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病み多いかも、

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短編等

#1

♤ とある洋館の探偵争奪ゲーム『Ⅰ』



_____僕は探偵助手で英検を目前に控えた
     高校生の何でも無い青年…の
     ハズだった。

『キミ達はボクを殺してまで奪って行った
 ボクの大事な物を推理して取り返して貰う!
 そうしたら此処は脱出だし、
 キミは探偵の座を譲り受けられるよ!』

別に僕は探偵になりたい訳じゃ無いが⁈
被疑者達に囲まれた中圏外のスマホの上で笑う
探偵のホログラムに、そう心の中で絶叫した。

[水平線]

時は数十分程前に遡る。

僕は梓銀奏〔しぎん そう〕。
探偵に気に入られて助手にされただけで
他は至って普通の高校生だ。

今は学校に行く為の電車内、
いつも通り英単語の本を開き、
暗記に専念している筈だった。
珍しく何時もは混む電車が空いていて、
座ったまま長い電車内の快適な空気に包まれて
うたた寝なんかしなければ。

『終点ー終点ー早く起きなよ、奏、』

「…はっ、?やべ、もう降りる駅過ぎてっ…?
 ……は、?」

電車のアナウンスが
僕が助手を務める探偵の声に似ている。
まず、今名前を呼ばれた…よな?

意味も分からないまま顔の隠れた、
妙に背の低い駅員に無言のまま電車外に出され、
とぼとぼと駅から市街に
退避しようと改札を出る。

すると、何故か森と見覚えの有る洋館が
目に飛び込んで来た。
探偵がセーフティハウス、と
笑って使っていた洋館だった。

持つ合鍵を開け、中に入れば
何故か呆気に取られたままの
知らない大人、や同年代の少女、
著名な政治家が数人程立ち尽くしている。

「…と、誰?
 つかアイツの洋館に不法侵入者多発…、
 通報か…?それともアイツに連絡…、
 って、圏外かよ、」

「っあ!貴方今扉の鍵開けて入ってきたの…⁈」

スマホで通話を開こうとすれば画面には
圏外表示が出ている。
ち、と舌打ちをしながら
スマホをポケットに仕舞っていると、
心底驚いた様に同年代程の少女が
詰め寄って来た。

「?あぁ、僕は鍵持ってるしな、
 内側からは開くんだから
 早くこっから出て帰れよな、」

「…無理、だってこの扉、
 私達皆を拒絶するもの、
 やって見せましょうか?」

ひらりと手を振って出ていけ、と
ジェスチャーすれば、
少女は力無く首を振り、ドアに触れる。
その瞬間、バチィッ、と音がして
電撃の様なものが流れ、
少女の手が弾き飛ばされた。
「ほらね、」と溜息を吐いて言う少女に
閉口しながら、
僕も、とドアに触れ、そして開けてみせる。

「…本当に開くのね、」

「まぁ障壁で私達は通れないんだけど、」と
続けて見えない壁に触れるように手を伸ばす。

「なんだ…?
 これ、アイツが何かしてるって言うのか…?」

『御名答っ!』

「⁈貴方のスマホから、、、⁈」

呟きに反応する様にぱぱん!と
安っぽい音を発して
僕のスマホに映った探偵が答えた。

「お前な…何してんだ、
 早く全員出してやれよな、」

『あっはは、ボクも変な事情を抱えてなければ
 帰してやりたいんだけどねー、』

じと、と睨む様な仕草を探偵に向ければ
画面内の探偵が戯けた様に答えてへらりと笑う。

「はぁ…?何があるって言うんだよ、」

『それは言えないなぁ、
 継承が終わったら教えてあげようじゃないか、』

首を振り、カメラから離れる様に上体を翻し、
探偵の姿が見える…が、

何時も日を反射して目が痛い程の純白のドレスが
赤黒く染まり、暗い色になっている。
人形の様に白い肌と銀髪には
違和感を覚える程の色の違い、
そしてにこにこと笑顔を浮かべる探偵の頬には、
微かにも血色を見る事が出来なかった。

「お前…大丈夫か、?つか…そのドレス、
 黒なんかほぼ着ないだろ…」

『やぁっと違和感を覚えてくれたかな?
 じゃあゲーム説明と行こうか、』

画面上の探偵が
ホログラムとしてふわりと飛び立ち、
喜色満面にぱちんっと手を打つ。
その瞬間スマホの画面が変わり
何やら表が出てくる。

Ⅰ .被疑者達は洋館の外に出てはならない。
Ⅱ .探偵候補を殺してはならない。
Ⅲ .探偵候補は洋館外に出る事が出来るが、
   日が暮れる前に洋館へ戻る事が
   出来なければならない。
Ⅳ .被疑者は探偵候補が聞いた事に
   絶対に答えなければならない。
Ⅴ .洋館の備品を壊してはならない。
Ⅵ .備品を加工する事は許可する。
Ⅶ .水槽、籠等の中に入ったままの生物は
   殺してはならない。
Ⅷ.探偵候補以外は現場に入ってはならない。
Ⅸ .被害者の部屋には助手、
   そして助手の指名を受けた1人以外は
   入ってはならない。
ⅹ .この洋館内での殺人は本当の死である。
Ⅺ .この事件を解決し、この洋館から出る事で
   元の世界に戻る事が出来る。
Ⅻ.この事件は元の世界で
   起こった解決前の事件である。

追記・ゲームルールを破れば
   ペナルティが課せられます。

「何…?これ…、」

呆気に取られた少女の言葉を聞き流し、
ルールを食い入る様に見つめる。

『サァ!ゲーム開始だ!
 この洋館内で使える端末は
 部屋に置いてあるから
 回収しておくんだね、
 起動したらどの立場だか
 分かるから宜しく、』

ホログラムで飛び回る探偵の
アバターが笑いながら戯け、
ふよふよと僕のスマホに留まった。

『そー言えば、奏、叶、燐、
 キミ達は探偵候補だよ、
 奏は元から助手だし分かるだろう?』

スマホに留まった探偵はにこにことしたまま
同年代の少女ともう1人の少年…?に声をかけ、
心底楽しそうにゲームマスターの様に
話し続ける。

その声に反応してか
被疑者の人間達が集まって来た。
洋館の中が広かったからか
余り人数を感じなかったが
案外沢山いた様だった。
ぐるりと周りを見回せば
人で視界が埋まってしまう。

『はは!集まって来ちゃったねぇ、
 それじゃあ本題だ、____________________!」


…そうして、冒頭の内心の絶叫に戻る。


作者メッセージ

短編と言って長編になっていく…

なんでぇ…?

2025/09/17 21:20

アルカ
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