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死を連想させる表現があります。ご注意ください。
「あの広場は、屍を蘇らせるための場所」
広場の外に出されてから、数分経った頃だろうか。
いきなり、シャッタードが何かを語り始めた。
でも、止めたら悪い気もして喉まで出かけた声をぐっと飲み込む。
「屍は、生きる意味も、目的も、使命も、すべてを与えられて。考える暇もなく、次から次にやることが増えていった」
「屍は、誰かの模倣体。誰かに命令されないと生きていけないし、誰かを真似しないと存在できない」
「屍は、感情も、思考も、想いも、なにもない。生きたロボット」
まるで詩のように語られていく言葉は、どこか悲しげな雰囲気を纏っている。
迷子のような風が、一陣のつむじ風を起こして目の前で消えた。
『屍は、誰かの奴隷だった』
言い方は少し悪いけれど、今までの言葉を要約するとこういうことなんだろう。
「[斜体]僕はその屍。君の屍で、ダイの屍。[/斜体]依存ってほどじゃないけど、僕はダイに頼る以外の生き方を知らない」
最初、あんなに小さかった声が、幼子のような人が、今は隣にいる。同じ大きさで、僕の[漢字]屍[/漢字][ふりがな]コピー[/ふりがな]として。
本当は、もっと自由に生きたいんだろうな。
僕と君は、願うものも、持っているものも正反対だから。
「赤ちゃんと、一緒なんじゃないかな」
「⋯⋯え⋯」
心外だと言いたげな顔をするシャッタードに、慌てて訂正の言葉を付け加える。
「だからね、えっと⋯⋯赤ちゃんってさ、最初は何にもできなくて皆に頼ってばっかりでしょ?それからどんどん成長して、自分でできることが増えていく」
「⋯当たり前だね」
何が言いたいのかさっぱりわからない。
そう言われているようで、己の語彙力不足と勉強不足を恨む。
「それと一緒だよ。シャッタードは、今から成長して、生き方を見つけていくんだ」
屍じゃなくて、ただ1人の人間として。
きっと、傍から見れば[漢字]ただのお節介なんだろう[/漢字][ふりがな]げんじつにはそんなひといるわけがない[/ふりがな]。
それでも、[漢字]会えたのは偶然じゃないと思いたいから[/漢字][ふりがな]これはぼくがしゅじんこうのものがたりだ[/ふりがな]。
「僕もまだまだダメなところいっぱいあるし、成長途中だからさ。一緒に成長しようよ」
「そうだね、⋯それがいいね」
やっと、笑ってくれた。
そして同時に、扉にかかっていた魔術が解け凄まじい轟音が響く。
「「!?」」
同時に扉を見やり、流れてくる異質な魔力の淀みを感じ取る。
吐きそうなくらい、濃密な魔力と空気。
頭がくらくらする。
でも、この魔力。
「知ってる、よね?」
「うん、でもどうして⋯」
「とにかく、行くしかないよ」
扉を開けた。
そこは、ただの地獄絵図だった。
血と、魔力と、魔術と、涙。
全てが混じり合って、強烈な気配がする。
誰も気づかない。
誰もわからない。
この戦いの行方なんて。
広場の外に出されてから、数分経った頃だろうか。
いきなり、シャッタードが何かを語り始めた。
でも、止めたら悪い気もして喉まで出かけた声をぐっと飲み込む。
「屍は、生きる意味も、目的も、使命も、すべてを与えられて。考える暇もなく、次から次にやることが増えていった」
「屍は、誰かの模倣体。誰かに命令されないと生きていけないし、誰かを真似しないと存在できない」
「屍は、感情も、思考も、想いも、なにもない。生きたロボット」
まるで詩のように語られていく言葉は、どこか悲しげな雰囲気を纏っている。
迷子のような風が、一陣のつむじ風を起こして目の前で消えた。
『屍は、誰かの奴隷だった』
言い方は少し悪いけれど、今までの言葉を要約するとこういうことなんだろう。
