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幽霊と僕の七日間

#1

一日目

学校終わりの放課後、僕は秘密基地で、一人外を眺めた。
今日はとても暑く、セミも鳴いている。
まだ日はしずんでいないが、もうすぐすれば夕焼けが見えそうだ。
僕の名前は野川 翔。小学五年生で、転校してきたばっかりとかじゃないけど、友達はいない。
それどころか、小さい嫌がらせをされたりする日もある。
嫌がらせといっても、いじめになるほどじゃない。たまに無視されたり、ぶつかられたり、転ばされたり、すれ違いに悪口を言われるだけ。こんなのふざけてやったみたいなもんだし、ちょっと行き過ぎた遊びだ。
いちいち反応したり親や先生に言うのもメンドクサイので、そのままにしている。
反応をしなくてもクラスのやつらはかまってくるけど、その時はテキトーに対応している。
うるさい学校と違って、ここは快適だ。
古い空き家の中の僕だけの秘密基地。
学校では「幽霊屋敷」とかいううわさがあって、近寄るやつはいない。
見つかったらヤバイけど、ここは心地がいい。
ここなら口うるさい母さんや暴力をふるう父さんも来ないし、マンガも読み放題。
ちょっとボロイけど、家や学校に比べたらずっと心地が良い。
ずっとここで暮らしたいと思うくらいだ。
もう、いっそ家出してしまおうか。
そう考えていると、雨音が聞こえて、雨が降ってきた。
僕(天気予報で言ってたっけ…)
今は傘を持っていない。帰ったらびしょぬれになる。
僕(だとしたら、やむまでここで待とうかな…)
これはとてもいい考えだ、と、心の名で思った。
それならもうしばらくは家に帰る必要はないし、少し遅くなっても「雨宿りをしていた」と言い訳ができる。
なんていいことなのだろうか。
だとしたら、もう雨がやまなくてもいいかもしれない。
僕「逆さてるてる坊主でも作ろうかな。」
そう思って工作道具を手に取ったとき
???「それはいい考えだね!」
いきなり、後ろから声がした。
びっくりして後ろを振り向くと、そこには僕と同じくらいの女の子が一人。
僕「だ、誰…?」
黒くてきれいな髪をショートカットにしていて、一部分を結んでいる。顔横の髪には四葉のクローバーのヘアピンがつけられていて、目の色は緑色。服は僕と同じ小学校の制服を着ている。
名札には「5‐1 松島 みかん」と書かれていて、僕と同じクラスということが分かった。
僕(こんな子いたっけ…?)
僕が通っている小学校は少し小さい小学校で、クラスが人学年につき三組まで。そして一クラスの人数は二十人ほど。
全員の顔を思い出したけれど、この子は見当たらなかった。
だとしたら、なおさら誰なんだろう。
そう思って女の子をじっくり見つめていると、その体は少し透けていることが分かった。
人間がすけるなんてありえない。
じゃあ…幽霊…⁉
???「私は…松島 みかん!小五だよ1君は?」
僕「しょ、翔…」
この子…いや、みかんが本当に幽霊なのかはわからなかったが、おびえずにはいられなかった。
もしかしたら幽霊かもしれない。
そんなのが存在するのかどうか興味なんてなかったが、いざ対面すると恐怖が勝った。
みかん「翔ね!」
みかんは笑顔でそう言うけれど、僕はおびえた表情を隠せなかった。
怖い。
でも、本当に幽霊なのだろうか。
光の加減や、僕の見間違えということもあるかもしれない。
ここは幽霊屋敷と言われているほどだから、きっと肝試しでやってきたのだろう。
それか、雨宿りで入ったのかもしれない。
僕「に、人間…なの?」
僕がそう問いかけると、みかんはまた笑顔で答えた。
みかん「幽霊だよ!」
怖い。
その言葉で頭がいっぱいになって、僕は秘密基地から逃げ出した。
みかんは不思議そうな顔をしていた。
僕が追いかけてこないか振り返ると、みかんはニコッと笑ってこう言った。
みかん「また明日、待ってるね。」

作者メッセージ

長くてすみません…
そして長らく投稿していなくてすみません…
これは七話まである予定です!

2025/04/06 14:07

めろんそーだ
ID:≫ 82ZkxazjfbfUs
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