「ね、[漢字]御守[/漢字][ふりがな]みもり[/ふりがな]さん」
文字の羅列と戦っている私の横で、隣の席の[漢字]翠[/漢字][ふりがな]みどり[/ふりがな] [漢字]瑠唯[/漢字][ふりがな]るい[/ふりがな]が私の名を発した。
…え、文字の羅列と戦うって何って?
塾で出されたプリント。宿題なんだけど、昨日は遊びまくって時間なかったんだよね。
「で、翠なに?」
「御守さんの事誰かが呼んでる」
翠が髪の毛をくるくるしながら言った。
誰か‥?だれ?
「下まで降りたらいいらしい」
という翠の言葉に従い、私は下まで降りた。
みんな今日はそういう気分じゃないのか、あまりにも廊下が静か。
こつん、こつん…という足音が聞こえる程だ。
「お前が御守か」
校門ら辺に体のごつい人が居る。
…なんで私の名前知ってんだよ。
「だ、誰ですか」
「忘れたとでも言わせるつもりか」
ごつい人が言う。
いやだって知らないんだもん…
_私は考えるより先に口に出てしまう方。
今回もそれが悪い方に出てしまった様で。
「あなたみたいなごっつい人見たことないです」
と言ってしまったのだ。
言ってしまった後に頭の片隅に浮かんだこと。
" 殴られる… "
思い込み、 とかではなく本当に顔面の前に、気付けば拳があった。
[小文字]「わぉ…」[/小文字]
反射的に目を瞑る。
でも、2秒くらいしても痛みが伝わってこない。
あれ、気絶した?気付かないうちに?
そっと目を開くと、誰かの後ろ姿があった。
うちの制服…と、非対称に切られた短い髪の毛。
翠だ。
「[漢字]百合下[/漢字][ふりがな]ゆりした[/ふりがな]、久しぶりじゃねえか」
翠から発せられた言葉。
翠とは思えないほど、声が低くて。
男みたいだった。
普段から翠は確かにズボンだけど、そんなに声が低いわけでもないし。
スカートが嫌いな女子だと思っていた。
「み、翠?」
私が恐る恐る聞いてみると、ちらりと後ろを見てこくりと頷いた。
顔には血……いや、返り血が付いていた。
_救急車と、警察と。
サイレンの音がとてつもなくうるさい。
「ねえ…翠?百合下って誰なの…?」
一件落着…の後に、翠に聞いてみた。
翠は何処か寂しそうな目をして答えた。
「俺が昔っから嫌ってるヤクザの組みたいなやつ」
「なんで嫌ってんの」
「_なんでだろうな」
これ以上は聞いても答えてくれなさそうだったし、なんかぐいぐい聞いていくのも悪いと思ったからやめた。
[大文字]「あ!!思い出した!」[/大文字]
私の急な大声に、翠はびくっとして少し離れる。
「おい離れんな」
翠は笑った。
「じょーだんじょーだん、で?何が聞きたいの」
「あんたって男なの?」
翠は少し考えた。
そして、こう言った。
「さあ、どうだろうね」
その笑い方が、男の子っぽくて。
きっとどこか愛おしく思えたのは気のせい_だろう。
文字の羅列と戦っている私の横で、隣の席の[漢字]翠[/漢字][ふりがな]みどり[/ふりがな] [漢字]瑠唯[/漢字][ふりがな]るい[/ふりがな]が私の名を発した。
…え、文字の羅列と戦うって何って?
塾で出されたプリント。宿題なんだけど、昨日は遊びまくって時間なかったんだよね。
「で、翠なに?」
「御守さんの事誰かが呼んでる」
翠が髪の毛をくるくるしながら言った。
誰か‥?だれ?
「下まで降りたらいいらしい」
という翠の言葉に従い、私は下まで降りた。
みんな今日はそういう気分じゃないのか、あまりにも廊下が静か。
こつん、こつん…という足音が聞こえる程だ。
「お前が御守か」
校門ら辺に体のごつい人が居る。
…なんで私の名前知ってんだよ。
「だ、誰ですか」
「忘れたとでも言わせるつもりか」
ごつい人が言う。
いやだって知らないんだもん…
_私は考えるより先に口に出てしまう方。
今回もそれが悪い方に出てしまった様で。
「あなたみたいなごっつい人見たことないです」
と言ってしまったのだ。
言ってしまった後に頭の片隅に浮かんだこと。
" 殴られる… "
思い込み、 とかではなく本当に顔面の前に、気付けば拳があった。
[小文字]「わぉ…」[/小文字]
反射的に目を瞑る。
でも、2秒くらいしても痛みが伝わってこない。
あれ、気絶した?気付かないうちに?
そっと目を開くと、誰かの後ろ姿があった。
うちの制服…と、非対称に切られた短い髪の毛。
翠だ。
「[漢字]百合下[/漢字][ふりがな]ゆりした[/ふりがな]、久しぶりじゃねえか」
翠から発せられた言葉。
翠とは思えないほど、声が低くて。
男みたいだった。
普段から翠は確かにズボンだけど、そんなに声が低いわけでもないし。
スカートが嫌いな女子だと思っていた。
「み、翠?」
私が恐る恐る聞いてみると、ちらりと後ろを見てこくりと頷いた。
顔には血……いや、返り血が付いていた。
_救急車と、警察と。
サイレンの音がとてつもなくうるさい。
「ねえ…翠?百合下って誰なの…?」
一件落着…の後に、翠に聞いてみた。
翠は何処か寂しそうな目をして答えた。
「俺が昔っから嫌ってるヤクザの組みたいなやつ」
「なんで嫌ってんの」
「_なんでだろうな」
これ以上は聞いても答えてくれなさそうだったし、なんかぐいぐい聞いていくのも悪いと思ったからやめた。
[大文字]「あ!!思い出した!」[/大文字]
私の急な大声に、翠はびくっとして少し離れる。
「おい離れんな」
翠は笑った。
「じょーだんじょーだん、で?何が聞きたいの」
「あんたって男なの?」
翠は少し考えた。
そして、こう言った。
「さあ、どうだろうね」
その笑い方が、男の子っぽくて。
きっとどこか愛おしく思えたのは気のせい_だろう。