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「げあっ、はぁっ」
血を吐き出した、かつての〝強者〟は、今は〝弱者〟と成り下がって私の前で地面に手をつけている。
「降参だ。強くなったね」
「恩を仇で返すって、いい心地がしないね」
「・・・さぁ、僕を殺せ。トドメを刺せ。そうすれば君は、〝もとの地位〟に返り咲ける」
彼――〝怠惰を司るもの〟は、自身の胸元に私の手を動かした。
彼の手は、私の右手を逃すまいと掴んでいる。その手は震えていた。
欠けた右腕と両足、潰れた右目、0を示す魔力・体力・技力バー。
そして、0に限りなく近い寿命バー。
「スキルポイントを使用」
「はっ?」
彼は豆鉄砲を食らった鳩のような顔をしている。
ズラーッと並ぶスキル一覧から、迷いなく一つのスキルを選ぶ。
《100スキルポイントを消費し、スキル『封印Lv1』を獲得しました。》
システム音声が流れる。この音声は、彼に聞こえていない。
もう一つのスキルを選ぶ。
《100スキルポイントを消費し、スキル『解放Lv1』を獲得しました。》
「所持アイテム一覧」
《システムに預けられたアイテム、9万7426件を表示します。》
ズラーッと並ぶアイテムの数々。
わざわざ探すのがめんどくさいので、音声認識を使う。
「『封印の炎銀』を選択」
《『封印の炎銀』を選択しました。所持数は607です。》
「1つだけシステム保護を解除」
《『封印の炎銀』×1のシステム保護を解除し、天使個体:禁忌個体:個体名:▓▓▓▓▓▓に返却します。》
手のひらの上に、赤く光る鉱物が乗る。それはずしりと重く、燃え盛る炎を宿していた。
「何をする気だ?」
「何って、貴方を封印するだけだけど」
「何故僕を生かす? 君は・・・」
私の手を掴む、彼の手の力が少し緩む。
「私は、天界に戻りたいなんて思ってないし」
「だとしても、『邪魔者は排除する』。それが魔界の掟だ」
「貴方は、『邪魔者』じゃない」
「はっ・・・」
「あと、私は貴方を殺さなくても生きていける」
「・・・」
本当は、別の狙いもあるんだけど。
黙ってしまった彼に、スキルポイントを譲渡する。
《禁忌個体:個体名:ベルフェゴールに1万スキルポイントを譲渡しました。》
「え・・・?」
「『延命Lv1』『魔力回復Lv1』『体力回復Lv1』『技力回復Lv1』買って。『強欲』スキルで奪っちゃったでしょ?」
「分かったけど・・・」
彼は、見えないパネルを操作している。
すると、みるみる寿命・魔力・体力・技力バーが回復していく。
「じゃ、封印するね」
「分かった」
《『封印の炎銀』を禁忌個体:個体名:ベルフェゴールに使用します。》
彼は笑いながら、光の粒子に包まれていく。
「あ、り、が、と」。
彼は、その四文字を、音を発さずとも私に伝え、私の手元の銀塊に宿った。
《経験値が一定に達し、スキル『封印Lv1』が『封印Lv2』になりました。》
システム音声は、無情にも事実だけを告げていた。
血を吐き出した、かつての〝強者〟は、今は〝弱者〟と成り下がって私の前で地面に手をつけている。
「降参だ。強くなったね」
「恩を仇で返すって、いい心地がしないね」
「・・・さぁ、僕を殺せ。トドメを刺せ。そうすれば君は、〝もとの地位〟に返り咲ける」
彼――〝怠惰を司るもの〟は、自身の胸元に私の手を動かした。
彼の手は、私の右手を逃すまいと掴んでいる。その手は震えていた。
欠けた右腕と両足、潰れた右目、0を示す魔力・体力・技力バー。
そして、0に限りなく近い寿命バー。
「スキルポイントを使用」
「はっ?」
彼は豆鉄砲を食らった鳩のような顔をしている。
ズラーッと並ぶスキル一覧から、迷いなく一つのスキルを選ぶ。
《100スキルポイントを消費し、スキル『封印Lv1』を獲得しました。》
システム音声が流れる。この音声は、彼に聞こえていない。
もう一つのスキルを選ぶ。
《100スキルポイントを消費し、スキル『解放Lv1』を獲得しました。》
「所持アイテム一覧」
《システムに預けられたアイテム、9万7426件を表示します。》
ズラーッと並ぶアイテムの数々。
わざわざ探すのがめんどくさいので、音声認識を使う。
「『封印の炎銀』を選択」
《『封印の炎銀』を選択しました。所持数は607です。》
「1つだけシステム保護を解除」
《『封印の炎銀』×1のシステム保護を解除し、天使個体:禁忌個体:個体名:▓▓▓▓▓▓に返却します。》
手のひらの上に、赤く光る鉱物が乗る。それはずしりと重く、燃え盛る炎を宿していた。
「何をする気だ?」
「何って、貴方を封印するだけだけど」
「何故僕を生かす? 君は・・・」
私の手を掴む、彼の手の力が少し緩む。
「私は、天界に戻りたいなんて思ってないし」
「だとしても、『邪魔者は排除する』。それが魔界の掟だ」
「貴方は、『邪魔者』じゃない」
「はっ・・・」
「あと、私は貴方を殺さなくても生きていける」
「・・・」
本当は、別の狙いもあるんだけど。
黙ってしまった彼に、スキルポイントを譲渡する。
《禁忌個体:個体名:ベルフェゴールに1万スキルポイントを譲渡しました。》
「え・・・?」
「『延命Lv1』『魔力回復Lv1』『体力回復Lv1』『技力回復Lv1』買って。『強欲』スキルで奪っちゃったでしょ?」
「分かったけど・・・」
彼は、見えないパネルを操作している。
すると、みるみる寿命・魔力・体力・技力バーが回復していく。
「じゃ、封印するね」
「分かった」
《『封印の炎銀』を禁忌個体:個体名:ベルフェゴールに使用します。》
彼は笑いながら、光の粒子に包まれていく。
「あ、り、が、と」。
彼は、その四文字を、音を発さずとも私に伝え、私の手元の銀塊に宿った。
《経験値が一定に達し、スキル『封印Lv1』が『封印Lv2』になりました。》
システム音声は、無情にも事実だけを告げていた。