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戦闘シーンが少しあります。
「さよーならー」
ホームルームが終わり、俺は階段を駆け下りる。
部活がある奴らを嘲りながら、下駄箱から靴を取り出す。
バラバラといくつかの封筒が落ちるが、気にせず俺は昇降口を飛び出る。
見慣れた下校ルートを辿り、ボロアパートの古い階段を駆け上がる。
ギシギシという悲鳴が聞こえる。
アパート二階の階段から3つめの部屋。それが俺等のアジトだった。
「ただいまー!」
「おかえり」
「おかえりなさい」
こいつらは神楽世と式川。〝夕暮れ特攻隊〟の仲間だ。
リーダーを務めるのは神楽世。悪魔と契約する前から、こういう職業に就いていたらしいから。
俺は、こいつらに拾ってもらったんだ。
「二人とも、今日暇?」
「僕は暇です」
「行ける」
「じゃ、悪魔殲滅部隊の本部殴り込みに行こうぜ」
「行くかあ」
「分かりました」
三つ並べられたロッカーの一番右のロッカーを開き、レザージャケットを着る。
そして、ロッカーの中のリングを取り出す。右手に白いリング、左手に黒いリングを装着する。
ロッカーを閉じる。ボロボロで錆びたロッカーは、バン、と音を立てて閉まった。
二人はすでに、左手に黒いリングを装着していた。
そして神楽世は、右手に灰色の石ころを持っていた。
転移石だ。
「行くぞ」
俺と式川が神楽世に近寄ると、転移石は白く輝いた。
次の瞬間には、俺達は悪魔殲滅部隊の本部の入口前に居た。
「お、お前達は・・・!」
警備員が、こちらを見つめていた。
左手に〝呪怨の大鎌〟を出し、大きく振りかぶって投げた。
「こちらグリーン3、入口前にッ――」
大鎌は回転しながら警備員を蹴散らした。
帰って来た大鎌を左手にキャッチしながら、歩みを進める。
俺達は真っ二つに切断された遺体を通り過ぎ、本部に入った。
「よお、天使持ち共。皆殺しにしてやるよ!」
建物の中には、天使の消毒液の匂いが蔓延していた。
そして、右手に白いリングを装着した奴らがたくさんうろついていた。
「キャー!」
「非戦闘員は逃げろ! 応援を呼べ!」
おもに女の天使持ちたちが、奥のほうに戻っていく。
そして、戦闘員たちが残る。
「天使のリングを落とすか、俺等に殺されるか。選べ」
「お前らを殺すのみだ」
火蓋が切られた。
俺等は連携なんてものはなく、多対一で天使持ちどもを薙ぎ倒すだけだった。
「《呪縛》」
ズンッ、と突然に空気が重くなる。――俺達以外は。
俺の悪魔の能力、《呪縛》。移動速度低下、目眩などのデバフ付与スキルだ。
何度も使ってるから、一気に数十人くらいはかけられる。
大鎌を振り回し、敵を薙ぎ倒す。
回避し、大鎌を振りかぶって投げ、回収して、回避して、攻撃。その繰り返し。
隙があったら、床に無数に転がる天使のリングを回収し、ポケットに突っ込む。
「リング」。白なら天使、黒なら悪魔が宿っている。
装着していなければ、能力を使えない。
悪魔派の世界では、白いリングは「天使討伐の証」として扱われ、スペードの連中が高値で買ってくれる。
これは、ちょっとした金稼ぎなのだ。
残酷だとは思うが、天使派だしなぁ。
それが当たり前。
敵を軽く一掃し、式川のほうに目を向ける。
式川は、能力を使わず、素の自分だけで戦ってる。
暗視、通話、暴走。今のシチュエーションだと、どれも使わない。使うほどの相手でもないのが事実。
ナイフで戦い、破損したらそのナイフの欠片を投げつける。足場には刃物の欠片。いい戦法だと思う。
神楽世は、槍の長さを上手く使っている。
敵が攻撃できない中距離から攻撃し、詰めてくる近距離タイプは薙ぎ払う。
かっけぇ。あの槍も、神楽世も。
その時、俺の腹に激痛が走る。
反動で俯くと、俺の腹から血しぶきが上がるのが見える。
「なっ・・・?」
「戦場で油断は禁物だぞ?」
俺の腹は、奴の槍で貫かれていた。
「・・・《呪縛》!」
とりあえず呪縛。動かれたら困る。
「動けねぇ? なるほど、そういう戦法か」
「はっ、はっ」
息が上がる。右手を腹に当て、「っ、《治療》」と唱える。
たちまち、傷が塞がる。
「な? お前、今、天使の・・・」
「だから何だよ、この野郎!」
「俺には名前がある! 俺は天竺 蒼白だ! 悪魔は大嫌いだね!」
