いきなり寮生活と言い渡されました。
「えー、皆さん、急な集まりを開いてしまって申し訳ないですね。えー、それで_」
ここは巷で有名な「私立[漢字]竜胆[/漢字][ふりがな]リンドウ[/ふりがな]高等学校」。
今日は、放送で「急な事で申し訳ないですが、お知らせがあります。今すぐに全校生徒は講堂に集まるようにして下さい」とか言われてしまったからわざわざ講堂まで来ている。
眠い…早く授業に戻ってあわよくば家に帰れないかなぁ…。
そんな怠けた事を思っていた時、前に立っていた校長先生が声のボリュームをあげた。
[大文字]「えー、今日から寮生活となります!」[/大文字]
校長先生の口から発された言葉に、皆が戸惑ったような声を出した。
[小文字]「どういうこと…?」「わかんない」
「えーっ嫌いな人と一緒になるかもって事?やだすぎ∼w」「それなー?」
「やばくね?美女と同じ部屋って事もあるかもよ?」「夢見んなってw」「夢くらい見させろや」[/小文字]
ただ戸惑っている大人しい子、まるでギャルのような子、思春期の男子によくある美女に淡い期待[小文字](?)[/小文字]を寄せる子。
私はびっくりしすぎて、声すら出なかった。
_「えー、これで今日のホームルームは終わりだ。あと、今日校長先生から話が合ったように、明日から寮生活だ。明日は土曜日で普段なら休みだが、朝7時半までに寮生活用の荷物を持ってくるように。」
帰りのホームルーム、先生がさらに追い打ちをかけてくる。
うわああ…嫌だよ…
その日一日中、不安がいっぱいで何も考えることが出来なかった。
「あっ、[漢字]ひななこ[/漢字][ふりがな]※菜恋の事※[/ふりがな]ー!誰と寮の部屋一緒か見た?」
次の日の朝、いつもの愛くるしい笑顔でかけよってきたこの子は、[漢字]美風[/漢字][ふりがな]ミカゼ[/ふりがな] [漢字]莉々[/漢字][ふりがな]リリ[/ふりがな]。
一番の友達といっても過言ではない。
「まだ見てないー…」
私がそう言うと、莉々は顔をにやつかせて言った。
「ひななこと同じ部屋、堕瀬くんだって!」
堕瀬?聞いたことがある。
この竜胆の中でもトップクラスでモテるんだとか。でも優しいとか…
同じクラスにすらなった事のない人…。
背筋がぞっとした。
部屋に荷物を運ぶとき、絶対会うだろうなぁ…
「それじゃ、各自荷物を持っていけー」という先生の合図があり、ようやく動き始める。
「えー…と…確か私の部屋は550番だったよね」
550番の部屋の鍵はもう既にあいている。
「こ[小文字]んにち[/小文字]‥間違えたおはようござまーす…」
何故か挨拶をしてドアをあける。
「あ、君がここのもう1人の子か~。はじめまして~」
椅子に座って本を読んでいた堕瀬が、笑顔をこちらに向けた。
「はじめまして…[漢字]日向菜恋[/漢字][ふりがな]ひなたなこ[/ふりがな]です…」
「あはは、知ってるよ~あと堅苦しい敬語はやめよ?同い年だし」
「堕瀬と日向ー、しばらくはここで暮らすから仲良くなっとけよー」
堕瀬になんて言えばいいか分からなくて戸惑っていると、先生が来て言った。
「ね?先生もこう言ってるしっ!奈恋、よろしく!」
しょうがないか…
「…よろしく、堕瀬」
はぁ、とため息をついて、運んだ荷物をなおそうとすると堕瀬が声をはりあげた。
「違うッッッ!!!!」
「!?」
私はびっくりして堕瀬の方を向く。
堕瀬は言った。
「名前で呼んで欲しいの!!苗字じゃなくて!」
堕瀬の下の名前ってなんだっけ?
