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偽マスの消されたあとの物語。

#30

29話

「……アレスよ。闘争だけでは、この世界(にわ)を塗りつぶすには足りない。そして闇だけでは、獲物を追い詰める熱が足りない」
るとは闇神としての虚無の腕を伸ばし、勇者の精神世界に君臨する戦神アレスの概念を、その根源から掴み取った。
「混ざり合え。俺の『記録』と『暴食』の器の中で、逃れられぬ運命(くさり)となれ!」
『事象再現(リプレイ):禁忌融合・神格壊落(デウス・エクス・マキナ)』
精神世界が悲鳴を上げる。紅蓮の戦意と漆黒の虚無が、るとの権能によって強制的に圧縮され、一滴の濃縮された「災厄」へと変貌していく。アレスの叫びは闇に呑まれ、闇の静寂は戦神の狂気によって爆ぜた。
二つの神格が喰らい合い、混ざり合い、そして再構築されたその姿――。
【最凶神:虚無の戦鬼(アレス・カオス)】
権能:『絶望の闘争』(戦えば戦うほど、周囲の空間と存在を消滅させ、自身の力に変える)
特性:『不死の殺意』(フェニックスの不滅とアレスの戦意が合一し、塵になっても殺意のみで再構成される)
「……ッ、ガ、アアアアアアアアアアッ!!」
現実世界の勇者の絶叫が、王都全土に響き渡った。
彼の肉体からは、もはや聖気も戦意も感じられない。ただ、触れるもの全てを腐食させ、次元ごと削り取る「黒い炎」が噴き出している。
『正義の刃』は、神の融合の圧力に耐えきれず粉々に砕け散り、その破片が勇者の右腕と一体化して、漆黒の異形の爪へと変質した。
「(……ククク、素晴らしい。これだ、これこそが俺の求めていた『究極の駒』だ)」
るとは影の中から、その禍々しい変貌を恍惚とした表情で見つめていた。
勇者はもはや、正義の味方でも、戦神の使徒でもない。るとが創り出した「世界を喰らう神の器」へと成り果てたのだ。
「アイリス、見ろ。これが『勇者』の成れの果てだ。……さあ、次の台本(シナリオ)を書こうか」

2026/02/15 13:52

ゆっくりると
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