「じゃあ殺してやるよ・・・、腹を貫かれた仕返しにな!」
ホームルームが終わり、俺は階段を駆け下りる。
部活がある奴らを嘲りながら、下駄箱から靴を取り出す。
バラバラといくつかの封筒が落ちるが、気にせず俺は昇降口を飛び出る。
見慣れた下校ルートを辿り、ボロアパートの古い階段を駆け上がる。
ギシギシという悲鳴が聞こえる。
アパート二階の階段から3つめの部屋。それが俺等のアジトだった。
「ただいまー!」
「おかえり」
「おかえりなさい」
こいつらは神楽世と式川。〝夕暮れ特攻隊〟の仲間だ。
リーダーを務めるのは神楽世。悪魔と契約する前から、こういう職業に就いていたらしいから。
俺は、こいつらに拾ってもらったんだ。
「二人とも、今日暇?」
「僕は暇です」
「行ける」
「じゃ、悪魔殲滅部隊の本部殴り込みに行こうぜ」
「行くかあ」
「分かりました」
三つ並べられたロッカーの一番右のロッカーを開き、レザージャケットを着る。
そして、ロッカーの中のリングを取り出す。右手に白いリング、左手に黒いリングを装着する。
ロッカーを閉じる。ボロボロで錆びたロッカーは、バン、と音を立てて閉まった。
二人はすでに、左手に黒いリングを装着していた。
そして神楽世は、右手に灰色の石ころを持っていた。
転移石だ。
「行くぞ」
俺と式川が神楽世に近寄ると、転移石は白く輝いた。
次の瞬間には、俺達は悪魔殲滅部隊の本部の入口前に居た。
「お、お前達は・・・!」
警備員が、こちらを見つめていた。
左手に〝呪怨の大鎌〟を出し、大きく振りかぶって投げた。
「こちらグリーン3、入口前にッ――」
大鎌は回転しながら警備員を蹴散らした。
帰って来た大鎌を左手にキャッチしながら、歩みを進める。
俺達は真っ二つに切断された遺体を通り過ぎ、本部に入った。
「よお、天使持ち共。皆殺しにしてやるよ!」
建物の中には、天使の消毒液の匂いが蔓延していた。
そして、右手に白いリングを装着した奴らがたくさんうろついていた。
「キャー!」
「非戦闘員は逃げろ! 応援を呼べ!」
おもに女の天使持ちたちが、奥のほうに戻っていく。
そして、戦闘員たちが残る。
「天使のリングを落とすか、俺等に殺されるか。選べ」
「お前らを殺すのみだ」
火蓋が切られた。
俺等は連携なんてものはなく、多対一で天使持ちどもを薙ぎ倒すだけだった。
「《呪縛》」
ズンッ、と突然に空気が重くなる。――俺達以外は。
俺の悪魔の能力、《呪縛》。移動速度低下、目眩などのデバフ付与スキルだ。
何度も使ってるから、一気に数十人くらいはかけられる。
大鎌を振り回し、敵を薙ぎ倒す。
回避し、大鎌を振りかぶって投げ、回収して、回避して、攻撃。その繰り返し。
隙があったら、床に無数に転がる天使のリングを回収し、ポケットに突っ込む。
「リング」。白なら天使、黒なら悪魔が宿っている。
装着していなければ、能力を使えない。
悪魔派の世界では、白いリングは「天使討伐の証」として扱われ、スペードの連中が高値で買ってくれる。
これは、ちょっとした金稼ぎなのだ。
残酷だとは思うが、天使派だしなぁ。
それが当たり前。
敵を軽く一掃し、式川のほうに目を向ける。
式川は、能力を使わず、素の自分だけで戦ってる。
暗視、通話、暴走。今のシチュエーションだと、どれも使わない。使うほどの相手でもないのが事実。
ナイフで戦い、破損したらそのナイフの欠片を投げつける。足場には刃物の欠片。いい戦法だと思う。
神楽世は、槍の長さを上手く使っている。
敵が攻撃できない中距離から攻撃し、詰めてくる近距離タイプは薙ぎ払う。
かっけぇ。あの槍も、神楽世も。
その時、俺の腹に激痛が走る。
反動で俯くと、俺の腹から血しぶきが上がるのが見える。
「なっ・・・?」
「戦場で油断は禁物だぞ?」
俺の腹は、奴の槍で貫かれていた。
「・・・《呪縛》!」
とりあえず呪縛。動かれたら困る。
「動けねぇ? なるほど、そういう戦法か」
「はっ、はっ」
息が上がる。右手を腹に当て、「っ、《治療》」と唱える。
たちまち、傷が塞がる。
「な? お前、今、天使の・・・」
「だから何だよ、この野郎!」
「俺には名前がある! 俺は天竺 蒼白だ! 悪魔は大嫌いだね!」
「じゃあ殺してやるよ・・・、腹を貫かれた仕返しにな!」