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【参加型】【枠制限無し】命短し暴れろ主役【童話パロ】【〆予定日2 / 20】

#7

狼なんて怖くない





「ギャハハハ!」

作戦開始から数刻。
ターゲットである「狼の隠れ家」――古びた洋館の厨房では、私は静かに鍋をかき混ぜていた。

...さっきからギャーギャーギャーギャー煩いわ。
狼なのに品がある鳴き声は出せないのかしら。

「おい、新しい家政婦。飯はまだか!」

廊下から荒々しい声が響く。
狼の部下たちが空腹を抱えて苛立っているようだ。
私は自分の手から静かに手袋を外す。

「はい、ただいま。とびきり美味しいシチューが、もうすぐ出来上がりますから……」

そしてシチューをよそった皿一つ一つに丁寧に触れた。

シチューが溢れないように静かに運ぶ。

「お、やっと完成かよ。」

「シチューだ!俺、シチュー大好物!」

「あー腹減った〜!いっただきま~す!」

そして数人...いや数匹の狼がシチューに口をつけたその時、

「アガッ、」

シチューを食べた狼が次々と倒れていく。
食堂から聞こえていた喧騒は、食器の割れる音とともに混乱の悲鳴に変わる。

「はッ?おい、どうなって、」

そう、これが私の能力、「任意で触れた料理に毒を盛る」だ。

「狼の皆さん、お味はお気に召しましたか?」

なんて言えば一匹の狼が私に掴みかかろうとする。

「おい家政婦、お前一体何をしたッ!?」

次の瞬間、

「今よ。」

シチューの香りに混じって、シンデレラの鋭い声が響き渡る。
ガシャーン!と窓ガラスが派手に砕け、月光とともに二つの影が飛び込んできた。
ヘンゼルとグレーテルだ。

「さあグレーテル、お菓子の家より脆い連中を片付けよう!」

「ええ、ヘンゼル。美味しいドーナツにしてあげるわ。」

ヘンゼルが振り回す巨大な斧が狼の首を次々とはね、グレーテルが放つ鋭いキャンディーが狼の体を貫く。
毒で意識が朦朧としていた男たちは、悲鳴を上げる暇もなく薙ぎ払われていった。



玄関ホールでは、赤ずきんが小さなナイフを手に狼たちに攻撃をしている。

「……お婆ちゃんを、食べた罰。」

無表情に呟きながら、彼女は影から飛び出してきた狼を次々と刺殺していく。
さすが赤ずきん、狼への殺意は誰よりも強いのね。



一方、屋敷の裏手に視線を向けると。
命からがら窓から逃げ出そうとした狼が、ふわりと降り立った少女の姿を見て絶句していた。

「……あ、あれ? ここは……出口じゃなくて、お茶会の会場だったかな?」

アリスが小首をかしげると、彼の周囲の空間がぐにゃりと歪む。
逃げようとした男の足元はチェス盤のような泥沼に変わり、逃げ道はどこにも繋がらない無限回廊へと書き換えられる。

敵の私でも狼の彼が可哀想になってきちゃう。

「まあどちらにせよ、君は僕の敵だよね。」

アリスがそう言った瞬間、狼の後ろからトランプの兵隊が出てくる。

「いや、ちが、」

言い訳をする前に狼は冷たくなっていった。







「一通りこっちは片付いたわね。
 さすが皆!私びっくりしちゃったわ!」

私がそう言うと赤ずきんが呟いた。

「...白雪姫の...毒も...すごかった...」

そう褒めてくれるとは...。少し照れくさい気持ちになっちゃう。

「さて、かぐや姫達は今どうしてるのかしら?」

やけに静かになった館の中では、ヘンゼルとグレーテルの笑い声が響いていた。



作者メッセージ

お久しぶりです。
遅くなってしまい申し訳ないです...!
なんせ色々なものに追われていて...。
良ければ番外編も宜しくお願い致します。

2026/01/22 19:38

おさかな
ID:≫ 1.50.uy/2UmR2
コメント

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暴力表現童話パロ参加型裏社会マフィア

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