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言葉の暴力や直接の暴力などでグロい表現がでてくるかもなの。それでも耐えれるよ〜って方だけ前にお進みください!具合が悪くなったらそこで試合終了!本を閉じて、深呼吸!←これ大事だから、絶対に忘れないでくださいね!
僕は力を貯め続けた。僕の力、「水の力」は[太字]呪いの力[/太字]だから。段々、水が力を使おうとしていないのに、指先から、体から漏れ出して、あふれるようになってきた。最初のうちは僕が上手に扱えないから漏れてしまっているのだと思った。
「止まれよ…止まってよ」
そう念じて、手に力を込めると、ピチャッピチャッと音の鳴って僕の手から床に落ちていた水が止まった。止まった水を見て、僕は少しだけ希望を持った。なんだ、念じれば止まるんだ。という考えはとても浅はかだった。いや、浅すぎた。まるで水面に映る月を掴めると思っていたみたいに。
日に日に、力を僕の体は抑えきれなくなってきた。抑えていると、水が僕の体の中で逆流しているようで、ずっと吐きそうだった。水の怪獣が僕の頭の中で、体で暴れているようで、今にも僕の体を突き破って外へと飛び出しそうだった。
――そして、その時が来た――
僕がいつものように唇を血が滲むくらいに噛んで水を止めようとしたら、ブツッと何かが切れた。そこで、僕の意識は途絶えてしまった。
ぼんやりと分かるようになったのは、塔がグチャグチャに壊れていて、瓦礫が僕の上に乗っかっていて、右足が重くて痛いと思ったときだった。右足の骨が折れているのかと思うほど、痛みが走った。呼吸するだけで胸が痛い。瓦礫の重さが、命を押しつぶそうとしていた。周りには昼と夜の境目のきれいな紫色を写す大きな水たまりが何個もできていて、最初は大雨が降ったんだろう、と考えていたけれど、塔以外の広場や近くのエルフェラントの森には水滴一つついていない。
でも――その水は僕から出た。塔が崩れ、街が黙ったのは、僕のせいだった
そうか、僕がやったんだ。
僕は、そう悟った。周りにはいつからいたのか野次馬、目の前には引きつった顔の街の長が立っていた。だれも、僕の血だらけの足や頭を見ても、助けようとしなかった。ただ、「[太字][大文字]悪魔の子[/大文字][/太字]」「[太字][大文字]呪いの力[/大文字][/太字]」として、僕を心配そうな目で見ていた。
あぁ、僕は[漢字]妖精[/漢字][ふりがな]人[/ふりがな]の子じゃなかったんだ。
水が静かに地面に染み込んでいく。その様子はまるで、僕自身が消えていくみたいだった。
僕が絶望していると、人混みの中から声がした。すると、視界がぼやけている中で、遠くから差し込む夕日のような声が聞こえた。
「ちょっとどいて!ウォミルッ!血だらけのあの子!おれの友達なんだッ!」
「どいて!なんで、皆助けないの!どいてよ!私の友達なの!!」
イロホロとジュリーだ。そしたら、近くにキュリーもいるのかな?子供の力ではこのレンガ造りの塔の瓦礫は浮かせられないだろう。イロホロ達は[漢字]力[/漢字][ふりがな]パワー[/ふりがな]のある力は持っていない。このまま、僕は死ぬのだろうか、寒くなってきた…と思っていると空から雷のような怒号が聞こえてきた。
「遅くなったゼ!!ウォミル!!大丈夫か!!!」
「パティ、君は今のウォミルの状況を見てウォミルが声を出せると思うのか。」
空の力のパティ兄がゴツゴツの力強い手でロディ兄を空を歩いて運んで来てくれた。瓦礫の山を踏み越え、空を歩くパティ兄の背からロディ兄が身を乗り出す。その背には夕焼けの風が流れていた。どこか懐かしい匂いだった。優しく丁寧にパティ兄がロディ兄を降ろして空へ登った。
「ロディ!!指示をこっから出せばいいんダナ!!」
「あぁ。頼むよ。一番上の瓦礫から教えてくれ。」
二人は指示を出しながら、瓦礫を取り除いてくれた。ロディ兄の地の力は頼りになるな。災害の時に役に立つんだなぁ。と思っていると僕の上に乗っていた瓦礫の重さはどんどん軽くなっていった。その間も、長や周りの野次馬の妖精達(人達)は僕を助けようとも、お兄ちゃん達を手伝おうともしなかった。
僕が助かると、それまで何もしなかった、ただただ突っ立って僕の様子を見ているだけだった長が口を開いた。
「お前は街にとって危険すぎる。エルヴェラントの森の近くの牢にいれる。エルヴェラントの森の近くの牢は、力を持つ者を封じるために造られた場所。水の力など、この街には不要だ」
その言葉を聞いてやっぱりそうだよなと他人事のように納得している僕とは別にお兄ちゃん達が抗議した。
