[太字]朝田視点[/太字]
どうやら、大学に入る前まで夢見ていたハッピーライフは幻想だったらしい。俺、こと[漢字]朝田赳丞[/漢字][ふりがな]あさだきゅうすけ[/ふりがな]は、陰鬱な溜息をついた。
陰鬱になっても仕方がないだろう。朝は早く起き、そのまま車で大学へ。講義をなんとか乗り切ったと思えば、夜はバイトで時間が潰れる。フラッフラの深夜にようやく帰宅し、自家発電をする間もなく眠りにつく。そして、寝たのかどうか分からないまま、朝起きてまた大学へ...同じことの繰り返しだ。
せめて日常に、《非日常》が欲しい。刺激が欲しい。他の誰にもないことを体感したいのだ。あぁ...と、俺は中二のころにハマっていた、異世界転生系の漫画を思い出した。かつてドップリ中二病に犯されていた俺にとっては、死んだら異世界に飛ばされて、強いスキルを持って、魔王を楽々と倒して俺tueeeすることが夢だったのだ。そもそも夢の第一段階から不可能である。今度は自嘲気味な溜息が漏れる。疲れているんだ、きっと。何が異世界転生だ。そんなこと考えてる時点で、きっと俺はまだ中二病が完治したわけではないのだろう。何ということだ。現在19歳、まさか5年近くもかの病を引きずっているとは。
これは重症患者だな。現実を見よう。上を向いて歩こう。そんなことを考えつつも、俺は交差点を渡るにあたって、事故に遭わないように前を見る。上を向いて歩こうとは危険な考えだ。けしからん。俺が間違っていた。
さすがに交差点は、平日の昼といえど混んでいる。暇人ばかりだ。いや、自分もまぎれもなくその暇人のうちの一人なんだが。今日は大学を休んだ。なんとなく、行く気がなかったのだ。今日の朝の運勢は大凶。ラッキーアイテムは赤い布だ。なので赤い布を探そうと思う。決して占いを信じているわけではない。あまりにヒマだからだ。
みーぎ、ひだり、みーぎ、まえよし!いつか習った掛け声を胸中に唱え、交差点を渡る。すると、目の前に何かがあった。なんとラッキーアイテム。赤い布ではないか。...一応、そのラッキーアイテムは付属品が付いていた。剣を握り、甲冑を装備した人間という付属品が。
...全く以て意味不明だ!
[太字]ジーク視点[/太字]
いやぁ、死んじゃった。これは参った。まさか、東の平野に新種の魔物が出るなんて、驚いた。さすがに対策が無い以上、勝つのは無理ってもんだ。成すすべなくフルボッコ。助けを求めようにも、生憎ソロときている。あはは...参った参った。
というかなんで意識が途切れないのかね。確かに一度は意識が途切れた。でも、さっき意識だけが復活したんだよ。
どうしてなんだか。まさか死後の世界ってやつかな。僕は今そこにいるのかな。確かに、さっきから耳元で轟々とうるさいわけ。魔物の鼻息じゃないよね。「キキーーッ!」とか、「キィィィーッッ!」とかしょっちゅう耳元で聞こえる。
目を開けてみようか?
いやいや、しかしここは一体どこなんだ。怖くて目を開けらんないよ。ええい、ままよ。僕は覚悟を決め、目を開けようと試みた。そのときだった。
「:*;^¥¥+}}}」」?」
聞きなれない言語が耳に飛び込んできた。
[太字]朝田視点[/太字]
うわっ、こいつ目を開けやがった。仕方がない。ラッキーアイテムはお預けか。
どうやら、大学に入る前まで夢見ていたハッピーライフは幻想だったらしい。俺、こと[漢字]朝田赳丞[/漢字][ふりがな]あさだきゅうすけ[/ふりがな]は、陰鬱な溜息をついた。
陰鬱になっても仕方がないだろう。朝は早く起き、そのまま車で大学へ。講義をなんとか乗り切ったと思えば、夜はバイトで時間が潰れる。フラッフラの深夜にようやく帰宅し、自家発電をする間もなく眠りにつく。そして、寝たのかどうか分からないまま、朝起きてまた大学へ...同じことの繰り返しだ。
せめて日常に、《非日常》が欲しい。刺激が欲しい。他の誰にもないことを体感したいのだ。あぁ...と、俺は中二のころにハマっていた、異世界転生系の漫画を思い出した。かつてドップリ中二病に犯されていた俺にとっては、死んだら異世界に飛ばされて、強いスキルを持って、魔王を楽々と倒して俺tueeeすることが夢だったのだ。そもそも夢の第一段階から不可能である。今度は自嘲気味な溜息が漏れる。疲れているんだ、きっと。何が異世界転生だ。そんなこと考えてる時点で、きっと俺はまだ中二病が完治したわけではないのだろう。何ということだ。現在19歳、まさか5年近くもかの病を引きずっているとは。
これは重症患者だな。現実を見よう。上を向いて歩こう。そんなことを考えつつも、俺は交差点を渡るにあたって、事故に遭わないように前を見る。上を向いて歩こうとは危険な考えだ。けしからん。俺が間違っていた。
さすがに交差点は、平日の昼といえど混んでいる。暇人ばかりだ。いや、自分もまぎれもなくその暇人のうちの一人なんだが。今日は大学を休んだ。なんとなく、行く気がなかったのだ。今日の朝の運勢は大凶。ラッキーアイテムは赤い布だ。なので赤い布を探そうと思う。決して占いを信じているわけではない。あまりにヒマだからだ。
みーぎ、ひだり、みーぎ、まえよし!いつか習った掛け声を胸中に唱え、交差点を渡る。すると、目の前に何かがあった。なんとラッキーアイテム。赤い布ではないか。...一応、そのラッキーアイテムは付属品が付いていた。剣を握り、甲冑を装備した人間という付属品が。
...全く以て意味不明だ!
[太字]ジーク視点[/太字]
いやぁ、死んじゃった。これは参った。まさか、東の平野に新種の魔物が出るなんて、驚いた。さすがに対策が無い以上、勝つのは無理ってもんだ。成すすべなくフルボッコ。助けを求めようにも、生憎ソロときている。あはは...参った参った。
というかなんで意識が途切れないのかね。確かに一度は意識が途切れた。でも、さっき意識だけが復活したんだよ。
どうしてなんだか。まさか死後の世界ってやつかな。僕は今そこにいるのかな。確かに、さっきから耳元で轟々とうるさいわけ。魔物の鼻息じゃないよね。「キキーーッ!」とか、「キィィィーッッ!」とかしょっちゅう耳元で聞こえる。
目を開けてみようか?
いやいや、しかしここは一体どこなんだ。怖くて目を開けらんないよ。ええい、ままよ。僕は覚悟を決め、目を開けようと試みた。そのときだった。
「:*;^¥¥+}}}」」?」
聞きなれない言語が耳に飛び込んできた。
[太字]朝田視点[/太字]
うわっ、こいつ目を開けやがった。仕方がない。ラッキーアイテムはお預けか。