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国たちのカオスな日常

#2

事件

宴もたけなわ、事件は起きた。

アメリカは上機嫌で「俺がヒーローだ!」と叫び、フランスとベルギーは議論で花火を散らしている、カオスすぎる空間。

「日本〜、飲む〜?」

そこから少し離れたところにいた日本に、酒の回ったイタリアが話しかけた。

「そうですね。少しだけもらいましょうか」

普段の彼なら、やんわりと断るはずだ。そもそも日本が飲もうとすると、ドイツが(何故か)飛んできてとめる。だが、不運というのは重なる。日本は会議中の疲労が溜まり、判断力が鈍っていた上に、ドイツはビールについてチェコと語り合っていた。

「ありがとうございます」

日本が飲もうとしたそのとき、事態に気が付いたドイツの声が飛ぶ。

「日本!待てっ!」

彼の脳裏に第二次世界大戦の惨劇が思い起こされる。しかし遅かった。日本は一気に酒を煽る。

「終わった…」

ドイツが絶望したような顔で椅子に座り込む。そのとき、地を這うように低く、よく通る声が会場内に響き渡った。

「おい、イタリア」

ピタリと喧騒が止み、声のした方を見た。その中心には、背筋を伸ばし、普段の彼からは想像もつかないような目つきでイタリアを睨みつける日本がいた。

「に、日本…?」

彼は心底驚いたような表情で日本を見る。

「お前の時間のルーズさのせいでどれだけ会議が遅れたか、考えたことはあるのか?」

「ひっ」

敬語が消えた。イタリアが硬直する。会場内に驚きと困惑が広がる。

「日本?どうしたんだ?」

いつもは豪快に笑い飛ばすはずのアメリカの声が心なしか震えている。日本がアメリカを睨む。

「アメリカ、てめえのわがままでどれだけ俺が調整していると思ってる」

「ぐっ」

アメリカもその場で硬直する。

「ちょ、日本。どうした」

あまりにも豹変した日本に、イギリスが思わず問いかける。彼は鼻で笑って会場内にいる国々を見回す。

「どうしたもクソもねえよ。お前らのせいで、どれだけ徹夜したと思ってる」

そこで少し言葉を切り、不敵に笑う。

「お前ら、これから説教な」

死刑宣告だった。

作者メッセージ

ひょ、豹変しすぎ…

2026/03/18 18:22

映画大好き
ID:≫ 04LvgTD4ssfS.
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