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スズネコ様の「16兄妹はとにかくうるさい!?」と設定が似ておりますが、スズネコ様の承認を得ております。ご了承ください。

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【半参加型】塔で足掻く16人のものがたり

#9

#7 怨念と因縁の敵 (ショウ)

ショウ視点

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「・・・あ?」

 地上から、爆発音が聞こえた。
 ユキはここにいるから、爆発音の原因は・・・。

「敵襲だね。確定で」
「どうする?」

 タム兄とルカ姉はこんなときでも冷静だ。おかしいだろ、化け物。

「まずラノ、偵察行ってほしい。敵の情報がほしい」
「わかりました」

 ラノ兄は、空気に溶けるようにして消え去った。

『ザザ――通信繋ぎました』
『ラノ、聞こえる?』
『はい』
「下の子たちの防衛はどうする?」
「ユキにやってもらえば?」
「そうだな。ユキ。下の8人を、秘密を知らせずに、本館の地下シェルターに隠してほしい」
「隠し部屋見つけたから、探検しに行こうとか言って。頼んだ」
「分かった。でも、どこから行けばいい?」
「あっちの方向に、本館に繋がる地下道がある。そこから行って」
「分かった。行ってくる」

 ユキは走り出した。

「非戦闘員たちは武器庫立てこもりが一番いいかな」
「そうだね」
「一旦全員で行こう。武器もとらなきゃいけないし」
『敵の報告いいですか?』

 ラノ兄の通信だ。

『敵は田島トモです。門を爆破して、仁王立ちして止まっています』
『はぁ? 何しに来たんだ?』
『二丁拳銃持ってます』
『そういえば。ユキに、下の子たちの地下シェルターへの誘導を頼んだ』
『了解しました。一旦戻ります』
『武器庫に行くから』

 皆で一旦机から立ち上がり、武器庫の大扉を開き、全員で入る。ラノ兄も合流して、タム兄がロックをかける。

「誰が対話しに行く?」
「俺逃げれるし、行くよ」

 ここは、『疾走』を持つ俺が行くべきだ。

「分かった。タム、ついていったげて」
「ok」

 銃を取り、武器庫の外に出る。背後でロックがかけられた音を拾ってから、駆け出し、地上に出る。
 報告通り、田島は門前で仁王立ちしていた。

「お前、何しに来た?」

 銃口を田島に向けながら、尋ねる。怨念を込めて。

「決まってるじゃないですかぁ〜。アナタたちを滅ぼしに来ましたよ!」
「帰れ。今すぐに」
「嫌ですよぉ〜。なんでアナタの言うことに従わなきゃいけないんですかぁ〜?」

 このいちいち伸びる声。声音。ウザさの塊。
 田島トモ。このクズは、以前、俺達を滅ぼしに来たことがある。
 その時は、ルカ姉、ラノ兄、俺、ソウタ、ソラが殺された。タム兄がどうにかして追い返してくれたが。
 そして、こいつは闇組織「マス2」のリーダー。こいつさえ殺せば、残る「マス2」組織構成員を支配下に置いてしまえる。
 だが、こいつの異能が厄介なんだ。
 こいつの異能は「一日百弾」。どんな弾丸でも、一日に百発ならば敵を撃ち抜ける。

「そういえば、アナタ、以前殺したはずなんですがねぇ〜。なんで生きてるんですかぁ〜?」

 アミの異能で、と言いたいところだが。敵に自分の情報を漏らしたくはない。

「俺は一命を取り留めたんだ。ソウタもルカ姉もラノ兄も死んだが!」
「あれ? もう一人殺したはずですがねぇ〜?」
「ソラは今も病院でベッドに貼り付けだよ。俺だって重い後遺症が残ってるんだ」

 田島が嘘を信じるならば。ラノ兄の奇襲やルカ姉の狙撃の威力も倍増する。

「ていうか、かかってこいよ。長々と喋るほど暇なんだなぁ、マス2のリーダーさんは? それとも・・・」

 田島が、右手の銃を構え、引き金を引いた。
 身を反らして躱したが、弾丸は180°曲がって俺の腹を貫いた。

「ボクが打った弾丸を避けられるとでも思っているんですか? それはそれは、馬鹿の一つ覚えですね」
『相手は敵意ありだ。今日殺す』

 タム兄が、小声で報告してくれた。

『了解した。狙撃に行く』

 右腹から、とめどなく血が溢れ出す。
 痛い。

「ああ、お、お前。ハァッ、い、いいんだな? ゲホッ、がふっ、お前は、ハァッ、今日、俺達に、殺されることに、なるぞ!」
「アナタ頭大丈夫ですか? 前回より人員が四人も少ないんですよ〜? しかも、土手っ腹を貫かれてる人にそんなこと言われても、説得力ありませんけど〜?」
「どう、がふっ、でも、いい。お前は、きょ、今日。殺す」
「それより、タム? さんでしたっけ、そこのショウ? さんとやらを手当したほうがいいんじゃないですか?」
「お前の助言なんていらないね」
(ショウ。一旦本部に戻れ。手当してもらってこい。で、ラノに血痕消してもらえ)

 タム兄は、小声で俺を帰るよう促した。

「俺は、このくらいじゃ、死なねぇよ! ナメんじゃねぇ!」
「じゃあ、一人くらいダウンさせてもいいですよね」

 田島は、銃の引き金を引いた。

 瞬間、俺の意識はプツンと切れた。

作者メッセージ

長いですね。すみません。

田島編終わらせたら翡翠豆さんを出す予定です。よろしくお願いします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。では、また次のお話で。

2025/08/25 09:06

シロツメクサと朝ぼらけ
ID:≫ 1rbH5j8ImDtsI
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