「だから、家達さんが、犯人じゃないんですか!」
彼女。つまり私の助手、和戸寸が机をどんどん叩きながら言った。
「家達さんの周りで人が3人死んでるんです。貴方が一番怪しいんですよ。」
彼女のヘビのような目が私を見た。
私は思わず退いたが、そんなことでは
探偵などという職はやれない。
「だからね、私は人なんか殺せないんだよ。勿論、全く、全然、
私が何か関わっているかもしれないのは否定しきれないがね。」
私は毅然と言った。
「そうですけど…ただ、、いやもうよします」
「先ほど君が言ったこと。つまり
私にはハイド氏がいるんだと言いたいんだろう。殺人を教唆し、自殺を仄めかした。」
「…そうですけど。でも非現実的ですからいいです。」
「いやそんなことはない。可能性は潰そう。また後日実験だ。しかし、私が行ったとは言わないのが嬉しいね。」
私は微笑を浮かべながら言った。
「…家達さんは殺人なんて出来ませんし、守亜さんとはとても仲が良かったじゃないですか。だから貴方がやったとは思えない、しかし貴方に別の人格があるならと…」
彼女は口ごもる。
小麦肌で、切れ長の目、暗い黒髪
およそ美人な彼女が気を遣う姿も美しい。
「低い可能性も考えた、ですか。
いいですね。
素晴らしいです。推理力の向上が見れます。」
なら、今から行く守亜君の事件現場でも発揮してくれ。
そう思いながら私はコートを羽織った。


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