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マスターブルー~完全版~

#21

20

その数ヶ月後、
ベルカ参戦のニュースが大きくTVで報じられた。
流れていた、CMも中断しての特別番組が流れる中、
ティムは、反政府の管轄の目を受けながら、ニートベルトに連絡を取っていた。
持っている電信網から連絡をとる。
コンピューターを起動させ、少し長い読み込み時間を過ぎ、
ニートベルトに連絡をとる。
ビザの申請についてのエルジアへの申請をしてほしい。
ニートベルトは言う。
「とうとうベルカ参戦だな。
この通信もそろそろ使えなくしないと困る。他に何か依頼はないか?
今の内に出来る事があったら言ってくれ」
「兄と話したい・・・」
「君の兄さんとは僕は知り合いだ。祝賀会で見かけた。知り合いだ」
「兄と戦争の事や色々と話たい」
「なんとか伝えておくよ。それだけか」
「ああ」
「ベルカ万歳」そう言うと、ニートベルトは電信を切る。
ティムは理解して切ると、窓から身を乗り出し、町を眺めた。
この美しい町の景色もベルカの参戦で炎に包まれるかもしれない。
ティムのいる町はもう夜で、赤々と明るいのは都市部の
離れた景色で、ティムのいる所は薄暗く、電燈の光が道を照らしていた。
ティムは冷蔵庫からミルクを取り出し、
コップに並々注ぎ、それを片手に窓から都市部の夜景を何十分も眺めていた。
ベルカの参戦で、政府軍と互角に渡り合っていた、反政府軍の戦局は一気に変わった。
そんな話が基地内で多く言われている頃、
多くのカモメが大空から舞い降りてきて、灯台の所に止まった。
その瞳は海岸を見つめていた。
バーベキューを終えたラリーは、製氷庫の隣の格納庫の自分の機体の整備をしている、
整備兵に声をかける。

「やあ、調子はどうだ?」味気じみに答える。

整備兵は言う。

「まあ整備は順超だ、もう少しで出撃できる。ガソリンがこの2日供給が止まっていて大変だ」
ラリーは、格納庫の自分の機体の青いSu33をまじまじと見つめていた。
「いつになったら飛べる?」
「後後日には整備は終わると思う」
「そうか」と、ラリーは言う。
バートレットは、
「そろそろ本格的なベルカの味方が期待できるなと言った」
「私達の正義は、本当の正義なのでしょうか?弟はそれに疑問を感じ、反政府に参加している。
本当に私はこれでいいのでしょうか?」
「分かっているさ、軍人も政治には勝てない」
「私はウスティオのために命を捧げる覚悟でいます。軍人だから。でも本当にそれが自分の
中で、それが、いい人生なんでしょうか?」
「軍人なんて結局は政治の道具さ、道はねえよ」
「ディレクタスは、政府軍は攻略出来るだろうか?」
「ベルカ陸軍だからな・・・俺は出来ると思うが」
「戦争では弟は無事でいてほしい」
「そうあってほしいな」とバートレット。

