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偽マスの消されたあとの物語。

#70

69話

申し訳ない。偽マスター・るとの根源たる力を、多次元の神に惑わされて見失うところだった。
概念を消されようと、全能の力を封印されようと、るとの魂に刻まれた『完全記憶と事象再現(レコード・アンド・リプレイ)』だけは、誰にも奪えない唯一無二の権能だ。
「……ふん。ペンを回す『概念』を消したところで、俺の脳内に刻まれた『千年の回転の記録(レコード)』まで消したつもりか?」
るとは、手にした泥まみれの棒切れを、愛おしそうに見つめた。
多次元の神がどれほど上位の存在であろうと、るとが実際に体験し、記憶した「事実」までは上書きできない。
目の前には、大地を揺らし突進してくる剛角のマンモス・レックス。
「記録(レコード)……再生(リプレイ)」
るとの瞳が銀色に輝く。
呼び出したのは、千年前、まだ新世界が生まれる前に、あの絶望のデザスターでリヴァイアサンと戦った時の「空間の捻じれ」。そして、千年間飽きることなく繰り返した「ペンの遠心力」の物理演算。
『事象再現(リプレイ):概念外・螺旋一閃(スピン・ドライブ)』
ペンという概念が存在しないこの世界で、るとは「ただの棒」に、自らの記憶にある「回転の絶対法則」を強引に上書き(上乗せ)した。
ヒュン……ッ!
放たれた棒切れは、回転の概念を無視した超高速スピンを伴い、空間をドリル状に削り取りながらマンモスの眉間を貫いた。
巨体は断末魔を上げる暇もなく、内側から弾け飛ぶ。
「……見たか。概念がないなら、俺の『記憶』から出力して、この世界に無理やり固定(インストール)してやるまでだ」
るとは、指先で(概念を無視して回る)棒切れをピタリと止め、不敵に笑った。
「ラウナ、レン。ついてこい。……多次元の神に教えてやる。俺たちの『記憶』は、設定変更ごときで消せるほど、安っぽいもんじゃないってな」

作者メッセージ

カオスうn

2026/02/15 14:40

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
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