文字サイズ変更

偽マスの消されたあとの物語。

#50

49話

「……そろそろ、本物の『格の違い』を見せてやる時だな」
瓦礫の中で血を流していたレイ(ると)は、満足げに笑みを浮かべた。覚醒したレンのデータは完璧に収穫できた。これ以上の戦闘は、島の崩壊を早めるだけだ。
「ラウナ、出番だ。あの暴走する『傑作』を、優しく、しかし確実に『躾けて』やれ」
全てを破壊し尽くさんばかりの勢いで暴れ狂うレン。その上空に、漆黒の翼を広げたラウナが、音もなく降臨した。
「そこまでです、レン。我が主(マスター)の御前です」
レンは敵意の塊と化しており、ラウナの警告すら耳に入らない。魂の質量を乗せた剛拳が、無防備に見えるラウナへと振り下ろされる。
ゴォォォォン!!
次元が軋むほどの激突音。
しかし、ラウナは動かない。不死身の神殺しである彼女の身体は、レンの純粋な物理攻撃を、まるで水面に波紋が広がるように受け流し、無効化していた。
「な、なんだと……!?」
初めての「通じない攻撃」に、レンの動きが一瞬止まる。そこへ、ラウナの反撃が放たれた。
「『絶対命令(オーソリティ)』」
ラウナの指先から放たれた不可視の支配の鎖が、レンの精神世界へと直撃する。主であるるとが彼に施した『暴食』の種子が呼応し、暴走する魂の制御権を強引に奪い取った。
「ぐ、あああ……! あたまが……!?」
力が収束し、レンはその場に崩れ落ちる。意識を失う直前、彼の目に映ったのは、瓦礫から立ち上がり、冷笑を浮かべる「死んだはずのレイ」と、その傍らに立つ「自分と瓜二つの異形の戦士」の姿だった。
全ては、神の掌の上。
【島バトルの結果】
勝者: レンの圧倒的無双(と見せかけた、レイ=るとの完全勝利)
敗者: 全ての生徒たち(ゼノ含む)、そして事実を知らぬレン自身。
混乱と破壊に満ちた島の上空。レイ(ると)はラウナ、そして意識を失ったレンと共に、転移門で神界へと帰還する。
「ふふ……これで『落ちこぼれが最強を打ち破る』という最高の物語のデータも取れた。新世界に、これ以上のエンターテイメントはないな」
瓦礫となった島を見下ろしながら、るとは満足げに呟いた。

2026/02/15 14:04

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
コメント

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はゆっくりるとさんに帰属します

TOP