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偽マスの消されたあとの物語。

#26

25話

「……王道の次は、派手な『壁』が必要だな」
るとは影に溶け込み、勇者一行が向かう予定の「霧の絶壁」へ先回りした。そこにはこの地域の主である、一頭のワイバーンが羽を休めていた。
「ただのトカゲじゃ今の勇者の『餌』にしかならない。……少し、神の味を教えてやろう」
るとは右手をかざし、『事象再現(リプレイ)』を開始する。
デザスターで喰らったリヴァイアサンの『空間干渉』と、フェニックスの『蒼き炎』の情報を、ワイバーンの貧弱な肉体に強引に流し込んだ。
「グガァアアアアッ!?」
ワイバーンの咆哮が、次元を震わせる絶叫へと変わる。
茶褐色の鱗は、リヴァイアサン譲りの鏡面のような銀色へ変質し、その翼からはフェニックスの熱波が溢れ出す。さらに、るとは仕上げに「思考の加速」を施し、騎士副団長級の戦術眼を疑似的に植え付けた。
【改造ワイバーン:次元を喰らう蒼炎龍】
戦闘能力: 勇者の『正義の刃』の定格出力を大幅に上回る。
特殊能力: 空間跳躍(ブリンク)、蒼炎のブレス。
「よし。これで『騎士副団長より強い魔獣』の完成だ。……死なない程度に、絶望してこいよ」
「あれがワイバーン……? 記録にある姿と、全然違う……!」
絶壁に辿り着いた勇者パーティは、その圧倒的な威圧感に足を止めた。
魔法使いのリナが放つ火球は、ワイバーンが翼をひと振りするだけで空間ごと「消滅」させられ、戦士のカイルの突撃は、予知に近い回避動作で軽々とかわされる。
「くっ、速すぎる……! セシル、防壁を!!」
「だめです、障壁が……炎の熱量で溶かされます!」
仲間たちが次々と傷つき、倒れていく。
勇者は、自分の手にある『正義の刃』を握りしめた。しかし、るとが仕込んだ「信念に比例する」という特性が、少年の「勝てないかもしれない」という恐怖に反応し、刀身の輝きを鈍らせていく。
(……そうだ。恐怖しろ、疑え。お前の『正義』なんて、俺が与えたただの『虚像』に過ぎないんだからな)
崖の上の特等席で、るとは冷笑を浮かべながらその光景を『記録(レコード)』し続けていた。
「さて、勇者よ。仲間が全員血の海に沈むのが先か、お前が『正義』を捨てて別の何かに目覚めるのが先か。……どっちに転んでも、俺にとっては最高の収穫だ」

作者メッセージ

どうしてそうなるんw

2026/02/15 13:49

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
コメント

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