「は?なんでうちの弟が牢屋になんて入れられなくちゃいけないんダ!!」
「長のおっしゃっている事は一理ありますが、ウォミルは意味もなく暴れる子ではありません。その判断、変えてください。」
「ウォミルは優しいんだ!おれの親友なんだ!」
「うちら、一回もウォミルに嫌なことされたことない!」
「そうよ、ウォミルくんはいつも誰にでも優しくしてくれていたわ♡」
僕はびっくりして目を見開いた。なんで僕にそこまでしてくれるのだろう?でも、涙が頬を伝っていた。
「ウォミル、君は頑張っているよ。ここにいる皆、ウォミルが悪者だなんて思ってはいない。周りのこの、頑固なおじいさんや[漢字]妖精[/漢字][ふりがな]人[/ふりがな]の子一人救えない奴らのことなんて気にしなくていいんだ。私達は、ウォミルを知ってる。ずっと一緒にいて、知ってる。だから絶対に悪者だなんて思わない――」
「あぁ、そうだ、この石頭ハゲジジイなんて気にしなくていいんダ!!」
「君は少々黙ってくれるとありがたい」
ロディ兄には珍しく、皮肉めいた悪口を言った。でも、長の顔はみるみるうちに赤く、怖くなっていた。
「黙れ黙れ黙れ!わしはまだジジイの歳じゃない!」
あ、爆発した。そう思った。
「では、頑固なお兄さん、ウォミルをこの子を牢に入れるのは止めていただけませんか?」
間髪入れずにロディ兄が鋭く言い放った。
「無理な願いだ。悪魔の子は呪いの力を持つ子を野放しにしておくほうが街に危険をもたらす。これは決定事項だ。皆も家に帰り給え。男たちと[漢字]力[/漢字][ふりがな]パワー[/ふりがな]のある力を持っている者はこの場に残ってくれ。さぁ、君たちも家に戻り給え。さぁ、行くぞウォミル」
僕の手をガシッと長は掴むと引きずって僕を連れて行こうとした。
「おい!!ジジイ!!俺達の家はな、ウォミルがいないと行けないんダ!!俺達の弟をそんな乱暴に扱うナ!!友達や家族だったら許すがジジイはダメダ!!」
「そうだそうだ!頑固ジジイ〜〜!ウォミルを返せ!おれの親友を返せ!バ〜カバ〜カ!」
引かれていく僕の腕に、ジュリーが手を伸ばそうとして、長の護衛に押しのけられた。その瞬間、僕は振り向きもしなかった。涙が見えないように。長は僕を引いてズンズンと歩いてしまった。
[中央寄せ]ありがとう、皆。そしてさようなら。ありがとう[/中央寄せ]
空には星は曇っていて見えないけれど、僕の心は誰かが照らしてくれた月に照らされているきれいな水たまりのように暖かかった。
そして、その日の夜、僕はエルヴェラントの森のすぐ近くの古びた塔の中にある牢屋に入れられた。
「止まれよ…止まってよ」
そう念じて、手に力を込めると、ピチャッピチャッと音の鳴って僕の手から床に落ちていた水が止まった。止まった水を見て、僕は少しだけ希望を持った。なんだ、念じれば止まるんだ。という考えはとても浅はかだった。いや、浅すぎた。まるで水面に映る月を掴めると思っていたみたいに。
日に日に、力を僕の体は抑えきれなくなってきた。抑えていると、水が僕の体の中で逆流しているようで、ずっと吐きそうだった。水の怪獣が僕の頭の中で、体で暴れているようで、今にも僕の体を突き破って外へと飛び出しそうだった。
――そして、その時が来た――
僕がいつものように唇を血が滲むくらいに噛んで水を止めようとしたら、ブツッと何かが切れた。そこで、僕の意識は途絶えてしまった。
ぼんやりと分かるようになったのは、塔がグチャグチャに壊れていて、瓦礫が僕の上に乗っかっていて、右足が重くて痛いと思ったときだった。右足の骨が折れているのかと思うほど、痛みが走った。呼吸するだけで胸が痛い。瓦礫の重さが、命を押しつぶそうとしていた。周りには昼と夜の境目のきれいな紫色を写す大きな水たまりが何個もできていて、最初は大雨が降ったんだろう、と考えていたけれど、塔以外の広場や近くのエルフェラントの森には水滴一つついていない。
でも――その水は僕から出た。塔が崩れ、街が黙ったのは、僕のせいだった
そうか、僕がやったんだ。
僕は、そう悟った。周りにはいつからいたのか野次馬、目の前には引きつった顔の街の長が立っていた。だれも、僕の血だらけの足や頭を見ても、助けようとしなかった。ただ、「[太字][大文字]悪魔の子[/大文字][/太字]」「[太字][大文字]呪いの力[/大文字][/太字]」として、僕を心配そうな目で見ていた。
あぁ、僕は[漢字]妖精[/漢字][ふりがな]人[/ふりがな]の子じゃなかったんだ。
水が静かに地面に染み込んでいく。その様子はまるで、僕自身が消えていくみたいだった。
