もう見慣れた教室のドアを開けると、まだ半分ほどの席が空いていた。
朝の光が差し込む窓際の列の途中、見覚えのある姿が目に止まった。
東雲颯人(しののめ はやと)と隼人の後ろの席に座っている桃瀬健気(ももせせんき)。
彼らは小学生からの仲。それなりに仲はいい方だと思う。
じっと見つめていたら颯人と目が合った。どうやらこちらに気付いたみたい。
「おっ!神奈!!おっはよー!!」
廊下にまで響きそうな声。
反射的に眉をひそめたその瞬間
「っ〜〜〜!!朝から大声出すなバカ!!」
颯人の後ろの席から、今にも机を叩きそうな勢いで健気が立ち上がった。
「うわっ、いきなり怒鳴るなって!」
颯人が肩をすくめると、健気は大きくため息をついた。
「お前がうるさいからだよ!!」
「はぁ……ほんっとに、毎朝毎朝……いつになったら学ぶんだか……」
私はくすっと笑いながら近づいていく。
「おはよ、ふたりとも。」
「ぁ、おはよう、神奈。」
健気が少し声のトーンを変えて、私に向かってにこっと笑った。
「おう、おはよ!」
颯人も、相変わらずの元気さで挨拶してくる。
教室の窓際は、朝の風が少しだけ吹き込んでいて、カーテンの端がふわりと揺れていた。
颯人が机に腰かけながら、こめかみをぽりぽりとかいてる。
「なぁ、神奈。昨日の算数の宿題、あれ、解き方まるっきりわっかんなくてさー……」
「え、また? あれ、授業でやったやつの復習じゃん。」
「いやー、なんか昨日サッカーしてたら疲れちゃってさー……」
「いや勉強以前の問題じゃん」
健気がすぐに食い気味にツッコんだ。
「俺は!お前に!昨日!きっちり!教えました!お前ほんとに理解してんの?」
「してた!……と思う! でも、寝たら忘れた!」
健気が、もう何度目かわからないようなため息をついて、机に突っ伏す。
「神奈、お願い。このバカに勉強教える時間、後でちょっとだけ作ってあげて、、」
「え、なんで私が。」
「なぁ!頼むよ!」
「はぁ、、わかったよ、、、ちゃんと頭に入れてよ?」
「おう!ありがとう!」
颯人がこちらに太陽みたいな笑顔を向ける。
なんだかんだ、こういうやりとりも、すっかり私の日常の一部になってる。
「ハッ!そうだ。神奈!」
健気が、ふと思い出したように私に顔を向ける。
「昨日の夜、三チャンでやってたドラマ、見た?」
「あ、『それでも、桜は散らない』ってやつ?」
「そう、それ! あれさ、まさかの展開だったよね!」
「まさかの…って、あの人が実は双子だったってやつ?」
「そうそう! ずっと親友だと思ってたら、妹だったってやつ!」
私と健気が盛り上がる横で、颯人はぽかんと口を開けてた。
「……なぁ、それ、なんの話?」
健気がすぐに、ちょっと意地悪そうな顔で言った。
「颯人には、一生理解できない話……かなぁ?(笑)」
「おい! お前らだけで盛り上がんのずるいぞ!」
「じゃあ、ちゃんと見てから話に入ってきてよ~。」
「それはそう。」
「ゔげー、、、、」
3人で笑いながら会話していたら、廊下から担任の先生の足音が聞こえてきた。
「あ、やばっ!ホームルーム始まるよっ!」
私は時計を確認しながら言った。
「ほんとだ、席戻んなきゃ! 神奈、またあとで!」
「颯人!戻るよ!」
「ぁ、おう! 神奈、昼休みにさっきの宿題のとこ、見せてー!」
健気と颯人は自分の席へと小走りで戻っていった。
私は席に座りながら、小さく息を吐いた。
こうやって、いつもの朝がはじまる。