思い出せないでいると、堕瀬がこっちに近付いてくる。
「俺の事は[漢字]涼雅[/漢字][ふりがな]リョウガ[/ふりがな]って呼んで?」
近くで見ると、やっぱりモテるだけあって綺麗な顔だった。
まぁさっきから思ってはいたけどね。
_「生徒の皆さんは食堂か各自の寮の部屋で夜ご飯を食べてください」
それから暫くして、夜。
いつも通りのピーンポーンパーンポーンというチャイムの後、校長先生の声が響いた。
流石に堕瀬…違う、涼雅と一緒にいると疲れるし…
食堂に行こうと部屋のドアを開けると、涼雅がばっと私の手を掴んだ。
「一緒に食べようよ~ぉぉおお」
「嫌だよ…気が狂う…」
涼雅は手を前でぱんっと合わせて、こちらを向いた。
「お願い~…」
…そこまで言われると断れない…
「…そこまで言うんなら…良いよ」
私の出した答えを聞くと、涼雅は顔をぱっと輝かせて言った。
「やったー!ありがとっ」
_「でわいただきまーす」
「いただきます」
開けた窓から、少し冷たい空気が入ってくる。
その冷たい空気は、すっかり真冬を示していた。
「ねぇ!今日のご飯めちゃ美味しいね!!」
涼雅の声がして、はっとそちらを向く。
「えっ、なんて?」
私が聞き返すと、涼雅はぷっと笑った。
「何が面白いのよ…」
「ううん、奈恋ってちゃんと聞こうとするの賢いなって」
「馬鹿にしてる?誰でも出来るわよ」
涼雅は、それがそうでもないんですよ奥様~~みたいな顔。
よくテレビショッピングであるやつじゃん…
「あははっ」
笑ってしまった私を見て、涼雅は言った。
「ちょっと~何が面白いの?」
「なんかテレビショッピングみたいだなって」
「何それっw」
はぁもう食べよ、と思うと、涼雅が窓の方を向いて目を閉じた。
「…何してんの?」
私が聞くと、涼雅は誇らしげに言った。
「なんとねー!さっき流れ星があったんだ!だからお願い事!」
えっ、私もお願い事したかったなぁ…
「神様も夫婦みたいだなって笑ってんのかな?」
涼雅が急にわらって、そう言った。
夫婦って、私と涼雅が?
「絶対嫌だ…!!」
「そう言いながら顔真っ赤ですよ?」
いたずらっぽく涼雅が笑った。
冬の空気で冷たくなった手を顔に当てる。
本当だ…あつ。
恥ずかしくて窓の方へ視線を背けると、流れ星が2つ静かに流れた。
「流れ星」
何を願おうかなんてないけれど、なくても、たまには良いかな。
「なにー?」
「流れ星あった」
涼雅はびっくりしながら言った。
「えー僕にも言ってよ!」
「仕返しねっ」
私もいたずらっぽく笑ってみせた。
ここは巷で有名な「私立[漢字]竜胆[/漢字][ふりがな]リンドウ[/ふりがな]高等学校」。
今日は、放送で「急な事で申し訳ないですが、お知らせがあります。今すぐに全校生徒は講堂に集まるようにして下さい」とか言われてしまったからわざわざ講堂まで来ている。
眠い…早く授業に戻ってあわよくば家に帰れないかなぁ…。
そんな怠けた事を思っていた時、前に立っていた校長先生が声のボリュームをあげた。
[大文字]「えー、今日から寮生活となります!」[/大文字]
校長先生の口から発された言葉に、皆が戸惑ったような声を出した。
[小文字]「どういうこと…?」「わかんない」
「えーっ嫌いな人と一緒になるかもって事?やだすぎ∼w」「それなー?」
「やばくね?美女と同じ部屋って事もあるかもよ?」「夢見んなってw」「夢くらい見させろや」[/小文字]
ただ戸惑っている大人しい子、まるでギャルのような子、思春期の男子によくある美女に淡い期待[小文字](?)[/小文字]を寄せる子。
私はびっくりしすぎて、声すら出なかった。
_「えー、これで今日のホームルームは終わりだ。あと、今日校長先生から話が合ったように、明日から寮生活だ。明日は土曜日で普段なら休みだが、朝7時半までに寮生活用の荷物を持ってくるように。」
帰りのホームルーム、先生がさらに追い打ちをかけてくる。
うわああ…嫌だよ…
その日一日中、不安がいっぱいで何も考えることが出来なかった。
「あっ、[漢字]ひななこ[/漢字][ふりがな]※菜恋の事※[/ふりがな]ー!誰と寮の部屋一緒か見た?」
次の日の朝、いつもの愛くるしい笑顔でかけよってきたこの子は、[漢字]美風[/漢字][ふりがな]ミカゼ[/ふりがな] [漢字]莉々[/漢字][ふりがな]リリ[/ふりがな]。
