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偽マスの消されたあとの物語。

#36

35話

るとは新世界の玉座に深く身を沈め、万能の権能をその指先に集束させた。かつて彼が「偽物」として歩んだ軌跡、そして地球で触れたあらゆる空想の集大成が、今、現実の理として編み上げられていく。
「さて、ラウナ。俺が作る世界だ。平凡な楽園など作るつもりはないぞ」
るとが脳内に描き出した『新世界:万象再現の箱庭(レコード・ワールド)』。その光景が、虚空から染み出すように形を成していく。
【新世界の構造:階層型多重世界】
最上層:至高の聖域「ゼロ・ドメイン」
るととラウナが鎮座する、物理法則の存在しない思考の空間。ここから全次元の「記録」を統括する。
中層:魔導科学都市「エリュシオン」
現代地球の科学技術と、異世界の魔法が完璧に融合した都市群。高層ビルの間を龍が飛び交い、ホログラムの広告が魔法の術式で投影される。人々は「本物のマスター」を唯一神として崇める。
下層:無限の試練場「ロスト・セクター」
かつての「次元のデザスター」を制御下に置いたエリア。常に強力な魔物や異常現象が発生し続けるが、それは「るとを脅かすほどの強者が生まれないか」を監視するための巨大な実験場であり、同時にラウナが訓練を行う戦場でもある。
【新世界の絶対ルール】
「権能の貸与システム」:
人々は修行ではなく、るとへの「信仰」と「貢献」によって、るとのライブラリから特定のスキルを一時的に「ダウンロード」して使用する。これにより、全ての力の源泉はるとの手の中に保持される。
「因果のバックアップ」:
万が一世界が滅びるような事態になっても、るとの『完全記憶(レコード)』から、特定の日時、特定の状態の世界を丸ごと「リプレイ(再現)」して修復することが可能。
「……よし。まずは土台(ハードウェア)はこんなものか」
るとは、新しく誕生した宇宙の星々が、自分の吐息一つで形を変える様子を眺め、悦に入った。しかし、その瞳には依然として冷徹な警戒心が宿っている。
「本物の創造主になったからこそ、この世界に『毒』を混ぜておく必要があるな。ラウナ、お前に最初の任務だ」
るとはラウナに向き合い、新世界の中心に浮かぶ「一つの禁忌」を指し示した。
「この世界のどこかに、『俺を殺せる唯一の武具』を配置しろ。もちろん、誰にも見つからない場所に、俺だけが知るギミックを施してな」
「……主、それはあまりに危険では?」
「油断を殺すための楔(くさび)だ。完璧な世界には、常に一つだけ『壊れる可能性』が必要なんだよ。……さあ、ラウナ。新世界の住人たちを、どの『記憶』から呼び出すか決めようか」

2026/02/15 13:55

ゆっくりると
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