なんの変哲もない、でも、それがなにより大事な朝。
朝の光が差し込む窓際の列の途中、見覚えのある姿が目に止まった。
東雲颯人(しののめ はやと)と隼人の後ろの席に座っている桃瀬健気(ももせせんき)。
彼らは小学生からの仲。それなりに仲はいい方だと思う。
じっと見つめていたら颯人と目が合った。どうやらこちらに気付いたみたい。
「おっ!神奈!!おっはよー!!」
廊下にまで響きそうな声。
反射的に眉をひそめたその瞬間
「っ〜〜〜!!朝から大声出すなバカ!!」
颯人の後ろの席から、今にも机を叩きそうな勢いで健気が立ち上がった。
「うわっ、いきなり怒鳴るなって!」
颯人が肩をすくめると、健気は大きくため息をついた。
「お前がうるさいからだよ!!」
「はぁ……ほんっとに、毎朝毎朝……いつになったら学ぶんだか……」
私はくすっと笑いながら近づいていく。
「おはよ、ふたりとも。」
「ぁ、おはよう、神奈。」
健気が少し声のトーンを変えて、私に向かってにこっと笑った。
「おう、おはよ!」
颯人も、相変わらずの元気さで挨拶してくる。
教室の窓際は、朝の風が少しだけ吹き込んでいて、カーテンの端がふわりと揺れていた。
颯人が机に腰かけながら、こめかみをぽりぽりとかいてる。
「なぁ、神奈。昨日の算数の宿題、あれ、解き方まるっきりわっかんなくてさー……」
「え、また? あれ、授業でやったやつの復習じゃん。」
「いやー、なんか昨日サッカーしてたら疲れちゃってさー……」
「いや勉強以前の問題じゃん」
健気がすぐに食い気味にツッコんだ。
「俺は!お前に!昨日!きっちり!教えました!お前ほんとに理解してんの?」
「してた!……と思う! でも、寝たら忘れた!」
健気が、もう何度目かわからないようなため息をついて、机に突っ伏す。
「神奈、お願い。このバカに勉強教える時間、後でちょっとだけ作ってあげて、、」
「え、なんで私が。」
「なぁ!頼むよ!」
「はぁ、、わかったよ、、、ちゃんと頭に入れてよ?」
「おう!ありがとう!」
颯人がこちらに太陽みたいな笑顔を向ける。
なんだかんだ、こういうやりとりも、すっかり私の日常の一部になってる。
「ハッ!そうだ。神奈!」
健気が、ふと思い出したように私に顔を向ける。
「昨日の夜、三チャンでやってたドラマ、見た?」
「あ、『それでも、桜は散らない』ってやつ?」
「そう、それ! あれさ、まさかの展開だったよね!」
「まさかの…って、あの人が実は双子だったってやつ?」
「そうそう! ずっと親友だと思ってたら、妹だったってやつ!」
私と健気が盛り上がる横で、颯人はぽかんと口を開けてた。
「……なぁ、それ、なんの話?」
健気がすぐに、ちょっと意地悪そうな顔で言った。
「颯人には、一生理解できない話……かなぁ?(笑)」
「おい! お前らだけで盛り上がんのずるいぞ!」
「じゃあ、ちゃんと見てから話に入ってきてよ~。」
「それはそう。」
「ゔげー、、、、」
3人で笑いながら会話していたら、廊下から担任の先生の足音が聞こえてきた。
「あ、やばっ!ホームルーム始まるよっ!」
私は時計を確認しながら言った。
「ほんとだ、席戻んなきゃ! 神奈、またあとで!」
「颯人!戻るよ!」
「ぁ、おう! 神奈、昼休みにさっきの宿題のとこ、見せてー!」
健気と颯人は自分の席へと小走りで戻っていった。
私は席に座りながら、小さく息を吐いた。
こうやって、いつもの朝がはじまる。
なんの変哲もない、でも、それがなにより大事な朝。