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窓越し恋愛譚

#6

入寮

翌日。すごい脱力感を抱き、私は学校へ行った。

もしかしたら優先輩は、ああ見えて美鈴先輩とヨリを戻したいのかもな。

そう思うと涙が出そうで…私はぎゅっと俯いた。

“……優先輩と近づけて、いつか付き合えるかもな〜…”

密かに考えていたその言葉。それはガラスのように砕け散る。

[水平線]

さすがにこんな状態で部活に行きたくはなかったが、行った。

楽器別練習。優先輩と2人きりで音楽室で練習する。

トロンボーンを私が吹いた瞬間、優先輩はぱぁっと笑顔になった。

「わぁ、季子さんうまくなったね!もう少しここをこうすれば……」

自分の演奏で、優先輩が笑顔になった。いつもはそれだけで嬉しいはずなのに。

…『美鈴先輩のことで笑顔になった優先輩』を考えてしまい胸が痛かった。

[水平線]

顧問の先生がある日、部員みんなに言った。

「……はい、お知らせです。この春川中は来週から入寮が決まっています」

私ははぁ…とため息をついた。

入寮。親からは離れる。嬉しいけど、不安だ。

それに、少しルールが特殊で部活ごとにルームメイトを決めるという。

「そこで、どうしても嫌ならいいんだけど…自分の友人1人と[太字][太字][太字]楽器が同じ人とルームメイトになる[/太字][/太字][/太字]という案で吹部はまとまったのでそれでいいでしょうか?」

それに心臓がドカーン!と衝撃を受け、バクバクと鼓動が早くなった。

優先輩と、ルームメイト?まじで?

あの元カノいた疑惑のショックが一気に晴れた。

放課後、優先輩は言った。

「季子さんが嫌ならやらないし、いいならルームメイトになる」

私は即「大丈夫です!なりましょう!」と言った。美鈴先輩のことが心に引っかかったけど。

優先輩は続けて言う。

「僕の友人は全員通学申請出しちゃってるから、もう1人は季子さんの友人でいいよ」

[水平線]

入寮の日。私は弥生と部屋に座り込んだ。

「荷物重かった〜……」

「うん。なんでこんなに遠いの…?」

「ははっ、2人ともお疲れ様」

部屋は3つあって、リビング、弥生と私の部屋、優先輩の部屋。あとは風呂。

弥生が小声で言ってきた。

「[太字]優先輩との関係の進歩を願うよ、季子[/太字]」

それを聞いた瞬間、私は恥ずかしさで床にバタッと倒れ込んだ。

作者メッセージ

もう窓越しじゃなくなりつつある(T . T)

2026/05/17 11:22

笹芽
ID:≫ 2eRGY3oC1RxsM
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