「うわあああああ‼︎」
「た…助けて…!」
真っ赤になった空の下、逃げ惑う人々。
そんな彼らを追っているのは…
……先ほど倒れていた、通行人である。
突然立ち上がり、他の人間を襲い始めた。
当然致命傷を負っており、とても歩ける状態ではない。
そしてその通行人の額には…謎の太陽のようなマークが浮かんでいた。
そしてそれを眺めていたエメラルドは舌打ちし、たった今エメラルドから事情を聞いた芳樹は動揺していた。
エメラルドが話した事情とは、こんなものだった。
「神はこの状況で人間と魔族が手を組み、自らに直接攻撃してくるのを恐れ、人間を数人洗脳しそいつらに全人類を襲わせることにしたんだ。あの赤い棘が刺さったらゾンビにされる」
「…じゃあ、さっきうちの前に倒れてた人は…」
「……すまんが、もう助からない。それに洗脳されたら並大抵の攻撃じゃ死ななくなる」
「……そんな…一応神様って、この世を作った人のはずだよね…?なのに、こんなやり方…」
「…もちろん、今まではしないさ。でも……“アイツ”が天界を治めるようになってから、だんだん変わってしまった。………太陽を司る神、“プロテア”…あいつは天界の王になったきり、調子に乗り始めた。人間が反省しないだの何だの理由をつけて、邪魔な人間を消そうとしてる。人間が消えたら、自分たちが世話を焼く相手が減るから」
「そんな…どうしたら…」
「…まあ、今のあたし達にはとりあえずゾンビになってない奴らを守るしかないかな」
[水平線]
ドンッ…グシャッ…ズルズル…
「…まじか…こいつらまだ動くよ」
「も〜るおらちゃん!喋ってるヒマあったらはよ始末して〜!私も忙しいの!」
「はぁ…“ストーン・スター”!」
バキッ…
ドシャッ
「あ…」
地面が急に凹み、体の原型をほぼ保っていないのに歩いていたゾンビが数10メートルの高さを落ちる。
地面に叩きつけられたゾンビの額から、太陽マークがゆっくり消えた。
「…さすがにここまでやられたら、こいつらも死ぬのか」
「これ…ゾンビ達一人一人狩ってたらキリなくない…?」
呪文で地面に穴を空けたのが、熊死るおら。
双剣で戦っていたのが夜咲聖。
2人とも、1人でも犠牲を減らすべく奮闘していた。
「早く…原因を突き止めなきゃね」
「……いだッ…‼︎」
「…!人の悲鳴‼︎」
「しゃぁねえ…助けに行くか」
[水平線]
聖達が向かった先にいたのは、なんと芳樹だった。
「バカ野郎!だからあたしは外へは出ない方がいいって言ったんだよ‼︎」
芳樹を銃で撃ったのは、警察のゾンビ。
「うるさいですよ!大体魔族の言うことなんて…!」
「はぁ⁉︎何だよ今更⁉︎魔族全員が悪いって訳じゃ…」
「関係ないですよ!僕の妹は魔族に殺されたんだ‼︎」
「2人とも!危ないよ‼︎」
芳樹に追撃を加えようとしていた警察ゾンビの動きを、聖がとっさに剣で止める。
「そこの奴ら!今のうちに逃げろ‼︎」
「あっ分かった…」
バンッ
「がッ…!」
「芳樹⁉︎」
るおらがエメラルド達に逃げることを促すも、聖に切り刻まれる寸前の警察ゾンビが再び芳樹を撃った。
幸い掠っただけだが痛みは壮絶なもので、芳樹はそのまま気絶してしまった。
「チッ…とりあえず逃げるぞ!」
「うん!このゾンビ達は私達に任せて‼︎」
[水平線]
「……うーん…はっ…!」
「ようやく目が覚めたか、お前さん」
「…あ、あなたは…」
「ああ、私は魔族のルジアダ・カルタだよ。あのエメラルドの知り合いの魔族さ」
「エ…エメラルドさんは?」
「あいつ、私に神を止めるなんて無理だろうからせめてここでお前を見張ってろって言うんだよ。舐めやがって…」
「…あ…でも、ありがとうございます…」
芳樹は一安心したと思ったが。
「……そうだ…!お父さん…お母さん…!」
この危機迫った状況のおかげで、大切な家族のことをすっかり忘れていた。
『芳樹…』
『こっちにおいで…』
脳内に、両親から貰った言葉がよぎる。
「探しに行くとかやめといた方がいいぞ。なんせお前そんな傷負ってんだから」
芳樹はルジアダの忠告を無視し、銃弾が掠めた脚で立ち上がる。
コンビニの動かなくなってしまった自動ドアを潜ろうとした時。
「……え」
そこにあったのは、信じられない光景だった。
……いや、厳密に言えば、“信じたくなかった”が正しいだろう。
「……お父さん…お母さん……」
額に太陽のマークが浮き出た、もうゾンビとなってしまった両親を前に、芳樹はただ泣くしかなかった。
「ヨシキ…」
「コッチニオイデ…」
「…シヌトキモ、イッショダヨ…」
