◇
目的地に着く頃には、私の胃痛はピークに達していた。
チャラチャラと喋り倒す狐の嫁入りを無視し続け、ようやく開けた場所に、目当ての 緋咲弥生こと紅薔薇と フーリャこと赤い靴 の姿を見つける。
「......やっと着いたわ、ああ本当に最悪。
今すぐにでも帰って温かい紅茶を飲みたいわ。」
赤い靴が紅薔薇に庭先のベンチでちょっかいをかけている。
...明らかに紅薔薇は不機嫌だけれども、それはいいのかしら...。
「あは、 紅薔薇、そんなに怒ったらせっかくの自慢の顔が台無しよ?」
「......うるせぇ。ったく、またうざいのが来たな。」
どうやら彼はこちらに気付いたようだ。
相変わらず常に面倒くさそうである。
続いて赤い靴も私達に気付いたのか、手を振ってきた。
「久しぶり、灰被り!一体どうしたの?こんなところまで。」
「ええ二人とも、久しぶり。」
「で、灰被り、なんの用?」
話を始めようとした次の瞬間、何やら背後から騒がしい声が聞こえてくる。
「ちょいちょーい、俺は!?俺のことは!?」
狐の嫁入りが騒ぎ始める。
...こいつ、置いてくれば良かったわね。
「だってアンタはさっきもここに居ただろ。」
そう紅薔薇が口にしたのを皮切りに、何やら三人の軽い言い争いが始まった。
「でもさ〜反応してくれても良くない?」
「別になんでもいいでしょー?あなたが勝手にこっちに...」
はあ、思わずため息が出る。
「......揃いも揃って、私の胃を殺す気?」
殺意すら湧いてきたわ、こんな状況。
私は眉間を押さえながら、私の言葉でようやく静かになった二人に本題を切り出した。
「貴方達に聞きたいことが会ってきたの。
ボス狼について何か知っているんでしょう?端的に教えて頂戴。」
「ボス狼ぃ?...ああ、あいつらのことね。
知ってるよ、ボス狼の居場所。だってここらへんの情報の管轄は一応私達だもの。」
「...チッ、あの狼は王様気取りで北の森を彷徨いてるぜ。
村の自己愛が強い奴らと同じくらい反吐が出るね。」
赤い靴が声を出すと、そう紅薔薇が吐き捨てる。
「げ、狼ってあのヤバい奴? 俺、帰っていい?」
「ここまで散々ちょっかいをかけてきたんだから、責任を持って大人しく着いてくることね。」
私の冷めた一言に、狐の嫁入りがひどい、と叫ぶ。
「まあ要するに北の森の何処かには狼は居るのね。
...探すわよ、狼。」
「は?まじで言ってんの?...あーめんどくせー。」
「文句言ってないで早く準備をして頂戴。
私だってこんな厄介事、出来れば首を突っ込みたくないわよ。」
「はぁい、分かってるってば。」
二人は渋々と準備をするために小屋に持ち物を取りに行っている。
「さっさと行くわよ。将来的にも、自分のためにも、終わらせなきゃ帰れないもの。」
私は青空をもう一度だけ恨めしく見上げ、最悪のパーティーを引き連れて、二人が言う北へと足を踏み出した。
◆
目的地に着く頃には、私の胃痛はピークに達していた。
チャラチャラと喋り倒す狐の嫁入りを無視し続け、ようやく開けた場所に、目当ての 緋咲弥生こと紅薔薇と フーリャこと赤い靴 の姿を見つける。
「......やっと着いたわ、ああ本当に最悪。
今すぐにでも帰って温かい紅茶を飲みたいわ。」
赤い靴が紅薔薇に庭先のベンチでちょっかいをかけている。
...明らかに紅薔薇は不機嫌だけれども、それはいいのかしら...。
「あは、 紅薔薇、そんなに怒ったらせっかくの自慢の顔が台無しよ?」
「......うるせぇ。ったく、またうざいのが来たな。」
どうやら彼はこちらに気付いたようだ。
相変わらず常に面倒くさそうである。
続いて赤い靴も私達に気付いたのか、手を振ってきた。
「久しぶり、灰被り!一体どうしたの?こんなところまで。」
「ええ二人とも、久しぶり。」
「で、灰被り、なんの用?」
話を始めようとした次の瞬間、何やら背後から騒がしい声が聞こえてくる。
「ちょいちょーい、俺は!?俺のことは!?」
狐の嫁入りが騒ぎ始める。
...こいつ、置いてくれば良かったわね。
「だってアンタはさっきもここに居ただろ。」
そう紅薔薇が口にしたのを皮切りに、何やら三人の軽い言い争いが始まった。
「でもさ〜反応してくれても良くない?」
「別になんでもいいでしょー?あなたが勝手にこっちに...」
はあ、思わずため息が出る。
「......揃いも揃って、私の胃を殺す気?」
殺意すら湧いてきたわ、こんな状況。
私は眉間を押さえながら、私の言葉でようやく静かになった二人に本題を切り出した。
「貴方達に聞きたいことが会ってきたの。
ボス狼について何か知っているんでしょう?端的に教えて頂戴。」
「ボス狼ぃ?...ああ、あいつらのことね。
知ってるよ、ボス狼の居場所。だってここらへんの情報の管轄は一応私達だもの。」
「...チッ、あの狼は王様気取りで北の森を彷徨いてるぜ。
村の自己愛が強い奴らと同じくらい反吐が出るね。」
赤い靴が声を出すと、そう紅薔薇が吐き捨てる。
「げ、狼ってあのヤバい奴? 俺、帰っていい?」
「ここまで散々ちょっかいをかけてきたんだから、責任を持って大人しく着いてくることね。」
私の冷めた一言に、狐の嫁入りがひどい、と叫ぶ。
「まあ要するに北の森の何処かには狼は居るのね。
...探すわよ、狼。」
「は?まじで言ってんの?...あーめんどくせー。」
「文句言ってないで早く準備をして頂戴。
私だってこんな厄介事、出来れば首を突っ込みたくないわよ。」
「はぁい、分かってるってば。」
二人は渋々と準備をするために小屋に持ち物を取りに行っている。
「さっさと行くわよ。将来的にも、自分のためにも、終わらせなきゃ帰れないもの。」
私は青空をもう一度だけ恨めしく見上げ、最悪のパーティーを引き連れて、二人が言う北へと足を踏み出した。
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