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本当にあった怖い話

#5

宅急便


【体験談提供者】ペンネーム:そらくん




◆◆◆





 これは僕の友達のA君が体験した話です。

 四年程前の、まだ小学二年生だった頃。家族四人揃ってリビングで[漢字]寛[/漢字][ふりがな]くつろ[/ふりがな]いでいた時、その電話はかかってきたのだそうです。


「こんにちは。黒猫ヤマトです。B様宛に着払い十万円の荷物が届いています。今から配達に伺ってもよろしいでしょうか?」


 四つ年上の兄の携帯に掛かって来たのは、全く身に覚えのないものでした。それはそうですよね。十万円もする買い物だなんて、小学六年生が簡単に購入できる金額ではありません。そして何より決定的だったのは、告げられた名前が全くの別人だったこと。
 きっと間違い電話だろう。そう思ったA君の兄は、近くにいた母に電話を替わったのだそうです。


「すみません、うちはBではありません。番号間違えてますよ」


 そう告げて事なきを得たのだそうですが、何故そんな間違い電話が掛かってきたのか、翌日になっても少しばかり気にはなっていたのだそうです。
 通常ならドライバーからの着信がある場合、それは携帯から掛かってくるはず。それだというのに、昨日掛かって来た着信は固定電話からだったのです。

 それに気付いたA君の母は、昨日掛かって来た番号をネット上で検索してみたのだそうです。


「……えっ、?」


 携帯片手に固まってしまった母を前に、A君をはじめ、その場にいた父や兄までもが全員、どうしたのかとその視線を母の元へと集めました。


「宅急便じゃない……」


 昨日掛かって来た電話は、一年半前に潰れた工場からのものだったそうです。
 そんな場所から一体何を配達しようとしていたのでしょうか──。





─完─

2024/10/19 21:27

天音ろっく@暫くお休み中
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