閲覧前に必ずご確認ください

曲パロです

文字サイズ変更

《リクエスト募集中》曲パロ / プレイリスト

#2

くろうばあないと / いよわ

本作を読み終えた後、いよわ様の「くろうばあないと」を視聴することを推奨します。
※クソ長いです

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 友人が交通事故で死んだ。
 私は、あの子――〝四葉〟と一番の仲良しだった。

 ある日。
 私はいつも通り、学校に登校していた。
 四葉は、[太字]約束[/太字]の場所に、[太字]約束[/太字]の時間を二十分近く過ぎても、ずっと来なかった。
 ホームルームに間に合いそうにない時間だったから、私は学校に向かって走り出した。

「おはよう」「おはよう」

 私は、ホームルームギリギリの時間に教室のドアを開いた。

「おはよう」「おはよう」

 四葉の姿はなかった。

 やがて、ホームルームが始まると、担任が重々しく告げた。

「昨日、秋花四葉さんが亡くなりました」

 空気がどんよりと重くなる。
 担任は、四葉の机に花瓶を置いた。

「交通事故、だそうです。葬式は今週末らしいので、行ってあげてください」

 重苦しい雰囲気。
 キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴り、担任が「じゃあ数学始めるぞー」と言った。
 その授業は、何も覚えていない。

 昼休み、お母さんが作ってくれたお弁当は、喉を通らなかった。

 下校時間になり、私は久しぶりに一人で下校ルートを辿った。
 放課後、私は四葉の家を訪ねた。

「ああ、◯◯さん・・・。お久しぶりね」

 四葉のお母さんが出迎えてくれた。目の下に、クマができていた。

「四葉のこと、今まで本当にありがとうね」
「全然、何もしてませんから」
「・・・貴方になら、伝えてもいいかしら。
 ・・・四葉はね、じ、自殺したの。赤信号を渡ったって」
「・・・ぁ」

 唖然とした。頭が真っ白になった。

「・・・ぅそ。そ、そんな・・・」

 今まで堪えていた涙が、堰を切ったかのようにどっと溢れ出す。
 私じゃ、止められなかったんだ。
 私は、四葉の「生きる理由」になれなかったんだ。

「そうだよね。悲しいよね。ごめんね」

 四葉のお母さんは、そっと私の背中を撫でてくれていた。
 私が落ち着くと、四葉のお母さんは私を四葉の部屋に入れてくれた。

「遺書があったのよ。二通も。片方は私と夫に。もう片方は、貴方に。それが、これ」

 四葉のお母さんは、私に小さな段ボール箱を差し出した。
 彼女の大人っぽい字で、「遺書」と書かれている。
 その下に、「◯◯宛て」と小さく書かれていた。

「これを、貴方に」

 受け取って、恐る恐る段ボール箱を開く。
 たくさんの原稿用紙が重ねて入れられていた。

「まあ。そんなにたくさん。
 もう時間も遅いから、帰りなさい。家で読んでくれて構わないから」
「分かりました」
「・・・そういえば。今週末の日曜日、お葬式なの。来てくれると嬉しいな」

 四葉のお母さんは、「葬式のご案内」と書かれたパンフレットを私に渡した。
 ぺこぺこと頭を下げながら、私は四葉の家――いや、四葉の家だった場所を去った。

 家に帰り、自分の部屋に入り、机の上に「遺書」と書かれた段ボール箱を置く。
 そして、一枚一枚取り出し、読む。

一枚目。
「◯◯へ。
 ごめんね。私は死んだ。
 なんで死んだか、◯◯は知ろうとするよね。
 でも、炭素に戻るまでの経緯を説明するのめんどいから。
 日記をここに遺しておくよ。じゃあね。
 故 秋花四葉」

(自分で「故」って書くな、馬鹿)
(そんな気軽に死なないでよ、四葉)

二枚目。
「九月二十日 (火)
 私たちはもしかすると取り返しのつかないことをしてしまったのかもしれない。●●●からのLINEが怖くて開けない。たぶんあの子の性格上全部うちあけて楽になりたいとかそういうことを延々と送ってきているのだろう。嫌だ。みんな嫌なはずなのに。
 少し頭を冷やさなきゃだめかも。明日も時間をずらして登校しなきゃいけないんだから。
 今はこんな日記を書いている場合じゃない。」

(何の話をしているんだ・・・?)

