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コピーにもなれない

#3

二話

「おはよー!!」



優莉が明るい挨拶と共に教室へ入っていく。




1年3組


私と優莉のクラスだ。



「……」



優莉とは対照的に、私は挨拶をせずに教室へ入る。




「おはよ」



「おはよー」





自分の席へ向かう途中に、声をかけてくれるクラスメイトに


小さいながらも「おはよう」と挨拶を返す。




自分の席へつくと、


私よりも相当前に登校したであろう、


隣の席の男子が机に突っ伏して寝ていた。





うるさくして起こさないように、


ゆっくりと椅子を引く。





「……」


どうしようか。


勉強はする気がおきない、

かといって、優莉みたいに人と話そうと思うわけでもない。












ひま。







特にやることがないから、


てきとうにかばんに入っていた本を取り出す。



読書で時間をつぶそう。





__と思ったら


「[小文字]ん゛ん゛……[/小文字]あ?」




隣のやつが起きた。


でも、こいつが起きたところで

私には関係ないから、無視して本を開く。


「おい」


なんか言ってるけど……たぶん私じゃないよね。


「おい」


さっさと答えてやれよ。


「おい!」


隣の席のやつが、急に怒鳴ったかと思うと

私の目の前からは、読んでいたはずの本が消えた。


「……は?」


思わず顔を上げると、

目の前には少しキレてるやつ。


その手には、私が読んでいた本が収まっていた。




「……返して。それ」


「は?呼んでんのに答えねぇお前が悪いだろ」



さも当たり前かのように、眉を上げる

目の前のやつ。








意味わかんない。


そう思って、席を立つ。



図書室なら、誰もいないでしょ。

目の前のやつは無視して、教室を出ようとした。



「本、必要ないなら机に置いといて」


「チッ」



こっちが舌打ちしたいくらいだよ。


あいつは、舌打ちをした後自分の席に戻っていった。






















誰もいないよね、きっと。


………まあ、別に誰かいても関係ないけど。



適当に目の前にあった本棚の、よく知りもしない本をとる。


”読みたくない本を読んでいるくらいなら、勉強しなきゃ”



__なんて、前は思ったかもしれない。



でも、私がどれだけ頑張っても隣にいる貴女のせいで霞んでしまうから。

もういいかなって、思う。











____ガラガラ




「……!」






急に図書館に響いた、扉を開ける音。



びっくりした弾みに、本を落としてしまった。



ああ、やっちゃった。

らしくもない失敗に、顔が火照っているのが分かる。


誰が入ってきたのか、

ほんの少しの好奇心から入口の扉を見てみるけど、

もう私から見えない位置に行ってしまったのか、誰もいなかった。



「[小文字]………まぁ、いっか[/小文字]」


別に誰でもいいや。

2024/06/08 05:41

あお
ID:≫ 04Jl01ErZt3lA
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