一番の友達といっても過言ではない。
「まだ見てないー…」
私がそう言うと、莉々は顔をにやつかせて言った。
「ひななこと同じ部屋、堕瀬くんだって!」
堕瀬?聞いたことがある。
この竜胆の中でもトップクラスでモテるんだとか。でも優しいとか…
同じクラスにすらなった事のない人…。
背筋がぞっとした。
部屋に荷物を運ぶとき、絶対会うだろうなぁ…
「それじゃ、各自荷物を持っていけー」という先生の合図があり、ようやく動き始める。
「えー…と…確か私の部屋は550番だったよね」
550番の部屋の鍵はもう既にあいている。
「こ[小文字]んにち[/小文字]‥間違えたおはようござまーす…」
何故か挨拶をしてドアをあける。
「あ、君がここのもう1人の子か~。はじめまして~」
椅子に座って本を読んでいた堕瀬が、笑顔をこちらに向けた。
「はじめまして…[漢字]日向菜恋[/漢字][ふりがな]ひなたなこ[/ふりがな]です…」
「あはは、知ってるよ~あと堅苦しい敬語はやめよ?同い年だし」
「堕瀬と日向ー、しばらくはここで暮らすから仲良くなっとけよー」
堕瀬になんて言えばいいか分からなくて戸惑っていると、先生が来て言った。
「ね?先生もこう言ってるしっ!奈恋、よろしく!」
しょうがないか…
「…よろしく、堕瀬」
はぁ、とため息をついて、運んだ荷物をなおそうとすると堕瀬が声をはりあげた。
「違うッッッ!!!!」
「!?」
私はびっくりして堕瀬の方を向く。
堕瀬は言った。
「名前で呼んで欲しいの!!苗字じゃなくて!」
堕瀬の下の名前ってなんだっけ?
思い出せないでいると、堕瀬がこっちに近付いてくる。
「俺の事は[漢字]涼雅[/漢字][ふりがな]リョウガ[/ふりがな]って呼んで?」
近くで見ると、やっぱりモテるだけあって綺麗な顔だった。
まぁさっきから思ってはいたけどね。
_「生徒の皆さんは食堂か各自の寮の部屋で夜ご飯を食べてください」
それから暫くして、夜。
いつも通りのピーンポーンパーンポーンというチャイムの後、校長先生の声が響いた。
流石に堕瀬…違う、涼雅と一緒にいると疲れるし…
食堂に行こうと部屋のドアを開けると、涼雅がばっと私の手を掴んだ。
「一緒に食べようよ~ぉぉおお」
「嫌だよ…気が狂う…」
涼雅は手を前でぱんっと合わせて、こちらを向いた。
「お願い~…」
…そこまで言われると断れない…
「…そこまで言うんなら…良いよ」
私の出した答えを聞くと、涼雅は顔をぱっと輝かせて言った。
「やったー!ありがとっ」
_「でわいただきまーす」
「いただきます」
開けた窓から、少し冷たい空気が入ってくる。
その冷たい空気は、すっかり真冬を示していた。
「ねぇ!今日のご飯めちゃ美味しいね!!」
涼雅の声がして、はっとそちらを向く。
「えっ、なんて?」
私が聞き返すと、涼雅はぷっと笑った。
「何が面白いのよ…」
「ううん、奈恋ってちゃんと聞こうとするの賢いなって」
「馬鹿にしてる?誰でも出来るわよ」
涼雅は、それがそうでもないんですよ奥様~~みたいな顔。
よくテレビショッピングであるやつじゃん…
「あははっ」
笑ってしまった私を見て、涼雅は言った。
「ちょっと~何が面白いの?」
「なんかテレビショッピングみたいだなって」
「何それっw」
はぁもう食べよ、と思うと、涼雅が窓の方を向いて目を閉じた。
「…何してんの?」
私が聞くと、涼雅は誇らしげに言った。
「なんとねー!さっき流れ星があったんだ!だからお願い事!」
えっ、私もお願い事したかったなぁ…
「神様も夫婦みたいだなって笑ってんのかな?」
涼雅が急にわらって、そう言った。
夫婦って、私と涼雅が?
「絶対嫌だ…!!」
「そう言いながら顔真っ赤ですよ?」
いたずらっぽく涼雅が笑った。
冬の空気で冷たくなった手を顔に当てる。
本当だ…あつ。
恥ずかしくて窓の方へ視線を背けると、流れ星が2つ静かに流れた。
「流れ星」
何を願おうかなんてないけれど、なくても、たまには良いかな。
「なにー?」
「流れ星あった」
涼雅はびっくりしながら言った。
「えー僕にも言ってよ!」
「仕返しねっ」
私もいたずらっぽく笑ってみせた。
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