家まで帰るのに、電車を1度挟まないといけない。
1番早く着く駅…あった、[漢字]夜井[/漢字][ふりがな]ヨルイ[/ふりがな]駅だ。
びゅん、という大きな音を鳴らして、風がやってくる。
ホームで立っていると飛ばされそうだ。
座ろうかな、とベンチの方をふと見ると、少し顔の赤いスーツ姿の男性が眠そうな目で座っているのが見えた。
黒い髪と身長を持っている。
酔ってる…のかな?あの人…?
あちらの男性がちらりと私の方を向く。
そして急に見るのを辞めたかと思うと、こてんとその男性は眠りについた様な体勢になった。
手の力が抜けたからなのか、持っていたスマホが落ちる。
「落としましたよー…」
男性の方まで行って声をかける。
男性ははっと目覚めて、「ありがとうございます…!すいません、迷惑かけちゃって」と言った。
相当疲れていたのか、その言葉を言った後にすぐまた眠りについてしまった。
[小文字][小文字][漢字]流燈[/漢字][ふりがな]男性[/ふりがな]side[/小文字][/小文字]
「横田」と書かれてある表札に、豆柴のモモは興味津々だった。
「ここが今日からお前の家なんだぞー」とか言いながら、頭を撫でてやる。
モモは嬉しそうに尻尾を回した。
それから暫くして、俺はもう他の事なんてどうでもいいくらいモモに夢中だった。
「[漢字]流燈[/漢字][ふりがな]りゅうひ[/ふりがな]ー、そろそろご飯よ」
とお母さんに呼ばれるまで、フリスビーを投げたりボールを投げたり…、とにかくモモと一緒に居る時間が1日の8割くらいを占めている感じだった。
フリスビーを俺が投げると、モモはジャンプして取る。
「みて!りゅうひ!取ったよ!」と言っているような笑顔で近づいてきてフリスビーを俺に渡してきて、俺が
「偉いな!」と言って撫でると嬉しそうに「わん!」と吠えた。
ボールを投げて遊ぶときも、「とってこーい」というよくある掛け声と共に飛ばせばどの犬よりも速く走って取りに行く。
「すごいでしょ!りゅうひ!」って嬉しそうに吠えながら戻ってくるのが、かわいらしくて愛おしかった。
けれど、ずっと続くという訳ではなく。
数年後、モモは13歳で虹の向こうを渡った。
犬の年齢で13歳は人間だと何歳くらいかはわからないが、でも、きっと長生きしていたと思う。
「生き物は死ぬ」ってわかっていたから、あまり涙も出なかった。
泣かないなんておかしいかもしれないが、寿命はどうすることも出来ないから。
今でも月1回は実家に戻って写真に話しかけている。
"生まれ変わり"は、居ると信じているから。
[小文字][小文字]プロローグの女の子side[/小文字][/小文字]
男性がはっと目を覚ます。
なんだか放っておけなくて、ずっと隣に座っていたのだ。
「め、目が覚めましたか?」
男性は少しびっくりした顔をしてから、こういった。
「俺、夢見てたんだな…今日見た夢、もう1回…」
え、夢だって気付いてなかったんだ…??!
でも、確かに…夢の中で「これ夢だ」ってなるのはあまりない気もする。
というか、まただ…
またその人が今朝見た夢をもう一回見ている。
「ちなみに、お兄さん…の名前ってなんですか?」
何故かはわからないが、聞きたくなった。
男性はまたびっくりした顔で、こう言った。
「俺…は[漢字]横田[/漢字][ふりがな]よこた[/ふりがな][漢字]流燈[/漢字][ふりがな]りゅうひ[/ふりがな]。ちなみにお前は?」
私の名前?何気に聞かれたことってあまりないな…
「私は…[漢字]夢ノ視[/漢字][ふりがな]ゆめのみ[/ふりがな] [漢字]神夜[/漢字][ふりがな]しんや[/ふりがな]…です」
私は自己紹介を終えると、なんだか恥ずかしくてすぐに電車に乗った。
ごとん、ごとん…と揺られる電車の中で、私は考えていた。
_「なんで、私と関わっていった人は見た夢を2度見るの…?」
1番早く着く駅…あった、[漢字]夜井[/漢字][ふりがな]ヨルイ[/ふりがな]駅だ。
びゅん、という大きな音を鳴らして、風がやってくる。
ホームで立っていると飛ばされそうだ。
座ろうかな、とベンチの方をふと見ると、少し顔の赤いスーツ姿の男性が眠そうな目で座っているのが見えた。
黒い髪と身長を持っている。
酔ってる…のかな?あの人…?
