閲覧前に必ずご確認ください

誰かを否定するのではなく、あくまでも本当にあった事実に基づいて書いています。

文字サイズ変更

狂乱の教室

 今、昔弟から聞いた話をふと思い出した。あの、この世の終わりみたいな教室の話を。

 弟は一言で言うと、非の打ちどころが無かった。背が高くて、カッコよくて、勉強が出来て、スポーツも万能で、オマケに性格も良かった。

 だから、上手くやっていけたのだと思う。学年屈指の問題児たちとも、学校屈指の頭のおかしい担任とも。


[水平線]

 教室に入るとK君が、学校から支給されたパソコンを使って、大音量で抜刀隊を流していた。

「お![漢字]I[/漢字][ふりがな]アイ[/ふりがな]じゃないか!おはよう!」

 Iは自分の机にランドセルを置きながら、笑って答えた。

「おはよう!Kちゃん、今日も抜刀隊流しているの?」

 Kはにこにこしながら頷く。

「抜刀隊、カッコいいからさ!そうだ!歴代の天皇、全員覚えたんだ!言おうか?」

 歴史好きなIは目を輝かせて飛びついた。

「ほんと⁉凄い!言ってみてよ」

 Kが得意げに言おうとしたその時、教室の後ろの方から、ソ連の国歌が抜刀隊に負けない音量で彼らの耳を襲った。

「Kか?抜刀隊を流したのは。やめろって言ったよな?」

 そう言って、間に割り込んできたのはRだった。彼は思想が強い。めちゃくちゃ強い。好きな国家はソ連だし、中国だし、社会主義の思想を持っている。

 対して、Kもそこそこ強い思想を持っている。好きな国家は大日本帝国だし、教育勅語は大賛成だし、社会主義者は「非国民だ!」と罵る。

 この正反対の思想をもった2人が揃ったらどうなるか?

「抜刀隊はカッコいいだろ!」

「ソ連が一番なんだよ!」

「この非国民が!」

 Iは言い争いを始めた2人からそっと離れた。その時、授業の始まりを告げる鐘がなった。

 教室に彼らの担任、Aが入ってくる。

「今日はNHK for schoolで耳なし芳一を見ましょう」

 三学期だからって、流石に気を抜きすぎだと思う。ちゃんと授業をして欲しい。

 このA先生は、男女差別が激しい。彼女は女子に対して優遇し過ぎなのだ。当然、男子は全員彼女が嫌いだ。さらに、その優遇している女子からも嫌われている。

 A先生は教室の電気を消して、耳なし芳一を流した。

 諸君は、元気いっぱい、やんちゃな男子が黙って見ていると思うか?

 ―当然、答えはNOだ。

 一分だった。一分後には、数人の男子が席を立って、掃除用ロッカーに登り始めた。

 さらに、そこから箒を取り出して野球をやり始めた。

[水平線]

 後に弟はこう語った。

「個性がめちゃくちゃ強いクラスだった」

 と。

作者メッセージ

この他にも、
まだこの世が分かっていない生徒、
ピアノのギフテッド、
下ネタしか言わない男子、
教卓をひっくり返す生徒、
破壊マシーン、
完全に女王様、
情緒が不安定すぎる女子、
話が通じない校長&副校長
がいます。出したかったけど、流石に字数が多くなってしまうので、気が向いたらまた書きます。

……本当にあったクラスです。

2026/05/21 17:18

映画大好き
ID:≫ 04LvgTD4ssfS.
コメント

クリップボードにコピーしました

この小説につけられたタグ

ちょいギャグ

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は映画大好きさんに帰属します

TOP