あれから春が来て、夏が来て、秋が来て、もう何回目か分からなくなりそうな冬が来た。
私は力一杯地面を蹴って走る。冬の空気が肺を急激に冷やす。痛い、苦しい。でも、今日は晴の命日だから。そう思って、走る。
晴の命日ということは、私たちが星を見に行こうと約束した日だった。あの日行こうと約束していた、星空が綺麗に見える、住宅街からかけ離れた展望台。
早くしなきゃ、約束の時間に間に合わない。早く、速く、はやく
別に今日あの場所へ行って晴がいるわけではない。そんなことわかっている。わかっているけれど、私はどうしてもあの場所で晴に伝えたいことがあった。
「着いた…!」
息を整えながら星空を眺める。とても綺麗だ。都会の喧騒とは全く無縁の、満天の星空。
「…ねえ、晴?綺麗だね。晴からは見えるのかな?
私ね、去年のちょうどこの頃まで、様子がおかしかったの。…晴の真似を、していたの。」
声が震える。ひとりで何もない空間に話しかけるのは、こんなにも寂しく虚しいものだったのか。
「晴、私ね。晴になりたかったの。いつも明るくて、周りにはたーくさん友達がいて、信頼されていて、__みんなから愛されていて。そんな晴が、正直羨ましかったの。だって私にはないものばかりだったから。
晴がいなくなっちゃってから、私おかしくなっちゃってさ。唯一の親友を喪って、もうどうしようもなくて。晴は私のことが大好きだったみたいだから、私が晴になればもーっと多くの人に大好きになってもらえるかもって思ったの。確かに、友達も増えた。でも、私いつも苦しかったんだ。いなくなった親友の真似をする私が痛々しくてしょうがなかった。それで、その状態で晴の家に行ったもんだからもう大変でさ。おばさんと太晴泣かせちゃったの。ごめんね。でもそこでやっと気づいた。
『私は愛華で、晴は晴』
そんな簡単なことなのに、精神がおかしくなってたわたしは気づかなかったの。おかしいよね、ほんと。笑っちゃう。
でも、今はね、もう晴の真似してないよ。私は私でいいんだって、気づけたの。
…ね、晴。晴が今まだいたら、私はどうなってたんだろう?ずっと晴にくっついてたよね。多分。
これから私、もっと頑張るからさ、晴も私のこと見ててよ。じゃあ、また来年ね。」
私は力一杯地面を蹴って走る。冬の空気が肺を急激に冷やす。痛い、苦しい。でも、今日は晴の命日だから。そう思って、走る。
晴の命日ということは、私たちが星を見に行こうと約束した日だった。あの日行こうと約束していた、星空が綺麗に見える、住宅街からかけ離れた展望台。
早くしなきゃ、約束の時間に間に合わない。早く、速く、はやく
別に今日あの場所へ行って晴がいるわけではない。そんなことわかっている。わかっているけれど、私はどうしてもあの場所で晴に伝えたいことがあった。
「着いた…!」
息を整えながら星空を眺める。とても綺麗だ。都会の喧騒とは全く無縁の、満天の星空。
「…ねえ、晴?綺麗だね。晴からは見えるのかな?
私ね、去年のちょうどこの頃まで、様子がおかしかったの。…晴の真似を、していたの。」
声が震える。ひとりで何もない空間に話しかけるのは、こんなにも寂しく虚しいものだったのか。
「晴、私ね。晴になりたかったの。いつも明るくて、周りにはたーくさん友達がいて、信頼されていて、__みんなから愛されていて。そんな晴が、正直羨ましかったの。だって私にはないものばかりだったから。
晴がいなくなっちゃってから、私おかしくなっちゃってさ。唯一の親友を喪って、もうどうしようもなくて。晴は私のことが大好きだったみたいだから、私が晴になればもーっと多くの人に大好きになってもらえるかもって思ったの。確かに、友達も増えた。でも、私いつも苦しかったんだ。いなくなった親友の真似をする私が痛々しくてしょうがなかった。それで、その状態で晴の家に行ったもんだからもう大変でさ。おばさんと太晴泣かせちゃったの。ごめんね。でもそこでやっと気づいた。
『私は愛華で、晴は晴』
そんな簡単なことなのに、精神がおかしくなってたわたしは気づかなかったの。おかしいよね、ほんと。笑っちゃう。
でも、今はね、もう晴の真似してないよ。私は私でいいんだって、気づけたの。
…ね、晴。晴が今まだいたら、私はどうなってたんだろう?ずっと晴にくっついてたよね。多分。
これから私、もっと頑張るからさ、晴も私のこと見ててよ。じゃあ、また来年ね。」