「[斜体]僕はその屍。君の屍で、ダイの屍。[/斜体]依存ってほどじゃないけど、僕はダイに頼る以外の生き方を知らない」
最初、あんなに小さかった声が、幼子のような人が、今は隣にいる。同じ大きさで、僕の[漢字]屍[/漢字][ふりがな]コピー[/ふりがな]として。
本当は、もっと自由に生きたいんだろうな。
僕と君は、願うものも、持っているものも正反対だから。
「赤ちゃんと、一緒なんじゃないかな」
「⋯⋯え⋯」
心外だと言いたげな顔をするシャッタードに、慌てて訂正の言葉を付け加える。
「だからね、えっと⋯⋯赤ちゃんってさ、最初は何にもできなくて皆に頼ってばっかりでしょ?それからどんどん成長して、自分でできることが増えていく」
「⋯当たり前だね」
何が言いたいのかさっぱりわからない。
そう言われているようで、己の語彙力不足と勉強不足を恨む。
「それと一緒だよ。シャッタードは、今から成長して、生き方を見つけていくんだ」
屍じゃなくて、ただ1人の人間として。
きっと、傍から見れば[漢字]ただのお節介なんだろう[/漢字][ふりがな]げんじつにはそんなひといるわけがない[/ふりがな]。
それでも、[漢字]会えたのは偶然じゃないと思いたいから[/漢字][ふりがな]これはぼくがしゅじんこうのものがたりだ[/ふりがな]。
「僕もまだまだダメなところいっぱいあるし、成長途中だからさ。一緒に成長しようよ」
「そうだね、⋯それがいいね」
やっと、笑ってくれた。
そして同時に、扉にかかっていた魔術が解け凄まじい轟音が響く。
「「!?」」
同時に扉を見やり、流れてくる異質な魔力の淀みを感じ取る。
吐きそうなくらい、濃密な魔力と空気。
頭がくらくらする。
でも、この魔力。
「知ってる、よね?」
「うん、でもどうして⋯」
「とにかく、行くしかないよ」
扉を開けた。
そこは、ただの地獄絵図だった。
血と、魔力と、魔術と、涙。
全てが混じり合って、強烈な気配がする。
誰も気づかない。
誰もわからない。
この戦いの行方なんて。
- 1.プロローグ
- 2.2人の騎士
- 3.2人の騎士〈2〉
- 4.今日の勉強日誌
- 5.今日の勉強日誌〈2〉
- 6.今日の勉強日誌〈3〉
- 7.フライは過保護?
- 8.記憶
- 9.目覚め
- 10.ライの隠し事
- 11.遥かなる旅人よ
- 12.邂逅
- 13.十の宝玉
- 14.光と闇と
- 15.ティストチェルト
- 16.勝負開始!
- 17.決着
- 18.その後、そして次へ
- 19.いたずらっ子
- 20.マドとマリ
- 21.予知夢
- 22.えーと、後いくつだっけ?
- 23.正直言って一番苦手
- 24.焼けて、焼かれて
- 25.トリックスター
- 26.休戦&取引
- 27.意外な事実
- 28.紺と紫の次は、水色と茜
- 29.2人の魔術の仕組み
- 30.そろそろお暇させて?
- 31.ティンクラーチュアリ
- 32.ようこそホーリー王国へ!
- 33.あ、これガチ勢だ
- 34.わあ、BLだぁ
- 35.お茶会しよーよ
- 36.闇に生きる者と光に生きる者
- 37.秘密の秘密
- 38.狂い咲き
- 39.圧倒的な
- 40.暗い__の底
- 41.暗い__の底【2】
- 42.待てと言われて待つ奴が居るか
- 43.実験都市リフレージュ
- 44.シャッタード
- 45.朧月夜
- 46.ご対面は険悪です
- 47.ヒビ割れは溝へと
- 48.不明瞭すぎる未来
- 49.絶
- 50.屍は蘇る
- 51.悪魔の声
- 52.創り始めの音
- 53.再会と再開
- 54.願の神殿
- 55.動け、踊らされるな
- 56.GUARDIAN【1】
- 57.TRAVELER【1】
- 58.KEEPER【1】
- 59.DREAMER【1】