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2001年未来の旅

#14

夏への扉

二人がシドニーに着いた頃は季節は春から夏へ変わっていた。
シドニーを歩いていると、サンタクロースの恰好をした人が子供達に風船とクリスマスカードを渡していた。子供達ははしゃいで受け取っている。
シドニーはクリスマスパレードに沸いていた。
クリスマスパレードとゆう事もあって、学生の楽器の太鼓やトランペットの飾りをつけた演奏隊がシドニーの道を行進している。
道端で行列をつくって多くの人がその行進を見届けていた。
その人波の中に二人も混じってパレードを楽しんで見ていた。

「北アメリカを出た頃は春だったのに。夏なのにサンタクロース?」
「オーストラリアは南半球なんだ。オーストラリアのクリスマスは夏なんだ」
「南半球?」
「地球の赤道より南の所を指すんだ」

その問に美波は答える。

「日本はどっちなの?」
「日本は北半球だよ。北アメリカ州も北だ」
「オーストラリアはオセアニア州ってとこで南半球。南アメリカ州おおよそかな。
オーストラリアの祭日くらいは知っている、16、17、18はイースターだ。25日はアンザックデーだ」

「ちょっと休まない?」

詩織は公園を指さして言った。
公園には多くの小鳥たちがいて、
二人はシドニーの公園のベンチに座ると、

「私はあの島を出てもう2年になる」

と呟いた。
美波には祐介に特別な感情が生れていた。もう彼がいないと自分は生きていけない事。それ以前に彼女は祐介の人間性に強く惹かれていた。

「私はこれから学んでやっていける人間になりたい。あの島を出てから、私は最初あの島の世界しかないと思っていた。でも違った、貴方と出会えて本当によかった。でも今のままではこの世界の人間としてやっていけない。
この世界は広すぎて、私の中では素晴らしいと感じた。
でもこの世界でやっていくには努力が必要。
私はその大切な時間をあの島で取られてしまった」

勉強もしていない。私はこの広い世界で通用するだろうか。世界は統一されて平和でやっていけるだろう。でも知識人の祐介の妻としてはどうだろうか・・・。知識とゆうより自分は子供すぎやしないだろうか・・・。

「私、努力する。お願いがあります」

その問いに祐介は言う。

「何?」
「私と付き合ってください」

それを聞いて、祐介は少し考えた。
詩織はもう成人すぎている。失っていたその大切な時間を取り返すには僕が頑張らないと、けっして美波に満足できていないんじゃなかった。
自分の理想の女性だ。僕の事も考えてくれている。
だが、別の女性との人生とゆうものもあるんじゃないか。

そう言って、祐介は詩織を見つめる。
まだ20を過ぎてまもない彼女。自分の事を1番に考えてくれて、
彼女となら・・・。
そう思って、詩織に答える。

「なぁ。そうゆう事は普通男が女に言う事じゃないか。その答えはこの旅行が終わったら言おうと思う」

詩織のプロポーズがいきなりすぎて、祐介は戸惑いを少し感じていたのである。
祐介はそこ答えをもう決めていた。ただ、今すぐには言わなかった。
旅の終わりに言おうと決めていたのである。

祐介がすぐに言わないの詩織は残念がった。自分は祐介にとって・・・。でも努力すればと感じていたのに。

「私は祐介の彼女になれないのか・・・」

そう詩織はその場でそう感じた。
夏の日差しは暖かく二人を包む。

2024/01/16 02:42

しんたろう
ID:≫ 1eytETH/W5xF6
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