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偽マスの消されたあとの物語。

#6

5話

「ふむ、まずは身だしなみからか」
るとは凍てつく風に晒されながらも、驚くほど冷静に思考を巡らせた。脳内の膨大なライブラリから、かつていた世界の記憶――機能性と機動性を両立した「地球のタクティカルウェア」を検索する。
『事象再現(リプレイ)』。
虚空から染み出した魔力が、るとの記憶を設計図として物質化し、その肌を覆っていく。合成繊維の質感、ブーツの締め付け、そしてタクティカルベスト。デザスターの不気味な色彩の中で、そこだけが異質な「現代の黒」に染まった。
「さて、次は……道中の安全確保だな」
るとは歩き出す。その足取りは、騎士副団長級の身体能力により、岩場を跳ねる獣のように軽い。
前方から、空間を食い破って現れた多脚の異形が襲いかかる。だが、るとの瞳にはすでにその動きが「記録」されていた。
「これならどうだ? 某有名アニメの……」
彼は腰を低く落とし、記憶にある抜刀術の構えを再現。不可視の魔力の刃が、一閃。モンスターの首を正確に跳ね飛ばした。
「悪くない。……ついでに、今の攻撃の軌道も『記録』完了だ」
絶望の地であるはずのデザスターを、るとはまるで新作ゲームの試遊会にでも来たかのような足取りで進む。襲い来る魔獣たちの異能を一つ一つその身に刻み、時にはアニメのヒーローさながらの派手な技を「再現」して蹴散らしながら。
目的の『門』は遥か地底。しかし、るとの顔には焦りなど微塵もない。
「せっかくの能力だ。この世界の『技』、全部集めてから帰るとしようか」

2026/02/15 13:35

ゆっくりると
ID:≫ 15ZZhWW60Fvc2
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