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言葉の暴力や直接の暴力などでグロい表現がでてくるかもなの。それでも耐えれるよ〜って方だけ前にお進みください!具合が悪くなったらそこで試合終了!本を閉じて、深呼吸!←これ大事だから、絶対に忘れないでくださいね!
ついにこの時が来た!!僕らは慎重に素早く地下道路を通っていく。昔からここを遊び場にしていたウェイザーの背中はとても頼もしい。
「ウェイザー、イロホロ、ジュリー…、みんなありがとう。僕だけで旅に出るだけのほうが、君たちは安全なのに、どうして僕にここまでしてくれるの…?」
僕が、恐る恐る暗闇の中聞いてみると、みんなは驚いたのか止まってしまった。
「何いってんだ、ウォミル。こんなワクワクする冒険なんて一生に一度あるかないかだぜ?」
イロホロの素っ頓狂な声が響く
「で、でも、みんなの家族にはなんて伝えてきたの?」
「ああ、そんなちっぽけなことを心配してたのか?大丈夫だよ。おれの親父なんて
『[漢字]親友[/漢字][ふりがな]ダチ[/ふりがな]を見捨てるような奴に育てた覚えなんぞない!!』
って暴れ出したんだからさ。兄貴と姉貴も、親父に似て頑固でさ、
『弟が弱虫だったら恥!!』
とか言ってやがんの。で、今履いているこの靴を新調してくれたんだぜ?街の大人がみんな長老と同じ考えだと思うなよ?」
イロホロの絶妙に上手いお父さんの真似が面白くて、僕の口角が少し上がった。
「うちは[漢字]キュリー[/漢字][ふりがな]ねぇさん[/ふりがな]にボコボコに怒られて
『一緒に連れて行ってぇ♡』
って…。けれど、うちが頑固なの知ってるからさ、最後には
『死んだら、もう歌ってあげない』
って言われてうちの弓を整備してくれたんだよね。
⋯⋯みぃんな、わかってくれてるんだよ。ウォミルが悪いことなんてしないって。」
ジュリーはキュリーといつも一緒で離れると死んでしまうみたいにくっついていたのに、僕なんかのことでここまでしてくれるなんて、と、心が暖かくなった。
「ところで、ウェイザー、お前んとこの家族は許してくれたのかよ?お前のジジイは[漢字]水の力[/漢字][ふりがな]ウォミル[/ふりがな]と一緒なんて絶対に許さないだろ?」
「ぼくの頭の切れ味を舐めてくれちゃぁ、困りますヨ。ぼくの家は基本、やるべきことをしたらなにしても良いという感じでして、置き手紙でぼくや兄弟、姉妹がどこかに行って趣味をしてる…なんてことはザラなのデス。ですから、ぼくは
『[漢字]短期の修行[/漢字][ふりがな]薬草採取[/ふりがな]に行く』
という偽の手紙を置いておきマシタ。それに、各家庭に同じ事を伝えてくれるようにと[明朝体][太字]ロディさん[/太字][/明朝体]に伝えておきましたので、安心してクダサイ。」
急に僕のお兄ちゃんの名前が出てきてびっくりしてしまった。
「そういえば、ロディ兄からの手紙にも、君のことが書いてあったけれど、なんでロディ兄のことを知ってるの?だって、近所でもないし学び舎も同じじゃないよね?」
僕が手紙を読んだときから気になっていた質問をしてみた。
「ぼくが、薬草を取りに[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]に行くときですね、いつも大きな木の下で本を読まれているロディさんがいマシタ。」
「え、ちょっと、ちょっと待って?[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]は[漢字]魔物[/漢字][ふりがな]ノクシア[/ふりがな]が出てくるから、一人で行っちゃだめだよね??」
「[漢字]魔物[/漢字][ふりがな]ノクシア[/ふりがな]はいますけれど、友好的なものしかいないので、安心してクダサイ。それに、真っ昼間に行っていることと、あまり深くは入ったことがないこと、最後にぼくの力は対魔物向けなので、大丈夫デス。話を続けてもよろしいですカ?」
うんと僕が頷くと、ウェイザーは話を続けた。
「ぼくが一人で[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]に毎週のように入り浸っているので、ロディさんがある日話しかけてくださったのデス。
