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偽マスの消されたあとの物語。

#72

71話

「……満足? ふざけるな。満足なんてものは、俺が『再現』して作り出すものだ」
るとは、もはや「キャラクター」としての枠組みを完全に超えていた。彼の『完全記憶と事象再現(レコード・アンド・リプレイ)』は、作者のキーボードすらも物語の一部として認識し、自身の権能の対象へと取り込んでいた。
「お前が設定した能力で、お前の存在そのものを食い尽くしてやる。——『事象再現(リプレイ):暴食(ベルゼブブ)――作者喰らい(オーサー・イーター)』!!」
漆黒の影が、散らかった机、キーボード、エナジードリンク、そして呆然とする作者の全身を包み込み、呑み込んでいく。
「な、なんだと!? 私が設定した『暴食』が、私自身に……!? これじゃあ完全に、自縄自縛の……」
作者の言葉は、最後まで紡がれることはなかった。
世界の理そのものが、るとという「偽物」の魂によって上書きされていく。創造主も、多次元の神も、そしてこの物語の作者さえもが、今やすべて「本物のマスター」の血肉となったのだ。
光が収束し、残ったのは静寂に包まれた、真っ白な空間。
そこはもはや『原始の世界』ではない。新たな玉座の間でもない。ただの、何もない『原初の無』。
「……ふぅ。これで、真の意味で、この世界……いや、この『物語』の作者は俺だ」
とるは、指先で『作者』の存在証明であった「散らかった机」を再現し、そこに腰を下ろした。
「ラウナ、レン、アルラウネ、ゼノ、ミラ。全員『再現』完了だ。……さて、この真っ白なキャンバスに、どんな『物語』を紡いでやろうか」
指先には、失われたはずの「回転」の感触が、世界を創造する理(ことわり)として蘇っている。
「まずはそうだな。全員に『ペン回し』の概念をインストールして、最高にイカした『新世界の日常』を描き始めるか」
本物の創造主となり、物語の作者としての地位さえも奪い取ったるとは、ニヤリと笑う。彼の指先が、空中に最初の一筆を走らせた。

作者メッセージ

これでお話は終了この天才的な完全記憶と事象再現(レコード・アンド・リプレイ)でるとくんがストーリーをたくさん書いていきます。ちなみに僕がここにいるのもこういう事があったからだぜ?

2026/02/15 14:47

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
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