三枚目。
「十月二十五日(日)
 ●●●はかなり精神的に参ってしまったらしい。最近はやたら挙動もおかしい。このままじゃだめだ。●●と●●にも相談
してみたけれど二人ともまるで心ここにあらずという感じでまるでダメ。
 何か方法を考えないと。この生活を何としても守らなくては。」

四枚目。
「十一月一日(日)

 買い物先にあいつがいた。
 もう本当にカンベンしてほしい。あいつはずっとつきまとってくる。□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□私にはどうにもできなかった。でもあいつは私を恨むんじゃなくて愛を向けてきている。怖い。
 ●●●はしきりに自首したがっている。もうだめかもしれない。止めないと。」

五枚目。
「十一月二日(月)

 ひとつ
 案を思いついた。
 これなら大丈夫!
 ぜったいにバレない。●●と●●に話をしよう。きっとわかってくれる。
 私たちは日常を失わない。多少の犠牲はしかたない。」

六枚目。
「あと私のやることは

 味方をする。
 べったり近づく。
 見せつける。

 これだけでうまくいく。
 きっと」

七枚目。
「十二月二十日(金)

 あなたは私の思うように動いてくれたね。正直言うとここまでうまくいくとは思わなかっ
たよ。

 ありがとう。あなたの復讐はわたしの役に立ってくれたよ。残念ながらあなたと私は一生結ばれないんだけどね。
 なんだかミステリー小説みたい。こんなにうまくいくんだぁ。文学だね。」

八枚目。
「さよなら!」
 血液。血溜まり。迸る血。血。血。

(狂っている・・・!)

九枚目。
「何が起きたか分からないよね、◯◯ちゃん?
 説明してあげようか。

 私は●●●と●●と●●で、人を殺したんだ!
 私達は皆で罪を犯したんだ。一蓮托生の間柄!
 でも、皆精神的に参って来ちゃってさ。自首したいとかほざいたわけよ。
 『毒を喰らわば皿まで』って言うじゃん? なのにね、アイツらは□□□□□□□□□□したんだよ?
 そして、何故か私に付きまとうストーカーが現れた。
 都合がいいよねぇ?
 私自身、ストーカーは嫌いだったんだけど、擦り寄った。で、●●●と●●と●●を殺させた。
 それで、ストーカーさえ始末すれば、何も残らないじゃん?
 だから。私は合計五人を殺した。
 物語を五つも完成させたんだ! 褒めてほしいな!
 でさ。楽しくて、もっと文学を作りたかった。
 それで気づいた! 私も十分な文学だ、ってね。だから、結末を作るために私は死んだ。
 文学は、起承転結は絶対に必要でしょ? それで、六つの物語に結末を与えた、私ってすごいと思わない?

 私の名前は四葉。
 私が使ってたペンネームは「シロツメクサ」。
 分かる?
 そう、クローバー。
 その花言葉は、何か知ってる?
 そう、「復讐」、「幸運」、「私のものになって」。とか。
 あとさ、七つ目の物語も作りたいんだ。そう、◯◯ちゃん! 君だよ!
 七つ葉のクローバーの花言葉は、『無限の幸福』。
 私の『無限の幸福』のために、頑張ってね?」

 ああ。
 ●●●も、●●も、●●も、四葉も、私も。みんな、高校の文芸部部員。
 あははは!
 なんて最高のストーリーを作ってくれたの、四葉?
 でも、その代償は大きい。
 部長として、この責任は取らないとね!

 貴方の望み通り。
 私という文学を、完結させてあげよう。

作者メッセージ

主人公が通う高校の文芸部は、皆、文学狂でしたとさ。

リクエストに飢えた獣に成り下がりそうなので、リクエストお願いします。

2025/09/27 09:31

シロツメクサと朝ぼらけ
ID:≫ 1rbH5j8ImDtsI
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はシロツメクサと朝ぼらけさんに帰属します

TOP