閲覧前に必ずご確認ください

死を連想させる表現があります。ご注意ください。

文字サイズ変更

創世記〈命と自由〉

#57

TRAVELER【1】

「ッチ、急に転移したかと思えばこれかよ!」
「【[漢字]顕現[/漢字][ふりがな]プロデューサー[/ふりがな]】!」

こちらはシアンとチェイン。
急に転移させられ、何処かに着いたと思ったら即戦闘だ。
チェインはお得意のトリッキーさで躱していき、シアンは魔法で相殺していく。

「どうする?まともに戦って勝てる相手じゃねぇぞ、これ」
「そうね⋯⋯魔力源をどうにかしたら勝てると思うんだけど」

こちらも同様に攻略法については理解できた。
が、あんな巨体に無闇に近づいて潰されたらたまったもんじゃない。

「我が名はTRAVELER。小僧、貴様が一番嫌いな物は何だ?」
「嫌いな物?それを聞いてどうすんだよ⋯」

チェインが交戦態勢に入った時、その体が動くことはなかった。

「っ!?これ⋯」
「【[漢字]解除[/漢字][ふりがな]キャンセル[/ふりがな]】!」

すぐに解除したことで、体は動くようになった。
【[漢字]束縛[/漢字][ふりがな]バインダー[/ふりがな]】。糸状の物で相手を縛る魔法。【[漢字]光の鎖[/漢字][ふりがな]ライトチェイン[/ふりがな]】なんかはこの魔術に属性を付与したものである。
しかし、チェインが動きを封じられた時縛る物の姿は見えなかった。
【[漢字]不可視[/漢字][ふりがな]インビジブル[/ふりがな]】との併用か、それともまた別のトリックがあるのか⋯
どちらにせよ、気をつけるしかない。

「ていうか、【[漢字]読心[/漢字][ふりがな]マインド[/ふりがな]】常時発動とか魔力量どうなってんだよ」
「あまり作戦は立てないほうが良いわね」
「貴様が嫌いなのは、こういうことか?」

大きすぎる魔力の溜め。
なにか来る。そう察知する前に、魔術は発動されていた。

『動くな』

発動対象となったのは、チェイン。
その動きはピタリと止まり、瞬き一つしない。

「チェイン!?くっ、鬱陶しいわね!!」

呼びかけながらも応戦するが、一向に応える気配はない。
そんな中、じわじわと焦りの色が浮かんでくる。

「小娘、貴様が嫌いなものは孤独だろう?」
「それが、何よ」
「あの小僧は二度と帰っては来ない。今、貴様は大切な相棒を失った孤独な魔女だ」

そんなわけない。
シアンはそう信じたかった。
絶対的な信頼をおいているからこそ、戦闘でも何でも任せられた。
戻り、たくない。あの日々に。

「早く、早く戻ってきなさいよ!!」

その叫びは、届かない。

『動くな』
『喋るな』
『聞くな』
『見るな』
『感じるな』

すべての感覚を奪い取られ、体の自由もきかない。

『考えるな』

頭も働かなくなってくる。
残された自由は、一つだけ。
生きることだけ。
なんの自由もない、縛られた世界。
チェインの、一番嫌いな物は⋯⋯

『感情を抱くな』

心が、ひび割れる音がした。

作者メッセージ

クズだな、この守り人達。心の傷半端なくえぐってくるし⋯⋯(そうさせたのは作者)
次回もお楽しみに〜

2026/02/08 22:00

AZ
ID:≫ 02G2GKZWXLhTI
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はAZさんに帰属します

TOP