラ / なぎかげ あきら

「エレベーターガイド」
 行き先の階のボタンを押してください。

「サポートガイド」
 まず、2階へ行くよ。

「セラフ」
 はいっ。

  「2」のボタンを押す。ランプが灯いた。

「サポートガイド」
 各階には、フロアの住人と呼ばれる生命体がいるの。
 住人が持つ鍵をもらえれば、次の階へ進めるわ。

「セラフ」
 へぇ〜。

「エレベーターガイド」
 2階、凪影アキラのフロアでございます。

  チン、と音が鳴って、エレベーターのドアが開く。

「サポートガイド」
 2階は凪影さんね。この塔の管理人さんだよ。

  エレベーターを降りる。
  2階は、1階ととても似ていた。
  アイボリーの床、天井、壁。そして、奥にいる誰か。

「???」
 ようこそいらっしゃいました、[漢字]虚迷宮[/漢字][ふりがな]うつろめいきゅう[/ふりがな]へ。
 登録[漢字]No.[/漢字][ふりがな]ナンバー[/ふりがな]287456、セラフ様ですね。

「セラフ」
 は、はいっ。

「???」
 ああ、失礼。私は凪影アキラと申します。

「凪影アキラ」
 本館の管理人を務めさせていただいております。以後、お見知り置きを。
 そして、本館はお客様に「諦め」を提供する安らぎの場。何をするもお客様の勝手です。

  たったっと彼に近寄る。
  凪影さんは、高級感のある黒い大理石のカーブしたカウンターの奥で立っていた。
  カウンターがとても高い。私が背伸びしてギリギリ机の上のものが見えるほどだ。

  凪影さんは、黒髪で、青い目をしていた。青っぽい黒のスーツに身を包んでいる。
  端正な顔立ち。メガネがかっこいい。
  そしてとても高身長だ。私二人分くらいはありそうな。

「凪影アキラ」
 さて、こちらが2階の鍵です。
 後ろのエレベーターのスキャナーに、この鍵をかざしてください。3階がアンロックされます。
 ご案内は以上です。では、ご武運を。

  カウンター越しに渡された鍵を受け取る。鍵は、白いアンティークなデザインだった。
  凪影さんは、ぺこりと頭を下げた。

「サポートガイド」
 とりあえず行こうか。鍵ももらったことだし。

「セラフ」
 う、うん。

  サポート、じゃなくてお姉ちゃんに急かされ、エレベーターに駆け出す。
  一度、カウンターのほうを振り向く。
  凪影さんが、こちらをニコニコと見つめていた。
  少し親しみを覚えるけれど、どこか怖い笑顔だった。

  エレベーターに乗り込む。勝手にドアが閉まる。アナウンスが流れる。

「エレベーターガイド」
 行き先の階のボタンを押して下さい。

「サポートガイド」
 そこにもらった鍵をかざして。

  数字が書かれたボタンがずらりと並ぶところの反対側に、スキャナーがあった。
  スキャナーから、赤い光が漏れ出ている。

  白い鍵をかざすと、ピッと音が鳴った。

「エレベーターガイド」
 3階をアンロックしました。

「サポートガイド」
 さ、行こうか。

  私は、恐る恐る「3」のボタンを押した。

2026/01/26 16:09

シロツメクサと朝ぼらけ
ID:≫ 1rbH5j8ImDtsI
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