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偽マスの消されたあとの物語。

#10

9話

「……喰らい尽くせ……」
るとの喉から漏れたのは、もはや人間のものではない、地鳴りのような呪詛だった。
脳内の『記録(レコード)』が、かつて画面越しに見た『全てを呑み込む暴食の魔王』の権能を強制的に抽出する。それは対象の有機物、無機物、そして理(ことわり)さえも自身の血肉へと変換する禁忌の再現。
『事象再現(リプレイ):暴食(ベルゼブブ)』
るとの周囲の空間が、ドロリとした漆黒の影へと変貌した。襲いかかる次元の毒、自分を苦しめる激痛、そして周囲の湖水までもが、その「影」に呑み込まれ、純粋なエネルギーへと還元されていく。
「ア、ガァアアアアッ!!」
リヴァイアサンの次元毒を喰らい、エネルギーとして逆流させた瞬間、トロールの『超高速再生』がリミッターを外して暴走した。
消失した左腕が、筋肉の繊維一本一本を編み上げるような猛烈な速度で再構築される。砕けた内臓が、折れた骨が、瞬きする間に完治し、さらには次元龍の魔力を取り込んだことで、その肌は以前よりも硬質に、より鋭い輝きを放ち始めた。
ず、と。
るとは、先ほどまでの死に体が嘘のように、リヴァイアサンの目の前で悠然と立ち上がった。
「……美味かったよ、今のブレス」
るとの瞳は、片方が記録(レコード)の銀色、もう片方が暴食の赤へと染まっている。
その立ち姿は、騎士副団長級の身体能力を超え、デザスターの法則さえも歪ませる「異界の怪物」そのものだった。
目の前のリヴァイアサンが、初めて「恐怖」に似た戦慄で巨躯を震わせる。
「さて、お返しだ。お前の『空間支配』……俺のものとして、完璧に再現してやる」
るとは、新たに生えた左手をリヴァイアサンへ向け、傲岸不遜な笑みを浮かべた。
【ステータス更新】
追加スキル:暴食(事象変換・吸収)
状態:次元龍の魔力による一時的な「限界突破(オーバードライブ)」

2026/02/15 13:38

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
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