クソしょうもねぇオチの怪談【カイダを探せ】
境田方面の満員電車に揺られていた甲斐田晴の目の前に立っていた女性の香水の匂いがキツかった。嫌でもその匂いを嗅いだ甲斐田は、早く電車が目的地に着くか彼女が先に降りていくことを願った。
やっと駅に着き電車から降りた後は、人混みからも香水の匂いからも解放されて、甲斐田の気分は爽快だった。昨今解団したアイドルグループによる会談が開かれるらしいと噂に聞くビルがホームから見える。が、そこには用がないので降りてすぐの階段を昇る。以前に一回だけ筋トレをしたこともあるが、最近運動不足気味だった甲斐田は階段を登りきったところで体力の限界だった。
疲れた足を引き摺って右向け右をすると、蛍光灯が点滅した薄暗い通路が見える。そこを通らなければならないが、甲斐田は思い出した。この通路は、巷では怪談のネタとして持ちきりの曰く付きスポット。視える人曰く、そこは妖怪だらけだとか。霊媒師曰く、四次元との結界だとか。通路を通らず遠回り出来るが、疲れた身体には厄介だ。
ピリリと鞄の中の携帯が鳴った。何かが背後から甲斐田の背中に手を触れた気がした。
恐怖で叫んだ甲斐田。広がっていたのは、馴染みのある視界だ。寝室。朝の日差し。鳥のさえずり。
「なんだ。夢かい、だと思った」
安心して枕元のスマホを手に取って時間を確かめた甲斐田は、再び叫んだ。ROF-MAOの収録日に寝坊だ。
「やばぁい!!」
やっと駅に着き電車から降りた後は、人混みからも香水の匂いからも解放されて、甲斐田の気分は爽快だった。昨今解団したアイドルグループによる会談が開かれるらしいと噂に聞くビルがホームから見える。が、そこには用がないので降りてすぐの階段を昇る。以前に一回だけ筋トレをしたこともあるが、最近運動不足気味だった甲斐田は階段を登りきったところで体力の限界だった。
疲れた足を引き摺って右向け右をすると、蛍光灯が点滅した薄暗い通路が見える。そこを通らなければならないが、甲斐田は思い出した。この通路は、巷では怪談のネタとして持ちきりの曰く付きスポット。視える人曰く、そこは妖怪だらけだとか。霊媒師曰く、四次元との結界だとか。通路を通らず遠回り出来るが、疲れた身体には厄介だ。
ピリリと鞄の中の携帯が鳴った。何かが背後から甲斐田の背中に手を触れた気がした。
恐怖で叫んだ甲斐田。広がっていたのは、馴染みのある視界だ。寝室。朝の日差し。鳥のさえずり。
「なんだ。夢かい、だと思った」
安心して枕元のスマホを手に取って時間を確かめた甲斐田は、再び叫んだ。ROF-MAOの収録日に寝坊だ。
「やばぁい!!」
クリップボードにコピーしました