「た…助けて…!」
真っ赤になった空の下、逃げ惑う人々。
そんな彼らを追っているのは…
……先ほど倒れていた、通行人である。
突然立ち上がり、他の人間を襲い始めた。
当然致命傷を負っており、とても歩ける状態ではない。
そしてその通行人の額には…謎の太陽のようなマークが浮かんでいた。
そしてそれを眺めていたエメラルドは舌打ちし、たった今エメラルドから事情を聞いた芳樹は動揺していた。
エメラルドが話した事情とは、こんなものだった。
「神はこの状況で人間と魔族が手を組み、自らに直接攻撃してくるのを恐れ、人間を数人洗脳しそいつらに全人類を襲わせることにしたんだ。あの赤い棘が刺さったらゾンビにされる」
「…じゃあ、さっきうちの前に倒れてた人は…」
「……すまんが、もう助からない。それに洗脳されたら並大抵の攻撃じゃ死ななくなる」
「……そんな…一応神様って、この世を作った人のはずだよね…?なのに、こんなやり方…」
「…もちろん、今まではしないさ。でも……“アイツ”が天界を治めるようになってから、だんだん変わってしまった。………太陽を司る神、“プロテア”…あいつは天界の王になったきり、調子に乗り始めた。人間が反省しないだの何だの理由をつけて、邪魔な人間を消そうとしてる。人間が消えたら、自分たちが世話を焼く相手が減るから」
「そんな…どうしたら…」
「…まあ、今のあたし達にはとりあえずゾンビになってない奴らを守るしかないかな」
[水平線]
ドンッ…グシャッ…ズルズル…
「…まじか…こいつらまだ動くよ」
「も〜るおらちゃん!喋ってるヒマあったらはよ始末して〜!私も忙しいの!」
「はぁ…“ストーン・スター”!」
バキッ…
ドシャッ
「あ…」
地面が急に凹み、体の原型をほぼ保っていないのに歩いていたゾンビが数10メートルの高さを落ちる。
地面に叩きつけられたゾンビの額から、太陽マークがゆっくり消えた。
「…さすがにここまでやられたら、こいつらも死ぬのか」
「これ…ゾンビ達一人一人狩ってたらキリなくない…?」
呪文で地面に穴を空けたのが、熊死るおら。
双剣で戦っていたのが夜咲聖。
2人とも、1人でも犠牲を減らすべく奮闘していた。
「早く…原因を突き止めなきゃね」
「……いだッ…‼︎」
「…!人の悲鳴‼︎」
「しゃぁねえ…助けに行くか」
[水平線]
聖達が向かった先にいたのは、なんと芳樹だった。
「バカ野郎!だからあたしは外へは出ない方がいいって言ったんだよ‼︎」
芳樹を銃で撃ったのは、警察のゾンビ。
「うるさいですよ!大体魔族の言うことなんて…!」
「はぁ⁉︎何だよ今更⁉︎魔族全員が悪いって訳じゃ…」
「関係ないですよ!僕の妹は魔族に殺されたんだ‼︎」
「2人とも!危ないよ‼︎」
芳樹に追撃を加えようとしていた警察ゾンビの動きを、聖がとっさに剣で止める。
「そこの奴ら!今のうちに逃げろ‼︎」
「あっ分かった…」
バンッ
「がッ…!」
「芳樹⁉︎」
るおらがエメラルド達に逃げることを促すも、聖に切り刻まれる寸前の警察ゾンビが再び芳樹を撃った。
幸い掠っただけだが痛みは壮絶なもので、芳樹はそのまま気絶してしまった。
「チッ…とりあえず逃げるぞ!」
「うん!このゾンビ達は私達に任せて‼︎」
[水平線]
「……うーん…はっ…!」
「ようやく目が覚めたか、お前さん」
「…あ、あなたは…」
「ああ、私は魔族のルジアダ・カルタだよ。あのエメラルドの知り合いの魔族さ」
「エ…エメラルドさんは?」
「あいつ、私に神を止めるなんて無理だろうからせめてここでお前を見張ってろって言うんだよ。舐めやがって…」
「…あ…でも、ありがとうございます…」
芳樹は一安心したと思ったが。
「……そうだ…!お父さん…お母さん…!」
この危機迫った状況のおかげで、大切な家族のことをすっかり忘れていた。
『芳樹…』
『こっちにおいで…』
脳内に、両親から貰った言葉がよぎる。
「探しに行くとかやめといた方がいいぞ。なんせお前そんな傷負ってんだから」
芳樹はルジアダの忠告を無視し、銃弾が掠めた脚で立ち上がる。
コンビニの動かなくなってしまった自動ドアを潜ろうとした時。
「……え」
そこにあったのは、信じられない光景だった。
……いや、厳密に言えば、“信じたくなかった”が正しいだろう。
「……お父さん…お母さん……」
額に太陽のマークが浮き出た、もうゾンビとなってしまった両親を前に、芳樹はただ泣くしかなかった。
「ヨシキ…」
「コッチニオイデ…」
「…シヌトキモ、イッショダヨ…」