ラリーはにこやかな夕日の中、ゆこやかな目つきで空を見つめていた。

「早く飛びたいな・・・」とラリーは小声で言った。

「今も父が墜とされた時は鮮明に覚えている・・・。父が死んだのは悲しかった。もう一度あの13に出会えればなぁ・・・」

ラリーは回想した。

アルコールがまわってきた。

「すまない、酒がまわってきた」
周りは静かになった。

「13ともし戦うような事があれば」

「ベルカを破れるかい」と仲間は言うと、

ラリーは、
「破ってみせるさ」

「ディレクタスには行くのか」」
「今は考えていない」とラリーは言った。続けて、
「今、弟の心配をしている」とラリーに言い。
「弟?」
「ああ。ここ大分、連絡がとれないが、ぜひ会いたいと思っている。
名前はティム・フォルク」
「弟さんと会ったら何を話す?」
「まず、家族の事だ、それから今の実情も知りたい、生活の事とか、
戦争の事は置いといて」
その日、任務を終えた、ラリーは、バートレットの家に招待された。
その日、バートレットを車に乗せて、家まで送っていた。
緑の平野を超えると丘があり、そこにバートレットの家が一つたたずんでいる。車で走っていて、バートレットが話すのは、基地の事、任務の事、出てくるのは戦争の話ばかりでラリー少し疲れていた。バートレットの問いもただあいずちを車の中でとるだけであった。
家までバートレットを送っていた後、家の前の広い駐車場のスペースまで車を止め、
二人ともひと段落した後、ラリーは息をなでおろした。
「戦争が終わったら何しようかな?」
「さあ、考えてません」
周りが畑に覆われた、家に着くと、空腹のラリーにバートレットは、気を利かせて言った。
「家で、少しやすまないか?ニートローフをおごってやるよ」バートレットは気を利かせて言った。
「ありがとう。大尉」そう言って家の玄関の扉を開けた。
バートレットの妻が、ラリーを出迎えてくれた。
「ラリーフォルクは今や、ウスティオの名パイロットだ。航空機の操縦にかけては、
エリート中のエリートだ。あの、最初会った時は、小僧だったのにな」
「貴方は、何処生まれ?」バートレットの妻が聞いてきた。
「ビレンチアの田舎です。そう言えば、まだ出身を教えてませんでしたね」
「最近は、夫は戦争の話ばかりでいいニュースがないわ」
「ゆっくりしていってくれ」とバートレットが言った。「お前車の整備の資格をもっているんだってな」と、バートレットが言う。
「まあ一応」整備工の資格は、軍に入る前にラリーが勉強してとった資格だった。
「工具はあるんだが、今の工具でなんとか車を見てくれないかな?
こう車が動かせないとなるとふじゅうでいけない」とバートレットは、厄介そうに言う。
「どの車?」とラリーが多くある、様々な車がある、駐車場を見渡して言った。どの車も色が綺麗だ。
「今、駐車場のガレージに置いてるやつだよ」バートレットは、
駐車場のガレージに置いてある車を指差して言った。
ラリーはその車の近くに行き、エンジンに工具入れから、線をエンジンに繋いで、を何度もエンジンをかけた。
「大分、動かしてないせいだ。少し部品が錆びてるだけです。油をさせば使えますよ」と言った。
ラリーが駐車場で車うを見ている間、バートレットの家では、
そのうち、ニートローフが出来た。熱々の肉を丸ごと煮込んで、作った物だ。
ラリーが車を修理している時に、バートレット夫人が、
ラリーをミートローフとコーンスープが出来たと言って、ラリーを手招きした。
「普段なら、食事なんて迷惑な事は頼まないけれど、こんな美味そうだと、嬉しいな」とラリーは笑って言う。
そして、ラリーが席につくと、熱々のミートローフを丁寧にバートレットの妻が切り分けて、皿に出した。
ラリーは別のスープと一緒にナイフとフォークで口に放り込んだ。
「初めて飛んだのは何歳の時だ」バートレットは昔を懐かしそうに言った。
「高校を出てすぐの頃です。父が僕の中学の頃亡くなって、家族の生計を立てるため軍に入った」
とラリーは語る。

「ウスティオの為とかではなくて、たんに家族を養うため。ただ、飛ぶことが好きなだけだ」と言う。
「大尉は?」
「はは、俺か?俺は軍に入る前は、ラグビーをやっていてな。ラグビーの1流選手になるのが、
子供の頃からの夢だったんだよ。
お前と一緒で、政治なんて解らなかったし、色々勉強したほうさ。
子供の頃から、ラグビーの試合があると毎週見てたもんさ。大尉まで昇格はしたが、
本当なら、ラグビーの選手になりたかった。家族もラグビー一家さ」
「うまかったんですか?」
「これでも、アマクラスじゃトップクラスの選手だったんだぜ」と
「はは」
「笑うとこじゃねえよ」
「想像つきませんね」とラリー。
「プロからのスカウトもあったんだ」と自慢そうにバートレットが言う。
「なぜ、その道に行かなかったんですか?」
「靭帯を怪我してな。それがないと今ではプロだったさ」
「それで軍に」
「そうだ。コーチの話もあったけどな。給料が良かったから入隊した」
「それだけで軍の大尉に?」
「最初は軽い気持ちだったんだ。だが軍に知り合いが増えていい仕事もなかったから、ラグビーしか取り柄がなかったから」
二人の会話は、クリーム色の黄色い夕日の光を浴びて、
静かにまどろむ海と砂浜に明るく響いていた。

バートレットの息子が時々ラリーにいたずらをしてくる。
ラリーは子供に、「面白い奴だな。悪ガキの素質あるぞ」と言う。
ニートローフを腹一杯食べた後、ラリーとバートレットは外で話していた。
バートレットの子供が外で友達と遊んでいた。バートレットは、
友達と遊んでいるバートレットの子供をときおり子供に何か言って見つめている。
バートレットにラリーは言う。
「もう、何歳になりますか?」とラリーが聞くと、
「今年で7歳になる」とバートレットの表情は真剣になり、自分の子供を熱い眼差しで見て言った。目線の先には、幼い息子の笑顔があった。
そう言った後、バートレットは、
「あいつにラグビー教えるの俺の夢なんだけどな・・・」と呟いた。
ラリーはその視線の先の男の子を見つめた。

「なあラリーお願いがある」
「なんですか?」
「もし俺が戦争で何かあった時は、息子が成人するまでいい友人でいてやってくれないかな」

ラリーは顔を少し変えて、

「何かあったらって、大尉は大丈夫ですよ」

バートレットは、
「俺は常に前線を任されている、お前はいい奴だ。最初はあんなに仲が悪かった、
今は俺の友人で一番お前は頼れる」続けて、
「いいかい?」と言う。

ラリーは、

「その時は構いません」ラリーは言った。
「いい友人でいてくれ」と言った。
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しんたろう ( 2022/04/30(土) 23:29 )
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2024/03/07 16:09

しんたろう
ID:≫ 1eytETH/W5xF6
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