[ ス ピ ン オ フ ] 雨 の 音 と 濡 れ た 羽 。
翼 「 んっ …… 」
朝の 光に 目を 細めつつ 、 [漢字]翼[/漢字][ふりがな]つばさ[/ふりがな]は ベッドから 身体を 起こした 。
うっすらと 光が 差し込む 窓には 、 ばんばんと うるさく 雨が 叩きつけられている 音が 響いていた 。
バスケットから 食パンを 取り出して 、 トースト で 焼く 。
バターの じゅわり と 溶ける 様子に 、 食欲が 増す 。
翼は 自分 以外 誰も 座ることの ないであろう 、 家族用の テーブル の 椅子を 、 一つ 引いて 座った 。
トースト から 食パンを 取り出して かじる 。
口に 広がる バター の 味わい は 、 夜に 見た 最悪 な 夢の 内容を 忘れさせるどころか 、 むしろ 強く 思い出させた 。
翼 「 ッ 、 ぁはは 、 最ッ低な 夢 だったなぁ 」
夢の 内容は 、 数年前に 起こった こと だった 。
数年間 。
管理者 「 [漢字]翼[/漢字][ふりがな]たすく[/ふりがな] 」
翼 「 はーい 、 何ですか ? 」
また 、 怒られるんだろうな 。
分かりきっていた 。
翼は 、 悪戯好きだった 。
誰かを 困らせたい の では 無い 。
ただ 、 自分を 見て ほしかった 。
自分に 注目 して ほしかった 。
承認欲求が 高かった 。
小さい頃 、 厳しい 環境 で 育ち 、 甘えを 許されなかった せい も あるのだろう 。
その せいで 、 大人になった ばかりの 翼は 、 何度も 悪魔 と 悪戯を 繰り返して 、 “ 天人 ” に 説教を 受けて いた の だった 。
でも 、 怒られても 、 翼は 懲りなかった 。
もっと 、 もっと …… 。
怒られるのは 苦 じゃない 。
それよりも 、 いい子 、 として 軽く 扱われる方が 嫌だった 。
大人の 都合の いい 子 に なりたくなかった から 。
管理者 「 お前 、 白羽 翼を 、 堕天使 に 降格 処分 することが 正式に 決まった 」
翼 「 ………… ぇ ? 」
管理者 「 もう お前は 天界 に 要らない 」
翼 「 ぁは 、 そーですか 、。 」
そのまま 、 少し 低 テンション の まま 、 実家まで 帰った 。
どうせ 、 僕に 興味の ない 両親 達は 何も 言わないだろう …… 。
そう 思って いたら 。
母 「 ッ ! 翼 ! 聞いたわよ ?! 何て事 したの ?! 堕天使 に なる なんて ! 」
父 「 お前は 家の 恥だ ! 今すぐ 荷物を まとめて 出ていけ ! 」
姉 「 やっぱり 翼は 役立たずね 」
弟 「 兄さん 、 いや 、 堕天使 。 僕は 失望したよ 」
“ 役立たず ”
“ 恥 ”
“ 失望した ”
その 言葉は 、 翼に 重く 、 苦しく 響いた 。
翼 「 いいよ 。 出ていくよ 」
こんな 、 偽りだらけの 世界 。
何が 清らかな 天界だ 。
嘘と 欲と 押し付け ばっかりじゃ無いか 。
こんな 世界 、 僕 の 方から 、 捨ててやる っ 。
強がって 、 そう 思った 僕の 心を 唯一 引っ張る もの が 、 いた 。
いや 、 あった 。
カタン っ 。
軽やかな 音が する 。
鞄に 荷物を 詰め込んでいるとき 、 机から 銃が 落ちたのだった 。
翼 「 るーかす 、 」
るーかす 。
翼の 小型銃 の 愛称だ 。
確か 、 とある 悪魔と 遊んだ 時に 、 買った 銃だった 気がする 。
僕の “ 光 ” に なって欲しくて 、
光の ラテン語の るーかす に した 。
この子 も 、 もう 使う 機会 無いのかな 。
そんな 風に 考えていた時に 、 ふと 思いついた 。
“ 殺し屋 ”
悪戯 好きな 僕と 戦い 向きの るーかす に ぴったりの 職業 だ っ 、 !
翼 「 るーかす 、 僕と 新しい 仕事を しよ っ 、 ! 」
それから 、 みんなに 出会って 僕は 役割 を もらって 、 生きがいを 感じて …… 。
でも 、 不安だけは 一生 消えなかった 。
「 使えないな 」
「 お前なんて 」
いつ言われて しまうか ひやひや していた 。
は 、 っと 我に かえって 、 身支度を する 。
翼 「 よし 、、 仕事 行こっと ! 」
泣き顔を 無理矢理 笑顔に 変えて 、 僕は 外で 出た 。
バレなきゃ セーフ でしょ 。
今日も 、 元気で 可愛い 僕で いよう 。
今日も 、、 理想の 、、
もう 白羽 [漢字]翼[/漢字][ふりがな]たすく[/ふりがな]は 捨てて 、
僕は 、 [漢字]翼[/漢字][ふりがな]つばさ[/ふりがな]くん に なる 。
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