『友達はいないのか。[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]で何をしているんだ。危険だぞ。』
ぼくはムキになって反論したのですがね、ロディさんの落ち着いた声と口調でそのうちぼくはロディさんをお慕いするようになりマシタ⋯!それで、勉強を教えてもらったりして、仲良くなっていきマシタ。」
「え、ちょ、っとまって?色々抜けてない?ほら、なんかさ、ロディ兄ってそんなに友達つくらない[漢字]系[/漢字][ふりがな]タイプ[/ふりがな]だから、もっとこう、色々あったんでしょ?」
僕が慌ててウェイザーに聞くと、ウェイザーがふりかってのか、僕の手がウェイザーの手から離れた。
「五月蝿いデス。バレたら今までが全てパーですヨ。静かにしてクダサイ。」
ウェイザーの刺すような言葉に、僕は思わず口を閉じる。
暗闇の中で、彼が赤くなっているのか、それとも本当に怒っているのかは分からなかったけれど、彼にとってロディ兄との思い出が、誰にも踏み込まれたくない大切な「秘密」なんだということだけは伝わってきた。
――再び歩き出して数分。
急に視界が開け、冷たい風が僕の頬を叩いた。
「……ついたぜ」
イロホロの低い声が大地に吸収される。地下道の出口は、街の外壁から少し離れた岩場に繋がっていた。
見上げれば、一ヶ月ぶりの夜空。
閉じ込められていた間に季節が進んだのか、月は鋭く、星はより一層冷たく輝いているように見える。
目の前には、巨大な壁のようにそびえ立つ[明朝体]「エルヴェラントの森」[/明朝体]の影。
「さあ、ここからが本番だよ」
ジュリーが弓を手に取り、森の入り口を見つめる。
[斜体][大文字][明朝体]――キャンッッッ!!!![/明朝体][/大文字][/斜体]
ジュリーの弓の音がやみに響いて、壁と僕らの間に長いロープがピンと張る。
[中央寄せ]♪✧♫✧♪[/中央寄せ]
最初に登り終えた僕は振り返った。
石造りの高い壁の向こう側、僕を閉じ込めていたあの街の灯りが、今はもう手の届かない宝石の破片みたいに小さく揺れている。
さようなら、僕の家。
さようなら、父さん、母さん、ロディ兄、パティ兄。
僕は胸の手紙を一度だけ強く押さえてから、冒険の待つ闇の方へ、力強く足を踏み出した。
世界を知らない僕たちの、本当の冒険が、今始まる。
[明朝体][小文字][右寄せ][小文字]第一章 ――完――[/小文字][/右寄せ][/小文字][/明朝体]
「ウェイザー、イロホロ、ジュリー…、みんなありがとう。僕だけで旅に出るだけのほうが、君たちは安全なのに、どうして僕にここまでしてくれるの…?」
僕が、恐る恐る暗闇の中聞いてみると、みんなは驚いたのか止まってしまった。
「何いってんだ、ウォミル。こんなワクワクする冒険なんて一生に一度あるかないかだぜ?」
イロホロの素っ頓狂な声が響く
「で、でも、みんなの家族にはなんて伝えてきたの?」
「ああ、そんなちっぽけなことを心配してたのか?大丈夫だよ。おれの親父なんて
『[漢字]親友[/漢字][ふりがな]ダチ[/ふりがな]を見捨てるような奴に育てた覚えなんぞない!!』
って暴れ出したんだからさ。兄貴と姉貴も、親父に似て頑固でさ、
『弟が弱虫だったら恥!!』
とか言ってやがんの。で、今履いているこの靴を新調してくれたんだぜ?街の大人がみんな長老と同じ考えだと思うなよ?」
イロホロの絶妙に上手いお父さんの真似が面白くて、僕の口角が少し上がった。
「うちは[漢字]キュリー[/漢字][ふりがな]ねぇさん[/ふりがな]にボコボコに怒られて
『一緒に連れて行ってぇ♡』
って…。けれど、うちが頑固なの知ってるからさ、最後には
『死んだら、もう歌ってあげない』
って言われてうちの弓を整備してくれたんだよね。
⋯⋯みぃんな、わかってくれてるんだよ。ウォミルが悪いことなんてしないって。」
ジュリーはキュリーといつも一緒で離れると死んでしまうみたいにくっついていたのに、僕なんかのことでここまでしてくれるなんて、と、心が暖かくなった。
「ところで、ウェイザー、お前んとこの家族は許してくれたのかよ?お前のジジイは[漢字]水の力[/漢字][ふりがな]ウォミル[/ふりがな]と一緒なんて絶対に許さないだろ?」
