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【参加型】魔法少女の黙示録

#3

2_初戦闘

「な、なにこれ!あたし…!?」
普段の自分とは全くかけ離れたthe・魔法少女な姿にワンピースを軽く摘みながら困惑する。
「ステラ!後ろ!」
「!っきゃああっ」
カノンの声で振り向くと、後ろに回り込んでいたルインが腕を振り上げ、自らの体が最も容易く吹っ飛ばされる。
「う、うああっ!?」
まわりの住宅の屋根より高くまで飛ばされ、浮遊感に包まれる。足をばたつかせることしかできず、情けない声をあげる。しかし先程までの状況からは想像つかないトン、という軽い音と共に住宅の屋根に着地した。
(着地…できた!?身体能力すごっ…これも“魔法”の力?これなら倒せる気がしてきた…!)
魔法の効力なのか、心の奥底から自信が湧いてくる。
「ステラ!腰のステッキでルインに攻撃するノン!」
「わかった!」
カノンの指示通り腰からステッキを抜き取ると、ルインに向けた。変身したときと同じように、自然とどうすればいいのかが頭に浮かぶ。
「『[漢字]光線[/漢字][ふりがな]レーザー[/ふりがな]』」
ステッキから出た光の弾がルインに向かってまっすぐ飛んで行く。そのまま見事にクリーンヒットしたルインは少し崩壊し、よろめく。その姿を捉えたあたしは「よしっ」と思わずガッツポーズしてしまう。今が絶好のチャンスだと思い、ステッキを強く握りしめると、再び浮かんだ言葉を口にする。
「『[漢字]星屑を散りばめて[/漢字][ふりがな]スターダストスピリット[/ふりがな]』」
空から降り注いだ流星が次々とルインに降り注ぐ。眩しそうにしながらダメージを受けるルインは、遂にキラキラとした謎のオーラとともに消滅した。
「倒した…の?」
「わ、わ、やったノン!ルインを倒しちゃったノン!」
すごいノーン、とカノンが大声を上げる。それほどでも、と頬を掻きながら笑みを浮かべる。あたしがやり遂げたんだ、と実感が湧いて綻んだ。そのようにカノンと騒いでいるとき、異変は起こった。

「[小文字][小文字]────── █ █ █ █ █ █[/小文字][/小文字]」

「え?」
小さいつぶやき声のようなものが聞こえる。気のせいかと思うが、次の瞬間吐き気に襲われる。
「う、………っ!?」
苦しくて仕方なくて、うずくまって呻き声を上げる。この苦しみは物理的なものではなく、精神的なもの。今までの辛い記憶を一気に追体験するような感覚。はっはっ、と軽い呼吸を繰り返す。
「ス、ステラ!?どうしたノン!?」
『お姉ちゃん!ねえ、どうしたの?』
「うぅ………、ぁ……」
心配するカノンの声が、妹の───由衣の声に重なる。呼吸は浅さを増していく。
(あの子は、あの子の方が、なんでももってる。あたしが欲しかったもの全部。[大文字]あたしは、なんのために生きて───っ[/大文字])
そんな考えが脳を埋め尽くす。目の前が真っ暗になるかと思うほど苦しかったが、現実は間反対。目の前が真っ白になった。物理的に。直感でこれはあたしが先ほど撃ったものと同じ『光線』によるものだと感じる。しかし与えられた猶予はコンマ何秒。深く思考する猶予は残っておらず、咄嗟に顔を手で覆い尽くして目を瞑り、次にくるはずの痛みに備える。

1秒、2秒、3秒………。くるはずの痛みは来なかった。恐る恐るを目を開けると、目の前には薄い青色のロングヘアーで、私よりガーリーなワンピースを着ている少女があたしに背を向けて立っていた。
「華の光で貴方を照らす────。」
少女の冷静で、淡々とした声の中には、少しの優しさがこもっている。
「魔法少女ペタル。」
あたしの救世主は、そう名乗った。

2024/09/08 09:42

白戯 幽
ID:≫ 9enyjlpNTQ86Y
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