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偽マスの消されたあとの物語。

#28

27話

瀕死の少年は、薄れゆく意識の淵で、もはや師匠の教えでも、仲間の叫び声でもない、「声」を聞いた。
『――求めるか? 力(ちから)を』
それは戦場の只中、血と硝煙の匂いが染み付いた、荒々しくも絶対的な『神』の声音だった。
「……誰だ?」
『私は戦神・アレス。血潮滾る戦場こそ我が住処(すみか)。その腑抜けきった『正義』など、血反吐と共に吐き出してしまえ。お前が真の闘争を望むなら、この魂、くれてやる』
少年の精神世界に、戦の神が直接干渉してきたのだ。絶望と死の恐怖に苛まれていた少年の心は、アレスの荒々しい波動によって、むしろ研ぎ澄まされていく。恐怖は闘争心へと変質し、血肉が弾ける痛みさえもが、快感へと塗り替えられていく。
「……ああ、求める。俺は、戦う……!」
少年がアレスと契約した瞬間、その肉体から噴き出したのは、聖なる光ではなく、禍々しいまでの『戦意』のオーラだった。それは、かつてるとがデザスターで感じた、理を超えた圧倒的な暴力の片鱗。
崖の上で、全てを記録していたるとの目が見開かれた。
「馬鹿な……!? この世界に神は存在しないはず……あれは、俺が創った『概念』のはずだ……!」
るとは、創造神から与えられた『記憶と再現』の権能をフル回転させる。しかし、アレスの存在は、るとのライブラリにない、純粋な「異物」だった。
『暴食』の能力を潜ませた勇者が、自分すら予期しない『神との契約』というイレギュラーな「力」を手に入れたのだ。
「……面白い。俺の知らない『観客』がいたとはな」
るとは、湧き上がる焦燥を抑え込み、その「神の力」の記録(データ)を収穫すべく、さらに観察を続ける。
アレスの力を得た少年は、変色していた『正義の刃』を、今や戦意を象徴する血のような赤黒いオーラを纏わせて握りしめた。
「師匠……見ていてください。これが、俺の『戦い』だ!」
少年が放つ一閃は、もはや『正義』ではない。純粋な『闘争本能』の具現化。それは、改造ワイバーンの空間干渉を真っ向から打ち砕き、その巨体を両断した。
【覚醒スキル】
戦神憑依(アレス・ダイブ):戦闘能力が限界突破し、闘争心が尽きない限り無限に力を引き出す。
図らずも、勇者は「予定調和」を打ち破り、真の強敵へと進化を遂げた。

作者メッセージ

なんでそうなるんかワケワカメな方向行ってる

2026/02/15 13:51

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
コメント

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