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BLですよー
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グレープフルーツ

「ん"・・・」
秋の香りを淡く含んだ風に揺れるカーテンから柔らかい日差しが差し込んでいた。
「・・・朝か、」
ベッドを軽く軋ませながら起き上がり、大きく伸びをする。
少し伸びてきた髪を掻き上げスマホを見る。
「もう6時…」
濁った唸り声をあげながら布団の上に乗ってきた愛猫を撫で、床に脱ぎ捨てられたままのスウェットをかぶる。
[漢字]新城 柚[/漢字][ふりがな]あらき ゆう[/ふりがな]、今年で26歳。
嫌いなものは低気圧。
高校の物理教師。新任といって免除してもらいつつも、日々の授業や雑用をこなしている、偉大で尊大な素晴らしい人間だ(?)
そんな俺がこの世でこよなく愛すものは、愛猫と煙草それからー、。
「、おはよ、柚」
ベランダで煙を吐いていた[漢字]蒼[/漢字][ふりがな]あおい[/ふりがな]が透き通った金髪を日に当てながら振り返る。
[漢字]佐久良 蒼[/漢字][ふりがな]さくら あおい[/ふりがな]、俺の恋人だ。
「はよ、…くぁ、」
大きなあくびと共に答えながらクロックスをつっかけベランダに出る。
そのまま蒼のポケットから煙草の箱を取り出し火をねだる。
「そのスウェット俺の、w」と言いながら色素の薄い瞳を細め、ライターで火をつけてくれた。
たまにねだるとこうしてつけてくれる。その、煙草を咥えたままライターを擦るこの仕草がたまらなく好きだ。
「・・・・」
そうして、しばらく互いに煙を吐きながら空を眺め、俺はそっと横目で蒼を伺う。
何度も染め直したせいで少し痛んだ金髪とか、細められた淡い瑠璃色の双眸とか、藍玉の綺麗な右耳のピアスとか、透けるように白い滑らかな肌とか、昨日、快感に耐えるように寄せられていた柳眉とかを見つめていると、自分が何かちっぽけな存在に感じてくる。

先に煙草が尽きたのはやはり蒼の方だった。
横に置いた白い陶器の灰皿に煙草を押しつけ、部屋に入りながら少し振り返った。
「・・・グレープフルーツジュース飲む?」
「・・・飲む」
ん、と簡潔な返事が返ってきて、俺は、半分以上残った煙草を灰皿に押しつけた。
白い柔らかなカーテンを押し除けて部屋に入ると、蒼がところどころ色が剥げた青色のダイニングテーブルに2人分のグラスを出してきたところだった。
夜明け色のジュースがグラスに注がれて「ほい、」とて渡される。
グラスを傾け口に含むと滑らかな甘さの後に酸味と苦味が喉を締めた。
俺は、この喉を刺すような感覚があまり好きではない。
ぐ、、と眉根を寄せながら飲んでいると、蒼が自分のグラスを揺らしながらこちらを見ているのに気がついた。
「・・蒼さぁ、」
グラスを傾けてジュースを眺めながら尋ねる。
そう、前から薄々と気づいていたが。
「俺のこの顔見るためにグレープフルーツジュース飲ませてるだろ」
まぁいいけど、。と付け加えながらいうと、蒼は悪びれもせず、
「あぁ、…唆る。」と呟いた。
グラスに口をつけ、蒼がとんでもないことを言い出した。
性格悪。と思うのと同時に、「唆る」のあまりの破壊力と色気に目眩がする。
若干死んだ魚のような目をしながら、残ったジュースをちびちび舐めていると、ふとグラスから顔を上げた時には耳たぶを食まれていた。
「っ……」
掠める唇が少しくすぐったくて、その堪えている顔も蒼の肴になっているのだろう。少し癪に障るが、。
「・・・今日部活は?」
「・・・ねぇよ」
あったらもう出てる、と応えながら反撃に蒼の金髪に唇を這わせる。
「ん、」
淡々と相槌を返した蒼はそのまま唇を重ねてきた。
最近ようやく慣れてきたキスにやっとのことで応えながらふと感じた甘くて苦いグレープフルーツの香りに身を任せる。

苦味と酸味、それからなめらかな甘さに喉を締められたまま、俺はは、と息を吐いた。


作者メッセージ

グレープフルーツジュースって、美味しいよね?w

2024/11/06 14:45

社会不適合
ID:≫ 6.GYMl2s1Ay0g
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