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偽マスの消されたあとの物語。

#12

11話

「……これで終わりだ。この次元の、全ての『負』を喰らわせてもらうぞ」
るとは地表を流れるマグマを、そしてデザスターに満ちる禍々しい魔力の残滓を、天にかざした両手に集約させていく。脳裏に刻まれた、かつて全宇宙を救った『伝説の救世主』の記憶。
『事象再現(リプレイ):元気玉(次元変換版)』
頭上に形成されたのは、青白く脈動する巨大な高密度エネルギーの塊。それはリヴァイアサンから奪った「空間支配」の権能により、周囲の重力を歪め、光さえも吸い込みながら膨れ上がっていく。
「いけぇッ!!」
渾身の力で振り下ろされた絶望の光球が、空を裂いてフェニックスへと叩きつけられる。
だが、不死鳥は逃げなかった。
その瞳に宿るのは、絶対的な生命の矜持。フェニックスが一声高く鳴き声を上げると、その全身から『蒼き転生の炎』が爆発的に噴き出した。
「な……っ!?」
直撃したはずの元気玉が、蒼い炎に包まれ、まるで浄化されるように「生命の糧」へと変換されていく。フェニックスの炎は、熱ではなく『過剰な生命力』。対象を焼き尽くすのではなく、細胞の限界を超えて増殖・暴走させ、内側から崩壊させる死の祝福。
「ア、アアア……ッ!!」
るとの視界が蒼一色に染まる。
トロールから奪った『超高速再生』が、フェニックスの炎に呼応して異常な暴走を始めた。肉体が再生の限界を超え、数千、数万の細胞が勝手に脈打ち、るとの形を保てなくなるほどの肥大化を強制される。
騎士副団長級の肉体が、内側からの熱量と再生の歪みに焼き焦がされ、炭化と再生をミリ秒単位で繰り返す。
「ハハ……まさか、再生能力が『弱点』になるとはな……」
全身を焼く蒼い炎。
脳内の『記録(レコード)』が、自身の肉体が灰へと変わるプロセスを無慈悲に実況し続ける。
生命の根源であるフェニックスを前に、るとの積み上げてきた「奪った力」が、皮肉にも彼自身を追い詰めていく。

2026/02/15 13:39

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
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