文字サイズ変更

オタクは今日も恋をする

#46

林間学校!

「綺麗だなぁ。しかもあったかい」
私たちは星空を見上げながらキャンプファイヤーで温まる。
その隣には慎二くんがいる。しかもゼロ距離だ。
「あの星、結月に似てる」
慎二くんは指を差しながら言った。
「え? なんで?」
私には何一つ分からなかった。
「なんか、優しそうな感じ? ……何て言ったらいいんだろ。優しそうな光で、だけど元気で、かわいい感じの星じゃん」
「かっ、かわいい……って」
私の顔は[漢字]紅葉[/漢字][ふりがな]もみじ[/ふりがな]を散らしたように真っ赤になった。
こんなに顔が赤くなったのは初めてだった。
「あ! あの星、慎二くんに似てる」
「え?」
「慎二くんってキラキラしてるじゃん。かっこいいっていう意味でね? しかも近くに慎二くんが私に似てるって言った星があるの」
慎二くんは何も言わず、ただ照れていた。
こんなに恋愛的な話をしたのは初めてだった。

[中央寄せ]*[/中央寄せ]
 少し遠くで二人を見ていた人たちがいた。
「仲睦まじいカップルだな!」
光は、あははと少し大きな声で言う。
「大きな声で言わない! バレるでしょ!」
その隣で遥が怒る。
彼女たちはこっそり見ていたのだ。
「お前だって大声出してるじゃん!」
「それは……。えっと……。も、元々声が大きいだけなの!」
遥は必死で言い訳を考えて、そのまま口に出していた。

[中央寄せ]*[/中央寄せ]
 後ろでケンカ? をしている声が聞こえた。
私はおそるおそる振り返ってみた。
そこには「あ」と驚くような顔をした遥ちゃんと光くんがいた。
少し驚いたが、すぐみ微笑んで「一緒に観よう」と誘った。

[中央寄せ]*[/中央寄せ]
「綺麗だなぁ。しかもあったかい」
結月さんは星空を見上げながらキャンプファイヤーで温まっていた。その隣には[漢字]慎二[/漢字][ふりがな]アイツ[/ふりがな]がいる。
「あの星、結月に似てる」
慎二は指を指しながら言った。
「え? なんで?」
「なんか、優しそうな感じ? ……何て言ったらいいんだろ。優しそうな光で、だけど元気で、かわいい感じの星じゃん」
相変わらず説明が下手だな、と思った。
いや、アイツは昔から説明するのが下手なんだった。
結月さんの方へ目線をやると、彼女の顔は真っ赤になっていることに気がついた。
「あ! あの星、慎二くんに似てる」
「え?」
「慎二くんってキラキラしてるじゃん。かっこいいっていう意味でね? しかも近くに慎二くんが私に似てるって言った星があるの」
慎二は何も言わず、照れていただけだった。
この二人はよく恋愛的な話をするのだろうか。
普段何を話すのだろう。
 俺は彼らを見て、微笑み
「仲睦まじいカップルだな!」と無意識に大声で言っていた。
「大きな声で言わない! バレるでしょ!」
そういう遥だが、彼女は俺よりもデカい声を出してる。
「お前だって大声出してるじゃん!」
「それは……。えっと……。元々声が大きいだけなの!」
必死に言い訳を考えていることが分かる。
 揉めていると、声で気付いたのか、結月さんは振り返って「一緒に観よう」と言った。

「そろそろ寝るか」
「そ、そうだね」
私は言葉に詰まってしまった。実はまだ私はまだ眠くない。
しかもクラス全員と同じ部屋で寝るのだ。
私は大人数の中では寝れない。
班でまとまって寝るので、私は慎二くんの隣だ。
「どうした?」
「私、大人数の中では寝れないんだよね」
少し恥ずかしく感じた。
普通はスッと寝るのに私だけ「大人数は無理」
彼は驚くだろう。そう思っていたが、意外な答えが返ってきた。
「大丈夫。俺もだから」
「本当に? よかったー!」
小声でそう言い、安心した。
「なぜか同じ思いをしている人がいると安心するよな」
「それな!」
強く共感し、思いのほか大きな声を出していた。
「あ……」
私は[漢字]慙愧[/漢字][ふりがな]ざんき[/ふりがな]に堪えなくなり俯いた。
「大丈夫。バレてないから」
慎二くんは莞爾と笑った。
この笑顔にもだいぶ慣れてきた気がする。
中学生の頃──二次元に行く前の頃の自分は、その微笑みを見るとすぐに顔を赤くしていた。
今では赤くせず、つられて笑うだけ。
私はにっこりと微笑みながら目を瞑った。
 二日目は登山をし、帰宅した。

「二日間登山はきっついなー」
バスの車内で光くんが両腕を頭上で組んで、反り返るように背を伸ばす。
「それなぁー」
私も強く共感した。
家に帰ったらすぐに寝たい──そのくらい私は疲れていた。
[漢字]隣の人[/漢字][ふりがな]慎二くん[/ふりがな]が静かだなと思い、ちらりと見ると、「すー。すー」と寝息を立てていた。
きっと疲れたのだろう。
私は、彼を見て、無意識に「寝てる慎二くん、かわいい……」と呟いていた。
「聞かれてるんじゃない?」
光くんに言われた途端、私は我に返って恥ずかしくなった。
すると「ん?」と目を擦りながら彼は起きた。
「ああああ!! え、と……」
「田中、もう少しボリューム下げろ」と先生に注意され「すみません」と私は謝った。
その後、私は「特に何もないよー」という顔をして、外を見ていた。
「結月、なんか言ってよな?」
だが、彼は気にする。
「な、何も言ってないよ……。ほ、ほら、この寝てる猫のストラップがかわいいなーって!」
私は、高速でそのストラップをスマホで検索し、彼に見せた。
「いや、ハッキリ慎二って言っただろ」
彼は目を逸らして顔を真っ赤にしながら言った。
「い、いや、言ってないよ?  光くん、そうだよね?」
「うん。言ってないよー」
「嘘っぽい」
慎二くんはクスリと笑いながら言った。
私は、嘘を吐くのが下手なのだろうか。
こうして一泊二日の林間学校は幕を閉じた。

作者メッセージ

二千文字超えてしまった……。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
ーーー
オタ恋、溜め込んでて……。
苦しい、辛い状況の中、過去の自分が丁寧に修正してくれてて……。
本当に頑張ってくれた。ありがとう。
ーーー
オタ恋と没集しか投稿できてません。申し訳ない。
学校からタブレットが配られ次第、再開します。

2026/03/28 21:32

貴志柚夏
ID:≫ 14ODATaJ5tCFM
コメント

この小説につけられたタグ

オタ恋推し二次元トリップ

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は貴志柚夏さんに帰属します

TOP