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【まちゃ。短編集】没となってしまった題名を戻そうの会

#3

隣の子、多分男の子。

「ね、[漢字]御守[/漢字][ふりがな]みもり[/ふりがな]さん」







文字の羅列と戦っている私の横で、隣の席の[漢字]翠[/漢字][ふりがな]みどり[/ふりがな] [漢字]瑠唯[/漢字][ふりがな]るい[/ふりがな]が私の名を発した。


…え、文字の羅列と戦うって何って?










塾で出されたプリント。宿題なんだけど、昨日は遊びまくって時間なかったんだよね。











「で、翠なに?」





「御守さんの事誰かが呼んでる」






翠が髪の毛をくるくるしながら言った。









誰か‥?だれ?



















「下まで降りたらいいらしい」




という翠の言葉に従い、私は下まで降りた。











みんな今日はそういう気分じゃないのか、あまりにも廊下が静か。


こつん、こつん…という足音が聞こえる程だ。


















「お前が御守か」





校門ら辺に体のごつい人が居る。







…なんで私の名前知ってんだよ。

















「だ、誰ですか」








「忘れたとでも言わせるつもりか」






ごつい人が言う。









いやだって知らないんだもん…










_私は考えるより先に口に出てしまう方。




今回もそれが悪い方に出てしまった様で。












「あなたみたいなごっつい人見たことないです」








と言ってしまったのだ。















言ってしまった後に頭の片隅に浮かんだこと。




" 殴られる… "














思い込み、 とかではなく本当に顔面の前に、気付けば拳があった。


















[小文字]「わぉ…」[/小文字]



















反射的に目を瞑る。






でも、2秒くらいしても痛みが伝わってこない。



あれ、気絶した?気付かないうちに?


















そっと目を開くと、誰かの後ろ姿があった。







うちの制服…と、非対称に切られた短い髪の毛。











翠だ。

















「[漢字]百合下[/漢字][ふりがな]ゆりした[/ふりがな]、久しぶりじゃねえか」





翠から発せられた言葉。

翠とは思えないほど、声が低くて。








男みたいだった。







普段から翠は確かにズボンだけど、そんなに声が低いわけでもないし。


スカートが嫌いな女子だと思っていた。















「み、翠?」











私が恐る恐る聞いてみると、ちらりと後ろを見てこくりと頷いた。


顔には血……いや、返り血が付いていた。




















































_救急車と、警察と。




サイレンの音がとてつもなくうるさい。



















「ねえ…翠?百合下って誰なの…?」





一件落着…の後に、翠に聞いてみた。









翠は何処か寂しそうな目をして答えた。









「俺が昔っから嫌ってるヤクザの組みたいなやつ」






「なんで嫌ってんの」











「_なんでだろうな」











これ以上は聞いても答えてくれなさそうだったし、なんかぐいぐい聞いていくのも悪いと思ったからやめた。












[大文字]「あ!!思い出した!」[/大文字]





私の急な大声に、翠はびくっとして少し離れる。




「おい離れんな」









翠は笑った。



「じょーだんじょーだん、で?何が聞きたいの」











「あんたって男なの?」












翠は少し考えた。




そして、こう言った。






















「さあ、どうだろうね」














その笑い方が、男の子っぽくて。


















きっとどこか愛おしく思えたのは気のせい_だろう。

作者メッセージ

ちなみに今回は、題名を変えました。
そして中身も少し変えましたが。

" 隣の席の奴が実は思ってた性別が違ってそしてヤンキー的な奴らと戦う "っていうのは同じですよ。(

楽しんでいただけたらなによりです!

2025/03/05 20:16

醉夢まちゃ。
ID:≫ 4sDvBSaOEcmHM
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