朧ノ国─夜霧学園─
#1
〈狼と龍〉守護神獣の為に─
「君は誰かな?……あぁ、例の夜霧学園上級生の天神森竜華さんか。なんで知ってるか?そんなの、今朝君に〈狼様〉がお世話になったからね。あぁ、名乗り忘れていたな。私の名は黒夜皇雅(こくや おうが)だ。」と不穏な者、黒夜皇雅は言った。彼の口から出た“ウチの子達”に私(竜華)は驚いた。“ウチの子達”ということは化と関係している…?化の発生源なのか…?と疑問を抱いた。化とは何らかの理由で自我を失い、凶暴化、暴走してしまった神獣のことを指す。これに治す方法は神様に治して貰うか、私達、神様以外の生物が化を殺すか…。神様に私達の声が届く訳がない。届いても物凄く僅かの願いだろう。そんなことを考えていると…「ん?君は私を化騒動の真犯人と思っているだろ。違うからな?」突然皇雅が焦り始めた。だが表情や声はマジのことを言っている気がする。だから私は皇雅を信じた。「黒夜家は神獣〈狼〉に守護してもらっている家系でな。狼様を化にするという輩がいるらしいから夜霧学園や蝶ノ湖を回ってたんだ。」皇雅は聖なる木を見ながら言う。どうやら私と“目的”が一緒のようだ。私の家系は神獣〈龍〉に守護してもらっているのだ。龍神様を化にしようなど許してたまるものか!!と言う勢いで夜霧学園に入学した。朧ノ国に住む人々(移民除)は全員神獣様に守護してもらっているのだ。その感謝を忘れまいと化退治を行っている。…待てよ…?黒夜家とは結構の名家ではないか!?身分差別はこの国ではされてないが、身分をピラミッド状に表すと、天神森家が中段くらいで黒夜家は1つ上。恐らく、皇雅の父、黒夜深蒼(こくや しんそう)が朧ノ国の国王に仕える有力家臣だからだ。任務を貰えば速攻遂行する凄腕の方だ。武道も凄く強いと噂もある。「皇…雅…は…夜霧学園に入学しておられますか?」勇気振り絞って聞いてみた。「あぁ、入学しているよ。多分君と同じクラス」皇雅が一緒のクラス!?…いや、待てよ…居たわ。「竜華!一緒に!化騒動の真犯人を見つけ出さないか!?」唐突な勧誘。だが、目的とかは一緒なわけだから断れないね。「いいよ!」乗った。