文字サイズ変更

【参加型】【童話パロ】命短し暴れろ主役【枠制限無し】【〆予定日5 / 20】

#14





円卓の騎士が思わず叫ぶ。

「うわわっ、ちょっ...押さないでください!」

その声に反応したのか、狼の数匹が彼の眼の前で群れを成して攻撃耐性を整えている。
よろよろと狼の群れの前に押し出された彼は、情けない声を上げながらも、反射的に腰の剣の柄に手をかけた。

「......はぁ。全く、強引な人だ。淑女の振る舞いとは程遠いですよ、貴女。」

「別にいいわよ。淑女を目指している訳じゃ無いわ。」

ボソリと彼が毒舌を吐き捨てると、彼の纏う空気が一変する。

「...いいでしょう。40%、いや、30%も出せば十分かな。
 僕の『聖剣』が、君たちの不浄な血を求めて共鳴している...!」

そう口にした瞬間、彼は一気に加速した。
引き抜かれた刃が、月光を反射して冷たく煌めく。
異常な空気に気付いたのか、数匹の狼が円卓の騎士目掛けて飛びかかっていく。

「ふっ......笑止だね。 聖剣エクスカリバーの錆にしてあげるよ。」

中二病全開の叫びと共に振り下ろされた一閃は、まさに「何でも斬れる」その説明通りだった。
統治された狼たちの強固な毛皮も、指揮官の守りも関係ない。
彼が通り過ぎた後には、真っ二つになった獣の屍が転がっていく。
...それはそうと、あの中二病チックな台詞はどうにかならないのだろうか。

「あはは! すごーい、円卓の騎士、ノリノリじゃない!」

赤い靴が楽しげに跳ねながら、切り裂かれた狼たちの隙間を縫って手を動かす。

「......くっ、黙っててください。
 ...う、うげっ、返り血が...。最悪だ、これ、お気に入りのシャツなのに......。」

一通りの群れを斬り伏せた直後、彼は剣を鞘に収めるなり、青白い顔で口元を押さえた。

「...うぷっ。...やっぱり、この力は僕への負担が......。
 ......お茶、...早く、紅茶を飲ませてください......じゃないと、ここらで吐きますよ、僕...。」

さっきまでの格好良さはどこへやら。
膝をつき、今にも倒れそうな様子でこちらを睨みつけてくる彼の姿は、まさに事前の設定通りの「期待を裏切らない」活躍だった。

「中々やるじゃない。かなり助かったわ。」

「そんなことより、お茶、を......。」

何故円卓の騎士がこんな酷い事になっているのか、否、それは彼の特殊能力、「エクスカリバー」にある。
どうやら、非常に鋭い切れ味を持っておりなんでも切れる一方、一回使うと吐き気やめまいが起こる...らしい。
...まあ私が知ったことでは無いが。

「少し待って頂戴。あっち三人の戦闘が終わってからよ。」

「うげっ...もう、無理......。」

そう言ったかと思ったら円卓の騎士は気絶してしまったようだ。

「はぁ...本当に何とかならないの、その能力は...。」

そう私が呟いた瞬間、森が静かになる。
どうやらあちらの戦闘も終わったようだった。



作者メッセージ

書きたくなったので数時間前倒しで書いてしまいました。許して下さい。
...と思っていたら私、日付を勘違いしていました。一日遅れで申し訳ないです。
お詫びに今日もう一話更新しようと思っています。

また、今日から一週間ほど毎日投稿をしようかな、と思っています。
できればの話ですが。できればの。
もし毎日投稿が好評だったらこれからも続けていこうと思います。

2026/03/22 10:33

おさかな
ID:≫ 1.50.uy/2UmR2
コメント

この小説につけられたタグ

暴力表現童話パロ参加型裏社会マフィア

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はおさかなさんに帰属します

TOP