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小畑杏奈の心霊体験録

#1

プロローグ



 “イタコ”という言葉を耳にしたことがあるだろうか? 

 イタコとは、東北地方の北部で口寄せを行う憑依巫女の呼称で、古くは縄文時代から存在していたのではないかと言われている。
 死者の魂を口寄せしたり、悪魔祓いや未来予知など、その能力はイタコによって様々なもので、かつては盲目あるいは弱視の女性の職業であったとされている。その修行の過酷さから時代の流れと共に後を継ぐ者は減少し、今では“本物”とされるイタコは一人しか存在しないのだとか。

 そんなイタコを先祖代々[漢字]生業[/漢字][ふりがな]なりわい[/ふりがな]としていた私の家系も、年々霊力が弱まってしまったことから徐々に衰退してゆくと、ついには四代前に完全に途絶えてしまったのだと。そんな話を祖母から聞かされたのは、まだ私に物心がついて間もない頃だった。


「杏奈は霊力が強いからね。その力はいつか役立つことがあるかもしれない。だけどね、気を付けるんだよ」


 まるで口癖かのようにそんな台詞を口ずさんでは、優しい眼差しを向けながら私の頭を撫でてくれた祖母。そんな祖母の言葉をまだ幼かった当時の私が理解できるはずもなく、いまいちピンとこないまま流し聞いていたのを今でも憶えている。

 これは、そんな私の怪奇な体験録──。

2024/10/27 12:48

天音ろっく@暫くお休み中
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中編〜長編予定実話含む心霊怪異体験記

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