僕が絶望していると、人混みの中から声がした。すると、視界がぼやけている中で、遠くから差し込む夕日のような声が聞こえた。
「ちょっとどいて!ウォミルッ!血だらけのあの子!おれの友達なんだッ!」
「どいて!なんで、皆助けないの!どいてよ!私の友達なの!!」
イロホロとジュリーだ。そしたら、近くにキュリーもいるのかな?子供の力ではこのレンガ造りの塔の瓦礫は浮かせられないだろう。イロホロ達は[漢字]力[/漢字][ふりがな]パワー[/ふりがな]のある力は持っていない。このまま、僕は死ぬのだろうか、寒くなってきた…と思っていると空から雷のような怒号が聞こえてきた。
「遅くなったゼ!!ウォミル!!大丈夫か!!!」
「パティ、君は今のウォミルの状況を見てウォミルが声を出せると思うのか。」
空の力のパティ兄がゴツゴツの力強い手でロディ兄を空を歩いて運んで来てくれた。瓦礫の山を踏み越え、空を歩くパティ兄の背からロディ兄が身を乗り出す。その背には夕焼けの風が流れていた。どこか懐かしい匂いだった。優しく丁寧にパティ兄がロディ兄を降ろして空へ登った。
「ロディ!!指示をこっから出せばいいんダナ!!」
「あぁ。頼むよ。一番上の瓦礫から教えてくれ。」
二人は指示を出しながら、瓦礫を取り除いてくれた。ロディ兄の地の力は頼りになるな。災害の時に役に立つんだなぁ。と思っていると僕の上に乗っていた瓦礫の重さはどんどん軽くなっていった。その間も、長や周りの野次馬の妖精達(人達)は僕を助けようとも、お兄ちゃん達を手伝おうともしなかった。
僕が助かると、それまで何もしなかった、ただただ突っ立って僕の様子を見ているだけだった長が口を開いた。
「お前は街にとって危険すぎる。エルヴェラントの森の近くの牢にいれる。エルヴェラントの森の近くの牢は、力を持つ者を封じるために造られた場所。水の力など、この街には不要だ」
その言葉を聞いてやっぱりそうだよなと他人事のように納得している僕とは別にお兄ちゃん達が抗議した。
「は?なんでうちの弟が牢屋になんて入れられなくちゃいけないんダ!!」
「長のおっしゃっている事は一理ありますが、ウォミルは意味もなく暴れる子ではありません。その判断、変えてください。」
「ウォミルは優しいんだ!おれの親友なんだ!」
「うちら、一回もウォミルに嫌なことされたことない!」
「そうよ、ウォミルくんはいつも誰にでも優しくしてくれていたわ♡」
僕はびっくりして目を見開いた。なんで僕にそこまでしてくれるのだろう?でも、涙が頬を伝っていた。
「ウォミル、君は頑張っているよ。ここにいる皆、ウォミルが悪者だなんて思ってはいない。周りのこの、頑固なおじいさんや[漢字]妖精[/漢字][ふりがな]人[/ふりがな]の子一人救えない奴らのことなんて気にしなくていいんだ。私達は、ウォミルを知ってる。ずっと一緒にいて、知ってる。だから絶対に悪者だなんて思わない――」
「あぁ、そうだ、この石頭ハゲジジイなんて気にしなくていいんダ!!」
「君は少々黙ってくれるとありがたい」
ロディ兄には珍しく、皮肉めいた悪口を言った。でも、長の顔はみるみるうちに赤く、怖くなっていた。
「黙れ黙れ黙れ!わしはまだジジイの歳じゃない!」
あ、爆発した。そう思った。
「では、頑固なお兄さん、ウォミルをこの子を牢に入れるのは止めていただけませんか?」
間髪入れずにロディ兄が鋭く言い放った。
「無理な願いだ。悪魔の子は呪いの力を持つ子を野放しにしておくほうが街に危険をもたらす。これは決定事項だ。皆も家に帰り給え。男たちと[漢字]力[/漢字][ふりがな]パワー[/ふりがな]のある力を持っている者はこの場に残ってくれ。さぁ、君たちも家に戻り給え。さぁ、行くぞウォミル」
僕の手をガシッと長は掴むと引きずって僕を連れて行こうとした。
「おい!!ジジイ!!俺達の家はな、ウォミルがいないと行けないんダ!!俺達の弟をそんな乱暴に扱うナ!!友達や家族だったら許すがジジイはダメダ!!」
「そうだそうだ!頑固ジジイ〜〜!ウォミルを返せ!おれの親友を返せ!バ〜カバ〜カ!」
引かれていく僕の腕に、ジュリーが手を伸ばそうとして、長の護衛に押しのけられた。その瞬間、僕は振り向きもしなかった。涙が見えないように。長は僕を引いてズンズンと歩いてしまった。
[中央寄せ]ありがとう、皆。そしてさようなら。ありがとう[/中央寄せ]
空には星は曇っていて見えないけれど、僕の心は誰かが照らしてくれた月に照らされているきれいな水たまりのように暖かかった。
そして、その日の夜、僕はエルヴェラントの森のすぐ近くの古びた塔の中にある牢屋に入れられた。