「ぼくの頭の切れ味を舐めてくれちゃぁ、困りますヨ。ぼくの家は基本、やるべきことをしたらなにしても良いという感じでして、置き手紙でぼくや兄弟、姉妹がどこかに行って趣味をしてる…なんてことはザラなのデス。ですから、ぼくは
『[漢字]短期の修行[/漢字][ふりがな]薬草採取[/ふりがな]に行く』
という偽の手紙を置いておきマシタ。それに、各家庭に同じ事を伝えてくれるようにと[明朝体][太字]ロディさん[/太字][/明朝体]に伝えておきましたので、安心してクダサイ。」
急に僕のお兄ちゃんの名前が出てきてびっくりしてしまった。
「そういえば、ロディ兄からの手紙にも、君のことが書いてあったけれど、なんでロディ兄のことを知ってるの?だって、近所でもないし学び舎も同じじゃないよね?」
僕が手紙を読んだときから気になっていた質問をしてみた。
「ぼくが、薬草を取りに[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]に行くときですね、いつも大きな木の下で本を読まれているロディさんがいマシタ。」
「え、ちょっと、ちょっと待って?[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]は[漢字]魔物[/漢字][ふりがな]ノクシア[/ふりがな]が出てくるから、一人で行っちゃだめだよね??」
「[漢字]魔物[/漢字][ふりがな]ノクシア[/ふりがな]はいますけれど、友好的なものしかいないので、安心してクダサイ。それに、真っ昼間に行っていることと、あまり深くは入ったことがないこと、最後にぼくの力は対魔物向けなので、大丈夫デス。話を続けてもよろしいですカ?」
うんと僕が頷くと、ウェイザーは話を続けた。
「ぼくが一人で[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]に毎週のように入り浸っているので、ロディさんがある日話しかけてくださったのデス。
『友達はいないのか。[漢字]森[/漢字][ふりがな]エルヴェラント[/ふりがな]で何をしているんだ。危険だぞ。』
ぼくはムキになって反論したのですがね、ロディさんの落ち着いた声と口調でそのうちぼくはロディさんをお慕いするようになりマシタ⋯!それで、勉強を教えてもらったりして、仲良くなっていきマシタ。」
「え、ちょ、っとまって?色々抜けてない?ほら、なんかさ、ロディ兄ってそんなに友達つくらない[漢字]系[/漢字][ふりがな]タイプ[/ふりがな]だから、もっとこう、色々あったんでしょ?」
僕が慌ててウェイザーに聞くと、ウェイザーがふりかってのか、僕の手がウェイザーの手から離れた。
「五月蝿いデス。バレたら今までが全てパーですヨ。静かにしてクダサイ。」
ウェイザーの刺すような言葉に、僕は思わず口を閉じる。
暗闇の中で、彼が赤くなっているのか、それとも本当に怒っているのかは分からなかったけれど、彼にとってロディ兄との思い出が、誰にも踏み込まれたくない大切な「秘密」なんだということだけは伝わってきた。
――再び歩き出して数分。
急に視界が開け、冷たい風が僕の頬を叩いた。
「……ついたぜ」
イロホロの低い声が大地に吸収される。地下道の出口は、街の外壁から少し離れた岩場に繋がっていた。
見上げれば、一ヶ月ぶりの夜空。
閉じ込められていた間に季節が進んだのか、月は鋭く、星はより一層冷たく輝いているように見える。
目の前には、巨大な壁のようにそびえ立つ[明朝体]「エルヴェラントの森」[/明朝体]の影。
「さあ、ここからが本番だよ」
ジュリーが弓を手に取り、森の入り口を見つめる。
[斜体][大文字][明朝体]――キャンッッッ!!!![/明朝体][/大文字][/斜体]
ジュリーの弓の音がやみに響いて、壁と僕らの間に長いロープがピンと張る。
[中央寄せ]♪✧♫✧♪[/中央寄せ]
最初に登り終えた僕は振り返った。
石造りの高い壁の向こう側、僕を閉じ込めていたあの街の灯りが、今はもう手の届かない宝石の破片みたいに小さく揺れている。
さようなら、僕の家。
さようなら、父さん、母さん、ロディ兄、パティ兄。
僕は胸の手紙を一度だけ強く押さえてから、冒険の待つ闇の方へ、力強く足を踏み出した。
世界を知らない僕たちの、本当の冒険が、今始まる。
[明朝体][小文字][右寄せ][小文字]第一章 ――完――[/小文字][/右寄せ][/小文字][/明朝体]