あちらの男性がちらりと私の方を向く。
そして急に見るのを辞めたかと思うと、こてんとその男性は眠りについた様な体勢になった。
手の力が抜けたからなのか、持っていたスマホが落ちる。
「落としましたよー…」
男性の方まで行って声をかける。
男性ははっと目覚めて、「ありがとうございます…!すいません、迷惑かけちゃって」と言った。
相当疲れていたのか、その言葉を言った後にすぐまた眠りについてしまった。
[小文字][小文字][漢字]流燈[/漢字][ふりがな]男性[/ふりがな]side[/小文字][/小文字]
「横田」と書かれてある表札に、豆柴のモモは興味津々だった。
「ここが今日からお前の家なんだぞー」とか言いながら、頭を撫でてやる。
モモは嬉しそうに尻尾を回した。
それから暫くして、俺はもう他の事なんてどうでもいいくらいモモに夢中だった。
「[漢字]流燈[/漢字][ふりがな]りゅうひ[/ふりがな]ー、そろそろご飯よ」
とお母さんに呼ばれるまで、フリスビーを投げたりボールを投げたり…、とにかくモモと一緒に居る時間が1日の8割くらいを占めている感じだった。
フリスビーを俺が投げると、モモはジャンプして取る。
「みて!りゅうひ!取ったよ!」と言っているような笑顔で近づいてきてフリスビーを俺に渡してきて、俺が
「偉いな!」と言って撫でると嬉しそうに「わん!」と吠えた。
ボールを投げて遊ぶときも、「とってこーい」というよくある掛け声と共に飛ばせばどの犬よりも速く走って取りに行く。
「すごいでしょ!りゅうひ!」って嬉しそうに吠えながら戻ってくるのが、かわいらしくて愛おしかった。
けれど、ずっと続くという訳ではなく。
数年後、モモは13歳で虹の向こうを渡った。
犬の年齢で13歳は人間だと何歳くらいかはわからないが、でも、きっと長生きしていたと思う。
「生き物は死ぬ」ってわかっていたから、あまり涙も出なかった。
泣かないなんておかしいかもしれないが、寿命はどうすることも出来ないから。
今でも月1回は実家に戻って写真に話しかけている。
"生まれ変わり"は、居ると信じているから。
[小文字][小文字]プロローグの女の子side[/小文字][/小文字]
男性がはっと目を覚ます。
なんだか放っておけなくて、ずっと隣に座っていたのだ。
「め、目が覚めましたか?」
男性は少しびっくりした顔をしてから、こういった。
「俺、夢見てたんだな…今日見た夢、もう1回…」
え、夢だって気付いてなかったんだ…??!
でも、確かに…夢の中で「これ夢だ」ってなるのはあまりない気もする。
というか、まただ…
またその人が今朝見た夢をもう一回見ている。
「ちなみに、お兄さん…の名前ってなんですか?」
何故かはわからないが、聞きたくなった。
男性はまたびっくりした顔で、こう言った。
「俺…は[漢字]横田[/漢字][ふりがな]よこた[/ふりがな][漢字]流燈[/漢字][ふりがな]りゅうひ[/ふりがな]。ちなみにお前は?」
私の名前?何気に聞かれたことってあまりないな…
「私は…[漢字]夢ノ視[/漢字][ふりがな]ゆめのみ[/ふりがな] [漢字]神夜[/漢字][ふりがな]しんや[/ふりがな]…です」
私は自己紹介を終えると、なんだか恥ずかしくてすぐに電車に乗った。
ごとん、ごとん…と揺られる電車の中で、私は考えていた。
_「なんで、私と関わっていった人は見た夢を2度見るの…?」