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意味がわかると怖い話

#9

同窓会


「いや〜、まさか[漢字]悟[/漢字][ふりがな]さとる[/ふりがな]と[漢字]舞香[/漢字][ふりがな]まいか[/ふりがな]が結婚するとはな。確かに当時から仲良かったけどさ、よく喧嘩もしてたもんな」

「ほんとほんと! 大学卒業したら絶対すぐに別れると思ってたよな!」

「失礼ねぇ、これでも夫婦円満なんだから。……ね? 悟」

「ああ。この通り、うちはご近所でも有名なラブラブ夫婦だからなっ!」

「……うっわぁ〜。出た出た、悟の惚気モード。独り身の俺の前でイチャつくとか、絶対それ嫌がらせだよな」

「それよりさ、[漢字]陽菜[/漢字][ふりがな]はるな[/ふりがな]がシンママになってたとか意外だったよな」

「ほんとほんと。……相手の男とは結婚しなかったんだろ?」

「うん」

「シングルって大変じゃない?」

「うん、子育ては大変だけどね。子供が成長するにつれて父親に似てくるのが嬉しくて、凄く幸せなんだ」

「そっか。子供の成長を見るのは確かに幸せだよね。うちにも子供がいるからその気持ちは分かるよ。何かあったら言ってね? 私にできることなら協力するから」

「ありがとう、舞香」

「……それよりさ、何で集合場所が学校なんだよ?」

「そりゃ勿論、俺らが四年間過ごした部室を見ておきたいからだろ。悟だって懐かしいだろ?」

「ま、懐かしいっちゃ懐かしいけどさ……。どうせこの後居酒屋に行くんだから、最初から居酒屋集合でも良かったのに」

「まあまあ、七年振りなんだからいいじゃんか。──おっ! あったあった! ほら、見てみろよ」

「うっわぁ〜、懐かしい……。これ、合宿の時の写真じゃない?」

「だな。もう七年も前か……俺らも老けたよな」

「テニスサークルとか言って、殆どが飲み会だったよね」

「酒好きばっかの集まりだったからな」

「俺は一応、真面目にテニスやってたけどな」

「何言ってんだよ、お前が一番飲んでただろ」

「ほんとほんと」

「いや、まぁ……確かに一番飲んでたかもだけどさ、酒癖の悪さで言ったら悟が一番だったろ」

「……うん。それは今でも変わってないかも。悟ってば酔ったらすぐに脱ぎ出すんだから……。もう少しお酒は控えて下さいね、悟パパ」

「はい、すみません……」

「尻に敷かれてるのは相変わらずだなぁ。──あれ? これって何の写真だろ?」

「ああ、これはエコー写真とかいうやつだよ。……へ〜、赤ちゃんてお腹の中にいる時こんななんだ」

「感動的だな。俺初めて見たよ」

「卒業前には妊娠してるの分かってたんだな。でも、何で部室のアルバムになんか入れたんだ?」

「……いや、それ私のじゃないよ。妊娠が分かったのは卒業してからだし」

「じゃあ、これ誰の? ……あ、何か書いてある。”2015年1月21日”だって」

「あ、それ私のだよ」

「なんだ、陽菜のだったのか。確か悟のとこと同じくらいの歳だったよな、子供。……てことは、この日付はこの写真を撮った日ってことか?」

「ううん、違うよ。その日付はね、私の誕生日。……子供の父親と別れた日でもあるんだけどね」

「……あ、何かごめん」

「気にしないで、今は幸せだから。……あっ! ねぇ見て、この写真。悟ったらだいぶ酔っ払ってるね」

「うわっ、ほんとだ。居酒屋でパンイチになるとか、どんだけ破天荒なんだよ。──なぁ、悟。……あれ? 顔色悪いけどどうした? 大丈夫か?」

「…………」

「あ。この写真の裏にも何か書いてある。……”もうすぐパパだね“だって。予言するとか、舞香すげぇな」

作者メッセージ

【解説】
大学在学中から交際していた悟と舞香。それは誰もが知っていたことだったが、実はその裏で陽菜とも付き合っていたことは誰も知らない。
七年前に清算したはずの陽菜との関係だったが、なんと陽菜は悟との子供を出産していたのだ。
二枚の写真とそこに添えられた文字で、その事実に初めて気付いた悟。彼の胸中は如何(いか)ばかりか……。

──貴方は大丈夫ですか?

2024/10/01 20:10

天音ろっく@暫くお休み中
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ヒトコワ心霊ゾッとする不思議意味怖

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